竹本 圭一 院長の独自取材記事
西国分寺駅前たけのこ歯科
(国分寺市/西国分寺駅)
最終更新日:2021/10/12
JR中央線・武蔵野線「西国分寺」駅北口から徒歩1分の便利な場所に、2014年6月に開業したばかりの「西国分寺駅前たけのこ歯科」。玄関の扉を開けて入ると広がっている待合室は、たけのこのゆるキャラや竹林のイラストなども配されたほのぼのとした雰囲気が演出され、地域の子育て中のママが気軽に来院しやすいようにキッズスペースも設けられている。この3月に長女が生まれたばかりという院長の竹本圭一先生は、医師の家系のDNAを受け継ぐ端正な顔立ちの歯科医師だが、物腰も柔らかく人当たりも良いなど好感度も高い。医院の診療コンセプトは「無駄に削らず、抜かず、極限まで歯を残す歯科治療」。口腔内カメラ、デジタルレントゲン、デジタルCTなどの最新の医療機器を使って口腔内の状態を正確に把握するとともに、今後の経過や病変スピードを予測。可能な限りの延命治療に取り組むことで、歯が減るスピードを減速させ、総義歯になることの回避をめざしている。「こわい」「痛い」「説明不足」といったこれまで多くの人が抱く歯科医院に対する固定観念や心のバリアを取り除き、誰もが気軽に来院できる地域に密着した歯科医院をめざす竹本院長にじっくりと話を伺った。
(取材日2014年7月15日)
地元に根付いてすくすく成長する「たけのこ」にちなんで命名
2014年6月に開業されましたが、西国分寺を選んだ理由は?
地域の皆さまに愛され、おかげさまで順調です。この西国分寺を選んだのは、一緒に開業した歯科医師である私の妻が、立川や国立などの中央線沿線の歯科医院に勤めていた時に担当した患者さんを今後も長く診ていきたいという希望があったからです。私は埼玉出身でもあり、JR武蔵野線が交差する西国分寺には、元々親近感がありました。そして、埼玉からの患者さんも当院に通院しやすいことも考慮して最終的にこの地に決めました。
たけのこ歯科のネーミングの由来は何ですか?
私の名前の竹本の「たけ」と、地元に根付いてすくすく成長する「たけのこ」のイメージと合わせて名付けました。この場所は駅から近く、広いスペースが確保でき、車椅子やベビーカーの方も入りやすい1階ということも決め手となりました。内装に関しては、子どもからお年寄りまで誰もが気軽に来院しやすく、待合室などでも心地よく過ごせるように清潔感があって優しい色彩にすることにこだわりました。「たけのこ」のゆるキャラは妻が描いた下絵をもとに施工会社がうまく形にしてくれて、すごく気に入っています。このキャラクターのおかげでほのぼのとした雰囲気になったと思っています。
どのような患者さんが来院されていますか?
「入れ歯が合わない」「長年治療しているがよくならない」など、予想以上に歯に悩んでいる患者さんが多いと感じています。これまでいくつも歯科医院を渡り歩いたものの、今一つ治療に納得できず、新しくできた当院に来てみましたというパターンも多いのですが、そういう方はすでに歯科不信になっているのです。中には「10年ぶりに歯科医院に来ました」という方もいらっしゃいました。そこでまず患者さんのお話を聞いてあげることが大切だと思っていて、初診時はカウンセリングルームで患者さんと向き合い、どういう経緯で当院にたどりついたのか、そして何を望んでいるかなどについてじっくり聞いています。その中から解決の糸口は見えてくることが多いので、そういう点では今回開業してよかったと感じています。実は、開業に先立って開催した内覧会に来られて歯の相談された方が、実際に当院に通ってくださり、お話をする中で解決策が見え、その後の数回の治療を受けることによって笑顔を取り戻されました。その方から丁寧なお礼状をいただいたのですが、有り難く思うとともにもっと地域の人のために頑張ろうと気持ちで一杯になりました。
「無駄に削らず、抜かず、極限まで歯を残す治療」が基本理念
医院の診療コンセプトを教えてください。
極限まで歯を残すことです。虫歯の治療では、無駄に削らず神経を残すようにしていますし、すでに神経を抜いた歯にはきちんと根っこの治療を施して、できる限り歯を残すようにしています。これ以外にもさまざま方法を駆使して歯の延命治療に取り組むことで、歯が減るスピードを減速させ、総義歯を回避することをめざしています。私がこうした考えを持つようになったのは、研修医時代に藤関雅嗣先生の講演を聞いたことがきっかけです。その後、私は千代田区の歯科医院に勤めることになるのですが、当時の恩師、藤関先生ともに入会されている「救歯会」というスタディグループに参加して、歯を極限まで残すためのさまざまな治療法を学んでいきました。現在、当院で行っているコーヌスクローネという義歯の施術もこのスタディグループで学びました。この義歯は、既存の歯を生かしながら、しっかりとした噛み合わせを実現できるだけでなく歯周環境も健康に保てる高機能義歯なのです。
