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加納 武夫 院長、小出 真弓 副院長の独自取材記事

加納産婦人科

(名古屋市中区/大須観音駅)

最終更新日:2019/08/28

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商店街が密集する一角に位置する「加納産婦人科」。兄妹である加納武夫院長と小出真弓副院長は、文字通り二人三脚となって日々患者と向き合っている。戦前より中区大須で診療を開始した同院。以前は分娩をはじめ専門的な治療にも取り組んできたが、2016年より外来メインに切り替え、小出副院長が中心となりじっくり時間をかけた診療に力を注いでいるという。日々多くの患者と向き合う小出副院長と、診療だけでなく愛知県産婦人科医会会長も務める加納院長の目に映る、産婦人科の現状とは。2人から名古屋市の産婦人科の現状、現在の取り組み、今後の展望など深く話を聞いた。
(取材日2017年4月3日)

名古屋の中心で長年患者を支え続ける

医師を志したのはいつ頃のことですか?

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【加納院長】僕は高校2年生の頃ですね。将来を考え始めた当初は、漠然と理系に進みたいとしか考えていなかったのですが、そんな中、高校2年生の時に虫垂炎になってしまって、初めて大きな手術を受けることになったんです。しかも産婦人科である当院で(笑)。近隣の外科の医師の協力の下で手術をしてもらい、快方に向かう中で「医師になるのもいいかも」と思い立ちました。そして猛勉強の末、名古屋大学医学部へ進学し、身近である産婦人科を専門とすることに決めました。大学で研鑽を積んだ後、1991年に先代の後を継ぐ形で院長に就任しました。
【小出副院長】私も同じタイミングで副院長に就任しました。実は私自身も、医師になることに最初あまり前向きではなくて。身近な分、大変な部分も多く目にしていましたから。でも、なってみてやりがいを感じる部分はたくさんありました。

産婦人科の魅力、やりがいとはどんなものですか?

【小出副院長】産婦人科、とりわけお産は24時間いつ何が起こるかわかりませんし、出産時にトラブルが起こることもあります。精神的・体力的にも厳しい面がありますが、医師としてできることもたくさんあるため、そこがやりがいにもつながります。外科的処置を求められることもあれば、定期検診や診療では内科的な目線が欠かせない面は、産婦人科ならではかもしれません。ただ、やはり体力が求められる部分は大きく、私たちも年齢を考え、2016年には外来中心の診療に切り替えることにしました。最初はさみしい思いもありましたが、今できることに一層注力できるようになりました。

切り替え時、患者層などに変化はあったのでしょうか?

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【加納院長】妊婦さんが減ると思っていましたが、意外にもそうでもなく、現在も妊婦健診で来院される方が多くいらっしゃいます。患者さんの全体数は以前より減りましたが、その分お一人ずつ、じっくり時間をかけてお話しできる余裕もでき、待ち時間も減らせるようになりました。最近では「こんなことまでお世話をしていただけるなんて」というお言葉をいただくこともあり、ありがたい限りです。
【小出副院長】地域としては中区や地下鉄沿線にお勤めの方が多いです。外来を20時まで受け付けているため、午後はやや混み合っているかもしれません。そんな中で、がんなど難しい症例や、時間をかけて診察すべき患者さんがいた場合は、患者さんと相談の上、午前中に割り振ることもありますね。

患者の心をほぐし、笑顔へと導く

年齢によって患者さんの悩みもさまざまかと思います。

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【小出副院長】そうですね、10代は月経痛、20代は性感染症のリスク、30代以降は不妊治療、40代からは不正出血や更年期障害など、本当に年齢によってさまざまです。10代で月経痛のひどい患者さんの場合は、お母さんが連れて来られることもありますよ。
【加納院長】若年層など産婦人科を初めて受診する患者さんは、なるべく女性医師に診てもらうようにしています。やはり女性同士のほうが話しやすい、というのもありますので。

患者さんと接する時に心がけていることは何ですか?

