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礒田 千恵 院長の独自取材記事

ちえ歯科クリニック

(練馬区/練馬春日町駅)

最終更新日:2023/11/20

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック main

コンクリート打ちっぱなしの外観に、ゆとりのある空間が広がる内装。診察するのは穏やかな語り口の礒田千恵院長だ。土地柄、乳幼児から高齢者まで幅広い年代の患者が訪れる。「患者の意思を大切にした、患者主体の治療」を提供するため、コミュニケーションを大事にしており、子どもには歯磨きの楽しさや歯が白くなることのうれしさを丁寧に指導。高齢者には各自にあったケア用品をアドバイスするなど、きめ細かな対応を実践している。「どんなに医療が進んでも、患者さんに通っていただかなければ意味がありません。『通い続けたくなる診療』をこれからも心がけていきたいです」と語る礒田院長に、歯科医療にかける想いを聞いた。

(取材日2014年3月17日/情報更新日2023年9月25日)

ゆとりを持たせた院内スペースは明るい雰囲気

まずは、先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック1

昔から虫歯になることもあまりなく、歯科医院へ通う機会も少なかったのですが、なんとなく「歯科医師ってかっこいい」というイメージがありました。高校生の頃、理系の大学への進学を決め、学部・学科を選択するとき、パッと頭に浮かんだのが歯科医師だったんです。入学していろいろな歯科医院を訪れるにつれ、私の頭の中で理想の歯科医師についてのイメージが少しずつ固まってきました。というのも、歯科医師がどんどん治療を進めてしまい、患者さんが置き去りにされていると感じるシーンに遭遇することがとても多かったんですね。もちろん、歯科医師は歯科治療のプロですから、患者さんにとってよかれと思うことを実践しているのだと思います。ですが、私が歯科医師として独立したときには、患者さんがどのように口の中を治したいのか、治療にどんな希望を持っているのかを大切にできる、患者さん主体の治療を実践しようと、早くから心に決めていました。

こちらで開業した経緯は?

特に練馬区になじみがあったわけではなく、都内の広範囲で場所を探していたのですが、選定にあたってこだわったのは、大通りに面しておらず車通りが少ないこと。それから、駅から近く住宅街の中にあること。大通り沿いだとどうしても騒音が気になりますし、患者さんにもリラックスして治療に臨んでいただくことが難しそうだったので、落ち着いた雰囲気の場所を探したいと思っていました。コンクリートが打ちっぱなしの建物なので、内装はオレンジを基調とした明るい色合いでコーディネート。個室ではありませんが、患者さんのプライバシーが守られるよう、ユニット同士、互いに見えないような造りになっています。また、待合室はスペースにゆとりをもうけ、受付からは待合室も診察室も、すべてが見渡せるように考えました。

どんな患者さんがいらっしゃるのでしょうか。

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック2

住宅街にあるので、患者さんの年齢層も非常に幅広いですね。ご家族そろっていらっしゃる方も多いですし、このあたりに長くお住まいの、お年寄りの方もたくさんいらっしゃいます。時間帯によって、患者さんの属性は異なっており、午前中はご高齢の方、午後は保育園や幼稚園帰りのお子さんたちが中心でしょうか。私は以前、同じ練馬区内にある他の歯科医院で治療にあたっていたのですが、そちらから引き続き通ってくださる患者さんも多いですね。

子どもたちに歯磨きの面白さを教えたい

診察にあたって、大事にしていることを教えてください。

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック3

患者さんが「通院を続けたい」と思っていただけるような治療を行うことです。どれだけ医療技術が進み、難症例に対処できるようになっても、患者さんがご自身で「歯を治そう」という意思を持ち、通院してくださらなければ意味がありません。特に若い患者さんは、学校や課外活動、お友達とのつき合いなどで忙しく、つい歯科医院から足が遠のいてしまいがち。そんなときも継続して通院していただけるよう、普段からコミュニケーションを大切にしています。何げない日常会話から歯の健康の話題へ結びつけたり、お口の中のトラブルに対して疑問に思っていることをお聞きしたり、歯の治療を受けることがその方の日常の一部となり、きちんと最後まで治療できるように、足を運びたくなる雰囲気をつくる事を心がけています。最近は保育園や小学校から通ってくれていた子が、旦那さんや奥さん、お子さんを連れてきてくれることも増え、嬉しく思う反面年齢を痛感します。

