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松下 直史 院長の独自取材記事

松下内科リハビリクリニック

(東大阪市/瓢箪山駅)

最終更新日:2019/09/05

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近鉄奈良線の瓢箪山駅から徒歩1分。明るい黄色の外観が目を引く「松下内科リハビリクリニック」を訪ねた。2014年、父からこの場所を継承し、新しくリハビリテーションクリニックを開院したのは、整形外科からリハビリテーション科へ転科したという経歴を持つ松下直史院長。この春から内科の診療も開始し、ますますの充実を図ったクリニックの診療内容、さらにリハビリテーションと内科の2本柱で地域に貢献したいという熱い思いを、松下院長にじっくりと語ってもらった。
(取材日2019年7月29日)

リハビリテーションと内科の2本柱で地域に貢献を

まずはクリニックのご紹介をお願いします。

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当院には一般内科とリハビリテーション科があり、私はリハビリテーション科を担当しております。ここで行うリハビリテーションは理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3種類です。理学療法というのは立つ、歩く、階段を上がるなどの基本的な動作の訓練、作業療法は食事、整容、更衣、トイレ、入浴などの応用的な動作の訓練、言語聴覚療法は発話や摂食嚥下の訓練を行います。患者さんのお体の状態に合わせて、すべてのリハビリを実施することもありますし、一部のリハビリのみを実施する場合もあります。患者さんの層としては脊髄損傷や脳卒中、頭部外傷で回復期のケアを必要とされる方や、心疾患・呼吸器や消化器疾患の加療後、抗がん剤や放射線治療後でお体が弱っておられる方ですね。そういう方の身体機能や持久力の回復などを、サポートさせていただいております。近隣の基幹病院や急性期病院からのご紹介で来院される方も、たくさんいらっしゃいます。

以前は産婦人科の医院だったと伺いました。

はい、約50年前から父がこの場所で、産婦人科の医院をしておりました。「ここで息子も娘も出産したのよ」とおっしゃる患者さんもいらっしゃり、昔からこの地域の皆さんと接点を持たせていただいていたことをうれしく思っております。私はもともと、当グループ法人の東生駒病院で院長をしていたのですが、2014年に父が病気で急逝しましたため、この場所を継承することとなりました。2013年に瓢箪山駅前でリハビリ特化型のデイサービスセンターを立ち上げたばかりで、まだ事業形態の変革途中でしたから慌てました。でも「これも運命」と腹をくくり、当院の院長に就任いたしました。外観も内装も産婦人科だった頃とは、大幅に造り変えましたね。階段しかなかった玄関にはスロープを設置し、待合室を広くとり、院内の壁も明るい色に張り替えました。1階と3階にはリハビリテーション室を、2階と3階には19床の入院設備も設置しました。

今春からは、内科もスタートしたそうですね。

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当院の役割として、リハビリテーション科だけではいけない、内科的なフォローも含めてやっていかなければ、と常々思っておりました。リハビリテーションで通われる患者さんのもともとのご病気が、脳卒中であったり、心臓や肺疾患、がんなどの場合は内科が必須です。そこで、今年の4月に伊熊素子先生に来ていただき、水曜日と休診日以外は毎日、内科の診療が行える体制を整えました。丁寧に診察してくださるので、患者さんからも喜ばれています。リハビリテーション科の患者さんで、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を抱えておられる方もいらっしゃるため、「リハビリの待ち時間に受診できる」「受診が1ヵ所で済む」といったお声も聞かせていただいております。また、包括的に地域の方の健康をサポートしていきたいと考えていますから、風邪や予防接種など一般的な内科で受診いただくことも可能です。

リハビリテーションに医師としての役割を見出して

先生が患者さんに心がけていることを教えてください。

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患者さんに安心していただき信頼してもらうためにも、接遇に気をつけております。これは当院のスタッフにもお願いしていることです。やはり患者さんが笑顔でいらっしゃれなければ、結果も伴ってこないと思うからです。リハビリテーションには患者さんのモチベーションがとても重要なのです。そして極力、お家で自然な形で生活していただくためのリハビリテーションをめざしています。お家に帰られた後は、関連施設とも連携し、通院によるリハビリ、訪問リハビリのプログラムを考え、患者さんを最大限ケアできる環境づくりを心がけています。在宅でなかなか生活しづらい方の通所サービス、ショートステイ、訪問看護、介護を組み合わせた複合的なフォローを行いたいと、2018年には有料老人ホーム・看護多機能施設の「フィットケア」もオープンさせました。

リハビリにはモチベーションが重要とのことですね。もしも下がったら、どう対応されるのでしょう?