活用していない歯や歯茎の移植といった口腔外科手術も行っているとお聞きしました。
これも歯を残す診療の一環ですが、当院では親知らずや、他の機能していない歯の移植を行っています。歯が割れたり、歯周炎で歯を失ってしまった場所へ歯を移植し、必要であれば歯の根の治療を行い、自分の歯として噛めるようにしています。こうした移植治療を行っているため、当院では安易に親知らずの抜歯を行っていませんし、安易にインプラント治療を勧めてもいません。もちろんインプラントは素晴らしい治療ではありますが、その方にとって何が最適であるか考え、オーダーメイド医療を提案させていただいております。歯の移植は、活用していない歯を噛み合わせに参加させて周りの歯の負担を軽減できるだけでなく、天然の歯が持つバリア機能を維持できるというメリットも得られる治療です。また、歯肉、骨の移植に関しては、歯周病で歯茎が後退した場合やインプラントの前処置のために行っています。
院内には新鋭の医療機器が充実していますね。
当院では、口腔内カメラ、デジタルレントゲン、デジタルCTの中でも新鋭の医療機器を揃えています。こうした口腔環境を正確に把握できる機器を活用することにより、今後の経過、病変スピードを予測し、患者さん一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を実践しているのです。その中でもデジタルCTを導入している歯科医院はそれほど多くないので当院の特徴の一つだと言えますが、患者さんへの負担の少ない低被ばくタイプなので安心してご利用いただけます。また、患者さんに歯周病予防のための歯磨き指導に取り組む際、顕微鏡を使って細菌をご覧いただいています。大概の患者さんはその時にショックを受けて、真面目に歯磨きに取り組むようになるようですね。その他、治癒の促進・抗炎症作用効果を発揮するレーザー治療器を導入し、口内炎はもちろん歯周病や根っこの治療、歯茎の黒ずみ除去、顎関節の治療などに利用しています。
キッズルーム、笑気麻酔などを活用し、歯科治療が苦手な方に配慮
キッズスペースを設けているのも特徴ですね。
結婚し長女が生まれ、現在私は子育て真っ最中です。そうしたこともあって当院では子育て中のママが子連れで歯科治療に来て頂いたり、治療に来た子どもが楽しく過ごせるように待合室に隣接したキッズルームを設けています。また、治療中も子どもと一緒に過ごせるようにした診察台が設けてあります。ここは通常の診察台よりもワイドなので車椅子の方にも利用して頂いています。その他、歯科用の機械類を怖がる幼児のためにソファを置き、ここに座って治療をできるようにしています。
「笑気麻酔」を用いた治療とはどんなものですか?
歯科治療への恐怖や不安を軽減できるように「笑気麻酔」を使った治療も行っています。低濃度の笑気ガスを鼻から吸引してもらうのですが、意識が少しボーっとした状態になるので、あっと言う間に治療を終えたように感じるのです。もちろんガス自体に毒性はなく、副作用の心配もありません。「笑気麻酔」を利用すると、嘔吐反射がある方にも有効で、局所麻酔用の注射の痛みもあまり感じにくくなるというメリットもあります。
歯科医をめざしたきっかけを教えてください。
小学生の時から父の背中を見て歯科医師になりたいと思っていました。父に対しては、4人の子どもを育てただけでなく、治療した患者さんに感謝されるなど地域の信頼も厚いので、尊敬の一言しかありません。実は、私の兄弟2人も医者になり、現在一番下が歯科大学に通っています。それ以外にも祖父が医師で、従兄弟も歯医者が多いなど、医療に囲まれていた環境だったので自然に歯科医師をめざしたという面もありますね。小さい時は病弱体質だったのですが、水泳教室などに通って段々活発になり中学時代は器械体操部に所属。オリンピック強化選手だった顧問の先生の厳しい指導のもとで県大会4位という好成績を残すことができました。しかし、高校時代はその反動で部活には入らずに受験勉強に集中しました。
今後の展望としてどんなことを構想されていますか?
現在は、私が歯周病や義歯、妻が口腔外科を担当し、また東京医科歯科大学より招いている歯科医師を含め、各々の得意分野を生かし医院を運営しているので、質が高い治療が可能になっております。今後の展望としては、歯科衛生士などのスタッフを拡充させ、診察台も追加することにより、予防と治療の両輪とするトータルな医療を提供できる地域密着型の歯科医院として成長していきたいと思っています。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。