【小出副院長】診察後、笑顔で帰れるように、と常に心がけています。産婦人科って、何をするのかわからないことも多く、初診だと怖い場所と思いながら来る方も少なくありません。そういった場合、必要以上にピリピリととがった気持ちになっていることが多いんです。でもそれは得体の知れない“恐怖”があるから。診察を通して怖くないことを知ってもらい、ホッとできるようにすることが大切だと思っています。あとは、何事も患者さん自身に決めてもらう、ということでしょうか。10代の患者さんの中には、予期せぬ妊娠から産むかどうかの決断を迫られる方もいます。本人も戸惑う中、周りが決めつけるような発言をしては、心が硬くなるばかりです。なだめながら“本人が決めた”という方向に持っていくことができれば、患者さんの気持ちも軽くなります。当院にはベテランスタッフも多く、診療後に「よしよし」と声をかけて涙する、なんて場面もありますよ。

長年産婦人科で研鑽を積まれたお二人から見て、産婦人科クリニックの現状をどう感じていますか?

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【加納院長】近年、名古屋市中区では分娩ができるクリニック・病院は減少傾向にあります。しかし実は産婦人科クリニックそのものは増加しているんです。外来メインのクリニックが増え、患者さんのニーズに合わせたクリニック選びができるようになってきましたが、クリニックならではの特色をどう打ち出すかが課題となってきています。当院でも、これまで築き上げてきた信頼を大切に、良い治療を行いながら、地道に患者さんと向き合っているところです。
【小出副院長】出産できる場所が減ってきていること、男性医師が減っている現状にも危機感や不安があります。女性医師のほうが話しやすさなどあるかもしれませんが、分娩に対応できる体力、判断の速さなど、男性医師が得意といわれている面もたくさんあります。これからを担う医師が男女問わず育ってくれることが大切ですね。

患者に「ここで良かった」と思われる診療をめざす

漢方を取り入れたり、エステティックなども導入されているそうですね。

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【加納院長】火曜日午前の診療を担当している鍋倉先生が漢方を取り入れた治療に力を入れているため、10年ほど前から取り入れています。西洋医学では改善しにくかったものも、漢方では改善に向かえる、ということもありますので、クチコミで足を運ばれる方もいらっしゃいます。
【小出副院長】エステは、使わなくなった病室を有効活用しようと、昨年から取り組み始めました。どの年代であっても、女性はいつも若々しくありたいと思うものですし、体調が良くなると、きれいになりたいと思うことも、少なくありませんよね。そういった方に向けて、診療をきっかけに気軽に使ってもらえたら、と考え取り入れました。

今後の展望についてお聞かせください。

【加納院長】お互い若くはありませんので、無理のない範囲で、これまでの培った力を生かした質の高い診療を提供し続けたいと考えています。これができるのも、長年この地で診療にあたってきた実績や、それに伴う信頼があるからこそ。それだけでなく、これまで大切にしてきた他院・他科の医師との強い連携もあるため、的確な診断と早期治療につなげられているのだと思います。今後もこれらを損なうことなく、医師としてのプライドを大切にしながら、患者さんと向き合っていきたいです。これまでの話と重なりますが、患者さんが安心できるよう、起こり得ることを丁寧に説明し、患者さんの悩みや心配事に対してきちんと応えられるようにしていきたいです。
【小出副院長】何よりも、足を運んでくださった患者さんに、「ここに来たら良くなった」と言っていただけることがうれしいので、これからも誠心誠意やっていきたいですね。

読者へのメッセージをお願いいたします。

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【小出副院長】ぜひ気軽に足を運んでいただきたいです。どんなことをするのか、行ってみないとわからない分、最初は怖いかもしれませんが、決して怖いところでも、痛いことをするところでもないので、安心していただきたいです。
【加納院長】診察方法1つにしても、症状などによっては超音波検査などの方法を用いることもあります。不安な方にはお声がけします。診察で大切なのは、やるべきことをきちんとやること。そして必要に応じて適切な治療を届けることです。これからも十分な説明と正確な診察を徹底して行っていきますので、気軽にお越しください。

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