どこをめざして進むのか、というその方の目標を設定し直します。まず、これまでのリハビリテーションでどこが能力として獲得でき、どこができなかったのかを明確にすること。そしてその方が段階的に進めるように、ショートゴールを設定し直すのです。例えば独立歩行をめざしておられたとします。段階的に歩行器やつえを利用して、体の機能の獲得をめざしていくのも一つの方法です。段階を踏まなかったことでモチベーションが下がってしまい、歩くのを諦めてしまったら、身体的機能はどんどん低下してしまうと考えます。そうならないためにも、皆さんがリハビリテーションに取り組む意欲を失うことなく、その人がその人らしく生活していくためのお手伝いをさせていただけることが、私の喜びです。

リハビリテーション科の医師になろうと思われたきっかけは?

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私は1998年に大阪市立大学医学部の整形外科に入局し、大阪労災病院の整形外科で勤務を始めました。そこで脊髄損傷や脳卒中により重度の麻痺が出た方が、日常生活にたいへんな苦労を強いられることを知り、リハビリテーション科への転科を決意しました。リハビリテーションという科に出合ったことがきっかけで、自分の医師としての役割への認識がはっきりと持てるようになりました。その後、大阪府の高次機能障害モデル事業を担っていた、大阪府立身体障害者福祉センター附属病院のリハビリテーション科へ。ケガや病気で脳に障害を負った方のリハビリテーションを、数多く経験させていただき、こういう疾病がある、こういう面で困っている方にはこうアプローチしていくのだ、ということを学ばせていただきました。脳卒中や脳性まひによる痙縮(けいしゅく)の症状に役立つ、ボツリヌス療法の経験もたくさん積ませていただきました。

自分の理想ではなく患者本位の医療を追求する

これまでのご経験の中で心に残る患者さんはいますか?

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先ほども申しましたボツリヌス療法を行った患者さんのことを思い出します。脳性まひのある方でした。歩いている時に体に緊張が入るため、だんだんと腕が上がってくる。そして腕がくるりと回り、体がねじれて倒れるので歩行が困難、というお悩みを抱えておられました。そこで腕の痙縮による緊張を抑えるためにボツリヌス毒素製剤を用いた治療を行いました。そこでご本人以上に喜んだのが、その方の娘さんだったのです。なんと理学療法士になられて、私の以前の職場に来てくださり、一緒に働くことができました。私は医師として、患者さんへの治療が自己満足であってはならないといつも思っています。その認識をより一層強くした、うれしい思い出です。

毎日、早朝から深夜までお忙しいのでは?

そうですね。先日は、看護師長の歓迎会だったのですが急患が入ってしまい、会場へ顔を出すこともできず……忙しいですね。毎日そんな状態ですから旅行には行けません(笑)。たまに映画を観たり、おいしいお店を食べ歩きしたりすることで気分転換を図っています。

クリニックの今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

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この地域の皆さまのリハビリテーションを担っている、という使命感を常に持ち、当院を利用してくださる患者さんが少しでも良い状態で、生活を送っていただけるように。そして少しでも長くおうちで生活していただけるように、全力でサポートをしていきたいと思っております。内科の診療も始まりました。身体的な面で健康寿命を延ばすことを目標としたリハビリテーション科と、内臓を含めた内科疾患を中心として健康寿命を延ばすことを目標とした内科の2本柱で、地域の方々の信頼を得ながら貢献していきたいと思っております。ぜひ、お気軽にご来院ください。

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