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小塙 幸司 院長の独自取材記事

こばなわ神田整形外科

(千代田区/神田駅)

最終更新日:2025/05/13

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科 main

神田駅東口から徒歩1分というアクセスの良い「こばなわ神田整形外科」。2009年に同院を開業した小塙幸司(こばなわ・こうじ)院長は、「いかにもクリニックという雰囲気ではなく、患者さんにリラックスしてもらえる空間をめざしました」と笑顔で話す。日本整形外科学会整形外科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医でもあり、専門の整形外科疾患だけでなく、風邪症状や生活習慣病など内科も診療する。各種ワクチン接種にも対応。「恩師の『スペシャリストよりもゼネラリストたれ』という言葉をモットーに、地域のプライマリケアに貢献していきたいですね」と話す小塙院長に、クリニックの特徴や痛みの治療などについて語ってもらった。

(取材日2025年4月1日)

整形外科を中心に幅広く診療、プライマリケアを担う

クリニックの特徴を教えてください。

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科1

当院は、2009年に開業した整形外科クリニックです。膝・肩・腰・股関節の痛みやしびれのほか、骨粗しょう症や痛風、関節リウマチ、外反母趾など、整形外科疾患全般の診断と治療、リハビリテーションを行っています。また、内科では生活習慣病のほか、発熱などの風邪症状やアレルギー性鼻炎、各種ワクチン接種にも対応しています。私は順天堂大学を卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院の整形外科で研鑽を積み、佐々木研究所附属杏雲堂病院では整形外科部長を務めました。専門は脊椎・リウマチ・関節の外科ですが、開業後は地域のプライマリケアに貢献することを目的の一つに掲げ、どのような症状の患者さんに対しても的確な診断を心がけています。

どのような患者さんが多いのでしょうか?

神田という場所柄、周辺の企業で働くビジネスパーソンの方が肩や腰の痛みを訴えて来院されることが多いですね。また、当院は特定の疾患に偏らず幅広い症状を診ることを心がけていますので、ちょっとした風邪症状や予防接種を希望される方のほか、健康診断で異常を指摘され相談に来られる方などもいらっしゃいます。さらに、専門である思春期・小児の側湾症の診療も週3回、午後の外来で行っていますので、お子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんにお越しいただいています。

なぜ神田で開業されたのですか?

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科2

実は私の亡くなった父が長年、神田駅の西口で歯科医院を開業していたのです。また、神田・御茶ノ水エリアには私の出身大学もあり、第二の故郷のような親しみを感じています。開業にあたっては、父の歯科医院で使用していた電話番号の下4桁を引き継ぎました。この番号とともに父からの「思い」も引き継ぎ、地域医療に貢献していきたいと思っています。院内は「いかにもクリニック」というような、無機質で緊張感のある空間にならないよう、落ち着いた温かみのある色調でまとめました。特に椅子にはこだわっていて、体の各部位を適切なポジションに保てるようなものを選んでいます。当院を選んで来てくださった患者さんに、カフェに来ているような感覚でリラックスして過ごしていただければうれしいですね。

肩や腰、足の痛みの緩和に注力

肩や腰、関節の痛みを訴える人には、どのような治療をされていますか?

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科3

痛みを緩和するためには内服薬やブロック注射による治療のほか、リハビリテーションや、コルセットやサポーターを用いる方法などがありますが、こうしたものと並行して作業環境の調整や姿勢の改善を行うことが大切です。例えばデスクワークの際には、ひじ掛けつきの椅子に座って、ひじ掛けに腕を置いて作業することで、肩や首にかかる負担の軽減がめざせます。また、意識して両肩の位置を後ろにぐっと引くと猫背にならず、自然と良い姿勢になると思います。体に合わない椅子や机での作業が痛みの原因になることもあります。在宅勤務が多くなってから不調を感じるようになった方には、机や椅子の高さなどを見直すようにアドバイスします。

