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吉田 直彦 院長の独自取材記事

おおぞら病院

(松山市/萱町六丁目駅)

最終更新日:2021/10/12

吉田直彦院長 おおぞら病院 main

1970年に三番町で開業した「吉田病院」が「おおぞら病院」と改称して、2015年に六軒家町に移転。屋上庭園「そらにわ」をはじめ、病院内は開放的で明るい空間となっている。院長を務める吉田直彦先生は、愛媛県内の急性期病院で勤務した後、吉田病院に2007年から内科の医師として勤務を始め、2016年より院長を務めている。「健診や外来、回復期リハビリテーションなどを提供し、地域の皆さまの健康に貢献したい」と話す吉田院長に、診療にかける思いを聞いた。

(取材日2019年3月25日)

地域に根差し、地域の人たちの健康を守り続ける

移転先として六軒家町を選ばれた理由を教えてください。

吉田直彦院長 おおぞら病院1

当院は市街地にリハビリテーション機能を持つ病院が不足していたため、吉田病院時代の2009年に回復期リハビリテーション病棟を開設しました。移転の際も、そのコンセプトを継承できる市街地を選びました。古町駅や萱町六丁目駅からも近く、路面電車の沿線沿いにあったことが決め手でした。入院される人だけでなく、高齢の家族も通いやすい環境であること、免許を持っていない人でもお見舞いに来てもらいやすいのではないかと思います。松山市内は全国でも珍しく、大規模な急性期病院が中心部に集中しているという特徴もありますので、そこから移られるにしても近い場所のほうが患者さんにとっても良いのではないでしょうか。

「おおぞら病院」と名称変更されたのは、どういった理由からなのでしょう?

吉田直彦院長 おおぞら病院2

吉田病院は、救急中心の時期や高齢者の長期療養が中心の時期など、医療機能を変えてきました。そのため皆さまから何をしている病院かわかりにくいというお声も多く頂きました。そこで移転を機に、病院名を改称して皆さまに新しい病院名とその役割を覚えていただこうと考え、改名を決めました。また、明るいイメージで幅広い世代の皆さまに利用していただくため、内装はナチュラルな木目調で、明るい吹き抜けのある開放的な空間にしました。特にこだわったのが、屋上に設けた庭園「そらにわ」です。急性期病院で特に集中治療室だと窓もないような部屋も多く、転院されてきたばかりの人はリハビリに向かう意欲を高く持てない方もいらっしゃいますので、屋上庭園で光や風を感じてもらい、何げない日常に戻ってきた喜びを感じ、リハビリを頑張ってご自宅に帰りたいと思ってもらえるよう、モチベーションを上げてもらうための場所になっているかと思います。

地域連携室を設けられていますが、その役割は?

リハビリテーションを目的に入院してきた方には地域連携室の担当者がついて、介護保険の申請をしたり、障害福祉サービスのご紹介などを行っています。具体的な例をあげますと、自宅に手すりが必要な方の場合は、担当者が患者さんと一緒に家屋訪問を行って、玄関やお風呂など、手すりが必要な場所のチェックをします。住宅改修の場合は介護保険を使うと補助が出ることもありますので、その申請のサポートをさせていただくんですよ。実際に環境が整ったら試験外泊をしてみて、これだったら家に迎えられるとご家族の納得が得られてから退院していただいています。このように、親や配偶者の介護に直面して、戸惑っていらっしゃる方がいろんなことを相談できる窓口として活用してもらっています。

健康寿命をより長くしていくため、予防に注力する

「疾病予防」に力を入れられているそうですね。

吉田直彦院長 おおぞら病院3

日帰りや宿泊で受けていただく人間ドック、女性医師が対応する乳腺外科など、女性に特化した人間ドックもあります。病院一体型の健診施設であるため、異常が見つかれば精密検査や治療にも、同じ医療施設内でスムーズに対応できるというメリットもあります。胃部内視鏡検査については、経鼻と経口のそれぞれに対応し、経口の場合には鎮静剤を用いることで患者さんが感じる負担を軽減するように工夫しています。実は、愛媛県では乳がん検診の受診率が低いという状況があるのですが、当院では、県外に住んでいる方が帰省時に検診を受けられるケースもあります。想定外だったのですが、妊娠・出産で家庭に入られた女性をはじめ、家族のお見舞いに来たついでに受けてみようかと思われる方も意外に多いようです。

