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中村 靖幸 院長の独自取材記事

中村クリニック

(さいたま市南区/南浦和駅)

最終更新日:2023/12/11

中村靖幸院長 中村クリニック main

浦和の住宅街にある「中村クリニック」は、この地に生まれ育った中村靖幸院長が「自分の家族を診るように患者さんを診たい」との思いから2006年に開院した。同院のコンセプトは小児のワクチン接種から高齢者の在宅医療まで、人の一生をトータルに診ていく地域密着のクリニックだ。診療内容は風邪、腹痛、生活習慣病、花粉症など幅広く、「ご希望があればどんな症状も診るのが基本」と中村院長。新型コロナウイルス感染症の患者も発熱専用の外来を設けて、可能な限り対応。そのほか「痛みに配慮した内視鏡検査で病気の早期発見にも努めたい」と話す中村院長に、同院の診療方針や地域医療への思いを聞いた。

(取材日2023年10月2日)

ワクチンから看取りまで、人の一生を診る医療が目標

ご自身の地元にクリニックを開院されたのですね。

中村靖幸院長 中村クリニック1

もともと地域密着の医療を提供することが目標でしたし、自分が生まれ育った浦和なら土地勘もあり、近くに住む親や親戚も自分で診られるだろうと考え、2006年に「中村クリニック」をオープンしました。場所は駅から少し離れた住宅地を選び、地域のかかりつけ医として、近隣にお住まいのご家族を中心にした診療をめざしています。私の診療方針は患者さんのお話をじっくり伺うことですし、エックス線や超音波、心電図など必要な検査も行うため、場合によっては診療が長引くこともあります。それに感染症も含め、来院された方は基本的に全員診るように心がけていますから、患者さんの待ち時間はどうしても長くなりがちです。このため、待合室に大型モニターを設置し、病気や健康の情報を流すなど、なるべく飽きずにお持ちいただけるようにしました。また、当院は受付順の診療ですが、スタッフに伝えていただければ、少し外出されても順番通りの受診は可能です。

年代や症状など、どのような方が受診されていますか?

小さいお子さんのワクチン接種に始まり、働き盛り世代の内視鏡検査、高齢の方の生活習慣病、頭・おなかの急な痛み、花粉症のようなアレルギー症状、腰の痛みなど外科的な診療、さらにはご自宅での看取りまで、さまざまな年代・症状の方が来院されます。近くにあって便利なコンビニ的な位置づけと、品ぞろえが豊富なスーパーのような役割、その両方を持つのが当院のようなかかりつけ医院だと思うんです。当院ではできない心臓の超音波検査、CT・MRIなどは連携する医療機関で検査をしてもらい、その結果を問診やほかの検査とあわせて総合的に診断していきます。より専門的な治療が必要な際には、医療機関におられる先生方の得意分野、患者さんの通院の手間などを考慮してご紹介先を検討しますが、ご本人が「この病院に」というご希望があればなるべくそれを優先します。

新型コロナウイルス感染症にも対応してきたと伺いました。

中村靖幸院長 中村クリニック2

かかりつけ医ですから、どんな症状も診るのは当然という考えからです。発熱の患者さん向けに別の入り口を用意し、一般の患者さんと別室で診療する体制は今も続けていますが、感染が拡大していた時期に比べると、状況もだいぶ落ち着いています。ただ、新型コロナウイルスが再流行したり別の病気が出てきたりしたときは、もちろん当院でも診ていくつもりです。皆さんにお伝えしたいのは、新型コロナウイルス感染症にしてもインフルエンザにしても、医療機関の処方薬の効果を望みやすいタイミングがあるということ。ですから、そうした病気が疑われるときは、ご自身で市販薬を飲んで我慢することなく、まずは医療機関を受診していただければと思います。

痛みに配慮した内視鏡で安心して定期的な検診を

内視鏡検査も痛みが少ないよう配慮されるそうですね。

中村靖幸院長 中村クリニック3

食道と胃という上部消化管、大腸などの下部消化管に対する内視鏡検査は、がんの早期発見に役立つとされ、さいたま市の胃がん検診でも内視鏡検査が選択できます。しかも大腸がんになるかもしれない大腸ポリープは検査中に切除できるケースも多く、一度に治療まで終えることも望めます。期待できるメリットの大きい内視鏡検査ですが、痛い、怖いなどの思い込みがまだまだ強いことから、当院ではなるべく検査を受けやすく、ほとんど痛みを感じずに検査を終えられるよう鎮静剤を用います。一般的に検査用ファイバーを鼻から挿入する経鼻内視鏡は痛みの軽減が望めるとされますが、それでも鼻や喉の奥が痛む方も多いので、必要に応じて経鼻でも鎮静剤を使います。もし、受けた方から「こんなに楽ならまた受けたい」と言っていただけたら、定期的ながん検診につながると思うので、引き続き、痛みに配慮した検査に努めていきたいです。

漢方薬はどんなときに使われるのですか?

