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何歳から? どんなふうに?
今こそ知りたい「子どもの矯正」

いがわ医院

(高松市/栗林公園北口駅)

最終更新日:2025/04/30

いがわ医院 何歳から? どんなふうに?  今こそ知りたい「子どもの矯正」 いがわ医院 何歳から? どんなふうに?  今こそ知りたい「子どもの矯正」
  • 自由診療

子どもは5、6歳頃から乳歯が抜け、12歳頃までに永久歯が生えそろっていく。乳歯と永久歯が混在するこの時期には、顎の骨や筋肉が著しく成長していくが、その正しい成長を促すためには、歯列矯正による介入が必要なケースもある。「当院ではお子さまの年齢やお口の状態に合わせて、さまざまな装置を組み合わせながら、口腔の健やかな成長と発育を支援しています」と語るのは、高松市藤塚町の「いがわ医院」で、2020年に開設された歯科部門の科長を務める井川明彦先生だ。同院では、整形外科・リハビリテーション科を中心に6つの診療科を有する医科部門と歯科部門が相互に連携。地域に住まう人々の健康を包括的にサポートしている。子どもから大人まで幅広く診療し、地域医療に尽力する明彦先生に、同院で対応する小児矯正について詳しく聞いた。

(取材日2025年4月17日)

年齢や状態に応じた、適切な小児矯正の選択を

Q子どもの矯正は、何歳から始められますか?
A
いがわ医院 顎の成長が弱い子どもは、歯列矯正で口腔環境を整えよう

▲顎の成長が弱い子どもは、歯列矯正で口腔環境を整えよう

基本的には5歳頃から始めることが可能です。永久歯が生えそろう前に開始する歯列矯正では、歯並びの改善だけでなく、顎の骨やお口周りの筋肉の健やかな成長と発育を促します。検査では異常が見つからない、頭痛やめまいなどの身体症状を不定愁訴(しゅうそ)と呼びますが、近年は若い方の不定愁訴が非常に増えています。その原因の一つとされているのが、やわらかい食べ物を好む食生活などによる顎の劣(れつ)成長と、口腔外習癖の関係性です。顎の成長や体幹が弱いお子さまは、頬づえなどのちょっとした口腔外習癖で不定愁訴を引き起こしてしまいます。そのため、子どものうちから健康な歯列や筋肉をめざしていくことが大切だと考えています。

Q具体的には、どのような方法がありますか?
A
いがわ医院 右上がマウスピース型の装置。右下は緩徐(かんじょ)拡大装置

▲右上がマウスピース型の装置。右下は緩徐(かんじょ)拡大装置

1つ目は、マウスピース型の装置を用いた矯正です。これは5〜10歳頃のお子さまが対象です。歯並びはお口周りの筋肉と舌の位置によってかなり左右されますので、装置を使用することで歯に余計な力をかけないようにし、舌を正しい位置へ誘導させ、正常な、ゆったりとしたU字型の歯列へと導いていきます。2つ目は、緩徐拡大装置を用いた矯正です。歯の生え替わりや顎の成長が進む6〜12歳頃のお子さまを対象として、顎の骨の拡大をめざします。3つ目はワイヤー矯正です。7歳以上で、前歯4本と奥歯が永久歯であるという絶対条件はありますが、歯を効率良く動かし、お子さまにとって理想的な噛み合わせにするためには必要な場合もあります。

Q一番早く始められる矯正について、もう少し詳しく聞きたいです。
A
いがわ医院 早い段階から、手軽に歯並びの改善に取り組んでいく

▲早い段階から、手軽に歯並びの改善に取り組んでいく

マウスピース型装置を用いた矯正の良いところは、装置の取り外しが可能で、一日中装着する必要がないというところです。使用時間は就寝中、それから日中は30分から1時間の装着で結構です。タイミングとして多いのは、学校から帰って夕食を食べるまでの間ですね。装置を使用する負担を減らしつつ、早い段階から歯並びの改善に取り組めるのも、マウスピース型装置を用いた矯正の良いところです。しかし、装置の機能上、100点の歯並びは期待できません。特に指吸いや横向き寝などの口腔外習癖があると歯は移動しないので、注意が必要です。最初はソフトな素材の装置をご利用いただき、慣れてきたらややハードな素材の装置に移行していきます。

Q顎を大きくするための矯正には、どんなメリットがありますか?
A
いがわ医院 子どもの負担軽減を重視した装置を使用

▲子どもの負担軽減を重視した装置を使用

成長期に合わせて顎の骨の拡大を図る「床(しょう)矯正」の中でも、緩徐拡大装置はゆっくりと顎を広げていきますので、お子さまへの負担を軽減できるでしょう。顎の成長が弱いお子さまにとっては、成長期に合わせて顎の骨を拡大することが気道の確保や歯列不正の予防へとつながり、いつか成人矯正を選択した場合にも、スムーズに治療が進められます。装置の作製はオーダーメイドです。就寝中は常に使用していただき、1週間に1度は、プレート状の装置を固定するねじを回していただく必要があります。またこの方法も、マウスピース型装置を用いた矯正と同様に100点の歯並びは期待できません。そのため就寝中以外の使用もお勧めしています。

Qワイヤー矯正の注意点が知りたいです。
A
いがわ医院 仕上げ磨きの手間や、ワイヤートラブルの危険性などには注意を

▲仕上げ磨きの手間や、ワイヤートラブルの危険性などには注意を

歯の表面にブラケットという装置を接着し、そこにワイヤーを通していくのがワイヤー矯正ですが、これに関しては前段の2つの方法と違って、取り外しができません。磨き残しも生じやすいため、保護者の方の仕上げ磨きが必須となります。たとえ虫歯ができてしまっても、矯正期間中は虫歯の治療ができません。磨きにくい奥歯などは、毛束が小さなブラシも併用しながら、3〜5分程度を目安に仕上げ磨きをしてあげましょう。その他にも、ワイヤー矯正にはワイヤーが外れるトラブルが発生したり、お口の見た目が変わったりといった注意点があります。加えて急速な歯の移動が見込まれますので、ワイヤー交換のため、1ヵ月に1度の定期通院も必要です。

ドクターからのメッセージ

井川 明彦先生

私は当院での診療を開始してから、小児矯正の必要性を認識するようになりました。健康に長生きされている方は一様に歯並びが整っていて、噛み合わせも良好という印象があり、「子どもの頃から口腔環境を整え、なんでも自分の歯で食べられる状態をめざしておくことが、健康寿命の延伸につながる」と感じたのです。保護者の方々には、お子さまの生涯を見据えて小児矯正をご検討いただきたいです。当院ではエックス線検査、CT検査に加えセファログラム(頭部エックス線規格写真)の撮影も実施し、精密な診査・診断を経て、お子さまの成長度合いに合わせた小児矯正に取り組んでいます。医療を通じて、これからもこの地域に貢献できれば幸いです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

マウスピース型装置を用いた小児矯正/6万500円〜7万9200円、緩徐拡大装置を用いた矯正/11万円〜(※症例により金額が変動することがあります)、小児ワイヤー矯正(ブラケット)/11万円〜(※症例により金額が変動することがあります)

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