先生の専門は糖尿病なのだとか。

私の専門である糖尿病については、地域の皆さんを対象に無料で公開講座を開催しています。糖尿病と診断されるまで自覚症状がない方もいらっしゃいますし、将来、糖尿病になる可能性の高い糖尿病予備軍の方もいらっしゃいます。糖尿病自体が命に関わることはそこまで多くはないのですが、がんや脳卒中、心筋梗塞などにかかるリスクが高くなったり、健康寿命も短くなる傾向があるんです。長期的に治療で通院している方ですと、定期的な検査により重大な病気を早期に発見できることもあります。糖尿病だけを見ているというより、全身のチェックもしている感じですね。もし他の病気が見つかった場合は呼吸器や脳神経、消化器、腎臓などを専門とする先生がいますので、病院一丸となって患者さんをサポートしていけると思います。

おおぞら病院の強みは何だと思いますか?

吉田直彦院長 おおぞら病院4

先ほども申し上げましたが、糖尿病センターをはじめ、内視鏡、乳腺、リハビリについては複数名の専門の医師で診療にあたる部門があることがまず1つ。糖尿病の教育入院中に他の病気が見つかったり、がんを患っている人に呼吸器疾患があったりと、高齢になると何か1つの病気ではなく、いくつかの病気を持っている方も多いので、それぞれ専門とする医師が連携を取って全身管理を行っていけることも強みだと思います。また回復期リハビリテーション病棟に入院されている重症度が高く合併症のある方も、治療を行いながらリハビリに取り組んでいくような体制づくりをしていることも、当院の強みではないでしょうか。

地域包括ケアを担う医療機関としての使命

在宅復帰の支援で特にこだわっていることは?

吉田直彦院長 おおぞら病院5

当院は理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が在籍しています。回復期リハビリテーション病棟にも専用のリハビリ室があり、医師と各部門のスタッフが集って情報を共有するスタッフステーションを挟んで、食事室兼談話室というレイアウトになっているので、リハビリの様子をスタッフ全員がチェックできるんですよ。また、自宅を想定したキッチンや畳部屋なども設置しています。病院はバリアフリーとなっているため、ここではなんでもできていたはずなのに、家に帰るとできないことがあるという方も多いんです。骨折した方や、人工関節を入れた方は正座がしにくくなっていたりします。畳は滑りやすいので起き上がりや、立ち上がりの練習をしたりして、リハビリの量や質を高めることに力を入れています。

具体的にどんなことをされていますか?

高次脳機能障害になった方は物を覚えたり、目的を持って何かを遂行することがうまくできなくなることがあります。ですので、病院のすぐ前にあるスーパーに行ってメモしていた物がちゃんと買えるかどうか、お金の受け渡しの練習、さらには買って帰った物や屋上庭園で収穫した野菜で料理してもらったりもします。また、飲み込むことに障害がある方や、生きがいをなくし食べることを拒否しているような方もいますので、朝昼夜3食すべてをサポートし、摂食・嚥下の訓練をしています。結果として以前より胃ろうの造設件数が減ったり、口から食事を召し上がっていただける患者さんが増えてきています。また、日常生活に戻るためには着替えやトイレがスムーズにできるか、それらを把握するためにスタッフが早出、遅出をしながらサポートしています。

今後特に力を入れていきたいことは?

吉田直彦院長 おおぞら病院6

退院後を見据えてトータルマネジメントをしていくことでしょうか。入院中は体が動いていたのに、帰宅後、動かなくなるケースもあるんです。そのため訪問リハビリや、デイサービスを活用していただくなど、患者さんが退院された後の環境を整えることが大事だと思っています。私がかつて急性期病院に勤務していた頃は、回復期を終えた患者さんを受け入れてもらえる場所がなかったこともありました。地域の人に対して当院ができることは、在宅介護の分野に関して訪問診療や訪問看護、訪問リハビリなどで手厚くサポートしていくことだと思っています。また、最期はできるだけ自宅で、と希望する方のためにご自宅での看取りのサポートもしていますが、状況に応じて家族の負担にならないよう入院の選択肢も用意し、高齢化社会に対応していきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

人間ドック/日帰り3万8880円(税込)/宿泊6万3720円(税込)/女性向け総合健診 2万5920円(税込)
※詳細はお問い合わせください。

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