患者さんの苦しい症状を抑えることをめざす目的で使用します。例えば風邪などは、今でも根本的な治療薬はなく、さまざまな症状を抑えるために総合感冒薬が処方されることがよくあります。ただ、つらい熱と咳だけを抑えればいいときは、これらの症状の軽減が望める葛根湯も非常に有用なんです。ご本人の体質や症状の進み具合に合わせて処方できる漢方薬は便利。いろいろな薬や眠気止めのカフェインまで含まれたりする総合感冒薬に比べて、お子さんの体への負担も軽いのではないでしょうか。成人の患者さんでも、漢方薬の処方を希望されて来院する方も多いんですよ。

訪問診療はどのような方が対象になりますか?

中村靖幸院長 中村クリニック4

これまで当院に通われていて、病気や年齢などによって通院が難しくなった方が主な対象です。院内で診療する空き時間に私一人で訪問しているため、一度に多くの方を診られる体制ではありませんが、少し前に屋根つきのバイクを導入して、狭い道の先にあるお宅や雨の日の訪問もスムーズになりました。それに、お看取りのときなどは長時間駐車することになるので、車よりもバイクのほうが訪問先の邪魔にならないだろうと思っています。最近は病院での長期療養より、「最期は自分の家で迎えたい」と在宅療養を望まれる方もおられます。そうした方のご希望をかなえるための訪問診療は今後さらに地域に必要になりますから、可能な限り対応していきたいですね。

患者の気持ちになって、望ましい医療を考えていく

先生はどんなきっかけで医師をめざされましたか?

中村靖幸院長 中村クリニック5

私は小さい頃に大病をし、体が弱かったこともあって友人と遊ぶ機会が少なく、あまり楽しい思い出のない子ども時代を過ごしました。また、病院に何度も通い、苦い薬を飲んだり、注射をされたりと治療を受けることも多かったんです。そうした中で、「自分なら患者さんにこんなふうに接して治してあげたい」と、医師をめざすようになりました。母から「お友だちと遊べない時間を勉強に使って、目標に向けて頑張りなさい」と応援してもらったのも、大きな励みになりましたね。今でも患者さんの目線を忘れず、「治療を受けていたときはこうしてほしかった」という気持ちを大切に診療を行うように心がけています。

専門分野など、これまでのご経歴をお聞かせください。

もともと地域密着の医療を提供することが目標だったので、母校の付属病院の中でも地域で幅広く診療できる青戸病院(現・東京慈恵会医科大学葛飾医療センター)を選びました。外科と内視鏡が専門でしたが、そこでは検査も、外来と入院の患者さんの診療も、手術もすべて経験でき、当院で患者さんを診るときにとても役立っています。また、恩師である高橋宣胖先生から医師の心構えとして、「それで患者さんは納得したのか?」を自問するよう指導を受けました。患者さんに症状や治療法を伝えて終わるのでなく、常に「説明と同意」を念頭に置いて診療することを病院で身につけられたと思います。

最後に地域の方にメッセージをお願いします。

中村靖幸院長 中村クリニック6

自分が生まれ育った浦和で、自分の家族を診るように患者さんを診たいとの思いから、当院を開院しました。現在はほとんどの患者さんがご家族や友人からのクチコミで来られていて、これまでの当院の姿勢や診療内容に満足いただいているようであればうれしいです。特に内視鏡検査は、「楽だからまた受けたい」と言っていただけるような内視鏡検査を、多くの方にご提供していきたいと考えています。また、個人的には100歳を超えても元気な方を浦和地域で増やすため、内視鏡検査も含む定期健診を根づかせ、かかりつけ医として皆さんに若いうちから健康を意識して暮らしていただくのが目標。さまざまな健診や体調が少しおかしいときなど、気軽に当院にご相談ください。

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