普段の生活を見直すことが大切なのですね。

はい。日常の動作や生活習慣が痛みの原因になることもよくあります。例えば、健康のために毎日散歩をしている人もいると思いますが、膝に痛みがあるにもかかわらず毎日歩き続けていては、症状の改善は期待できません。ですから、治療と併せて患者さんの生活の様子をお聞きして、適切な体の使い方やメンテナンス方法をアドバイスするようにしています。また、足の痛みを訴える方には、合わない靴を履き続けている方が多いように思います。サイズが合っていない靴や、かかとがすり減った靴を履き続けていると、外反母趾や扁平足などさまざまな足のトラブルを引き起こす可能性もあります。重度になると手術が必要になることもあります。足の親指が痛む、足と靴がこすれて痛むといった症状があれば、ご相談いただきたいですね。

どのような治療法がありますか?

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科4

健常な足には、足を前後方向から見たときに横方向に広がる横アーチがあります。これが崩れると扁平足や外反母趾、指が浮いてしまう浮き指などにつながり、痛みやしびれなどの症状を引き起こします。当院では、横アーチをサポートする目的で、主にインソールを用います。スポンジや紙、ウレタンを使用したインソールだと体重をかけたときにアーチがつぶれてしまう可能性もあるので、当院では低反発素材を用いたインソールを使用しています。在庫があれば即日使用も可能ですが、小児患者さんの場合は取り寄せになりますので、少しお時間を頂いています。また、必要に応じてサポーターも使っていただいています。

超音波検査を活用し、適切かつ迅速な診断をめざす

その他、力を入れている分野はありますか?

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科5

適切かつ迅速な診断を心がけており、開業当初からエックス線検査に加えて超音波検査も導入しています。超音波検査では、エックス線では写らない筋肉や靱帯、腱、軟骨など軟部組織の状態を確認できます。被ばくや痛みが少なく、患者さんと一緒に画面を見ながら損傷部位を説明できるため、患者さんの理解や納得も得られやすい点もメリットだと思います。必要に応じてエックス線検査と超音波検査の両方を実施し、基本的に即日診断しています。また腱鞘炎やばね指などの手の疾患では、超音波画像を見ながら痛みのある部位に直接注射する超音波ガイド下注射を実施し、より安全性に配慮した治療に努めます。超音波による乳児股関節検診にも対応しています。

先生の診療のモットーを教えてください。

「スペシャリストよりもゼネラリストたれ」という大学病院時代の恩師の言葉があります。これは、専門ばかりを極めずに幅広い疾患を診られるような医師になれという教えです。この言葉を診療のモットーに、「どの診療科を受診すれば良いのかわからない」という患者さんも受け入れ、速やかに適切な診断を行うよう心がけています。私自身も腰痛や四十肩、骨折などを経験していますので、患者さんの気持ちがよくわかります。だからこそ、痛みが和らぎやすい姿勢や日常で気をつけたい動きなどを、実体験を交えてお伝えしています。また、病状や治療法など専門的な話を一度で理解するのは難しいと思います。医師が忙しそうだからと質問をためらう方もおられるかもしれませんが、どうぞ遠慮なく、何度でもご質問ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小塙幸司院長 こばなわ神田整形外科6

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の患者さんから「手術が必要ですか?」とよく聞かれますが、神経の麻痺などを除き、痛みが強くなく日常生活に大きな支障がなければ、基本的に手術は不要と考えています。私の印象ですが、整形外科の病気で手術が必要となるのは全体の1割ほどだと思います。「手術をすれば元の体に戻る」と思われるかもしれませんが、手術の目的は炎症を抑えて痛みを軽くすることです。ですから、手術をするかしないかよりも、快適な生活を送れるよう炎症や痛みの改善を意識されると良いでしょう。年齢を重ねるとともに体は不調を抱えやすくなりますが、基本的な体の使い方を身につけておけば、中高年期以降の関節や骨の疾患リスクを減らすことも期待できます。肩凝りや腰痛を当たり前とせず、体からのサインと受け止め、早めに受診していただければと思います。

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