小さいお子さんの患者さんも多いのでしょうか。

近くには光が丘団地もありますし、新しい集合住宅もどんどん建っていますから、近隣には若い世代のご夫婦が多いんです。従って、乳幼児から保育園・幼稚園へ通うくらいのお子さんも、他のエリアに比べて比較的多いほうだと思います。お子さんを治療する際に心がけているのは、「歯医者とは楽しい場所だ」と思ってもらえるようにするということ。その年代のお子さんに歯医者への苦手意識を植えつけてしまうと、その後の人生でもずっとそうしたイメージを引きずってしまいます。例えば、歯ブラシの使い方をお子さんに教え、上手にできたときには思いっきり褒めてあげることや、「歯がどんどん白くなっていくね」「ずいぶんきれいになったね」など、お口の中の変化を丁寧に教えてあげること、子どもたちと同じ目線で物事を見聞きすることなど、工夫次第で歯に対するお子さんの意識はぐんと高まります。

先生ご自身、子育てを経験しているからこそわかることもあるのでしょうか。

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック4

来院されるお母さん方には、「歯磨きは、お子さんとのコミュニケーションツールのひとつ」とお話しし、上手な仕上げ磨きのやり方などを指導することもあります。お子さんの健康管理は、お母さんの大切な役割。お子さんに歯磨きの楽しさや目的をお話するのはもちろん大事ですが、お母さんたちへの啓蒙も大切だと思っています。例えば、虫歯を防ぐにはどんなおやつをどのタイミングであげたらいいかなど、日常の小さなテーマからお話することもあり、そうしたことからお子さんの健康管理のヒントを得ていただければと思います。

“患者主体”の一人ひとりにあった歯科医療を

お年寄りの患者さんも多いと伺いました。

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック5

高齢化が進んで医療技術が発展するとともに、一昔前より、比較的重症の方が減り、多くの歯を残していらっしゃる方も増えました。しかしその分、磨き残しも多くなっています。手首のグリップを効かせたり、ずっとお口を開けたりすることは、ご高齢の方にとって難しいんです。ですので、到底難しい完璧さを求めるのではなく、その方にとって実現可能な努力目標を掲げ、達成に向けてともに努力する姿勢を大事にしたいと思っています。例えば、歯ブラシの持ち方をちょっと変えるだけで磨き残しはグンと少なくなります。その方に合った持ち方をお教えしたり、上手に磨けるようになったらフロスや歯間ブラシを活用して、レベルアップを図ったり。そんなふうに、各個人に合わせた最適な治療を提供する、これこそ、私が歯科医師をめざした当初考えた、患者主体の治療なんじゃないかなと思っています。

先生が健康管理のため、気をつけていることはありますか。

特に、食生活では飲料水にこだわっています。アルカリイオン水を飲み始めたところ、お通じがよくなったり、肌が潤う感じがしたりしました。これまではあまり水分を摂ることもなかったのですが、やはり、人間の体は水を主体に作られているということもあり、水を変えるだけでこんなに体調に影響があるのかと、自分でもびっくりしています。今は毎日700〜800mlを目処に飲むようにしており、いつでも手の届くところにペットボトルを置いて、こまめに水分補給するようにしています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

礒田千恵院長 ちえ歯科クリニック6

現在、学校の校医も務めています。検診をきっかけに来院するお子さんもいらっしゃって、知っているお顔が見られるのがうれしいです。安心して治療を受けられるような雰囲気作りをますます進めていきたいと感じています。同時に、お母さんたちにも歯磨き後のチェックの方法などもお教えしています。社会全体として予防歯科に目を向ける方が増えていますし、お子さんのうちから歯の健康を管理するのはご自分たちの役割と認識していただけるように努めたいですね。お口の中の健康を通し、お子さんとお母さんがコミュニケーションできるように。そんな一端を担えたらうれしいです。

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