原 茂子 院長、濱田 千江子 先生、村島 温子 先生の独自取材記事
原プレスセンタークリニック
(千代田区/内幸町駅)
最終更新日:2026/04/28
都営三田線・内幸町駅、東京メトロ丸ノ内線・霞ケ関駅、東京メトロ銀座線・虎ノ門駅から近い官公庁街にある、日本プレスセンタービル。そのビルの地下、クリニックが軒を連ねる医療フロアの一角に「原プレスセンタークリニック」はある。腎臓病が専門の原茂子院長は、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医の資格を持つ腎臓疾患診療のスペシャリスト。約40年にわたり勤務した虎の門病院で腎センター部長を務めた。同院では、同じく腎臓病や人工透析を専門とする濱田千江子先生、リウマチや膠原病を専門とする村島温子(あつこ)先生とともに、慢性腎臓病、糖尿病や生活習慣病による腎臓病、さらにリウマチや膠原病への専門的な治療を行っている。クリニックの特色や治療内容について、3人に話を聞いた。
(取材日2026年1月28日)
腎臓病や生活習慣病、膠原病のスペシャリストが集う
原院長のご経歴と開業の経緯ついて、お聞かせください。

【原院長】医師になってからは、40年あまりにわたって、虎の門病院腎センターで腎臓病の診断と治療に携わりました。かつて末期の腎臓病は尿毒症で亡くなられていました。1967年頃から日本で末期の腎臓病の患者さんに人工透析治療が行われるようになったのですが、当時、虎の門病院には透析治療に取り組まれている先生がいらしたのです。この先生のもとで学んだことから、腎臓病の診断・治療や人工透析治療を専門とするきっかけとなりました。腎臓病の中でも慢性腎炎の方のみならず、糖尿病や膠原病などで腎臓病を合併されて、透析治療を受けられる方など多くの患者さんと出会いました。その経緯から、透析治療を回避するための治療に力を入れたいと考えるようになり、2013年に当院を開業しました。小さなクリニックではありますが、慢性腎炎による慢性腎臓病や、糖尿病、生活習慣病による腎臓病、リウマチ・膠原病の専門的な治療に取り組んでいます。
続いて、濱田先生と村島先生のご専門についてもお聞かせいただけますか?
【濱田先生】腎疾患と人工透析治療を専門に、大学病院などで慢性腎臓病の末期の方の診療に長く携わってきました。人工透析へ移行する前の保存期の外来を担当する中で、糖尿病や高血圧などの生活習慣病のケアにも注力しました。また、生活習慣病をはじめとしたさまざまな病気の予防・早期発見についても力を入れてきた部分です。
【村島先生】医師人生の前半は、膠原病やリウマチのほかに糖尿病を含めた一般診療が中心でしたが、後半は国立成育医療研究センターの母性内科で、慢性疾患を持つ女性の妊娠に取り組んでいました。
こちらのクリニックの特徴を教えてください。

【原院長】腎機能低下の原因には腎炎や糖尿病のほか、生活習慣病や腫瘍などさまざまな疾患が隠れていることがあります。当院では迅速検査機器で、血液検査や尿検査の結果を約1時間半でお伝えし、治療方針をご説明します。また、虎の門病院と医療連携しており、入院やMRI・CTなど特殊検査が必要な場合には紹介が可能です。事務では他院での検査所見をカルテに整理し、看護師は診察前に症状を把握して診療を支えます。小さなクリニックですが、看護部・検査部・事務部がそれぞれの役割を担い、医師とともに診療を行っています。同じフロアには虎の門病院時代の医師仲間もおり、互いに連携し、緊急検査が必要な際には当院で検査を行い結果をお知らせしております。
クリニックならではの身近さと専門性を生かした診療
スタッフさんの存在も、こちらの魅力ですね。

【濱田先生】当院にいらしたら、受付の後、まず看護師の予診を受けていただきます。初診の患者さんであればどのようなお悩みがあるのか、定期的に来ている方は血圧や病気の経過についてお聞きし、看護師から担当の医師に伝えます。当院のスタッフは看護師含め経験豊富で、患者さんに寄り添う姿勢を大切にしています。また、予診で気になることがあれば事前に医師へ伝えてくれるので、こちらもどのような検査が必要なのか判断しやすく、助かっています。
【村島先生】医師同士のチームワークの良さも魅力です。それぞれ共通している部分もあれば、異なる経験と見解も持っているので、1人の患者さんを総合的に診ることができるんです。
どのような患者さんが多いのでしょうか?
【原院長】当院に初めていらっしゃる方には、健診での腎機能低下、糖尿病、高血圧などの異常が指摘された方、腎機能が高度に進行が見られ紹介を受けた方、他院で治療中で治療に関して不安を持たれた方などがいらっしゃいます。その他、関節痛から膠原病やリウマチが心配とのことで受診される方もいらっしゃいます。その後は経過観察や治療が必要な場合には、定期的に継続して来ていただいている患者さんもいらっしゃいます。
【濱田先生】大学病院と違って、気軽に受診できるクリニックならではの安心感もあると思います。もしも人工透析が必要になった場合は、血液透析か腹膜透析かなど今後の方向性についてもご相談ください。すでに他の病院で診断・治療を受けていて「自分の病気についてちゃんと知りたい」と来られる方もいるんですよ。
リウマチや膠原病に関してはいかがでしょうか?

【村島先生】40年ほど前まで、リウマチや膠原病は診断がつかず、放置されることもありました。しかし、今はほとんどのクリニックできちんと診断がされるようになり、画期的な治療薬の登場によって、どこでも標準的な治療が受けられるようにもなりました。その一方で、目や口、膣の乾燥などを引き起こすシェーグレン症候群は、20万人に1人という潜在的な病気でありながら、相談や診断につながっていない場合も少なくありません。膠原病と合併しやすい甲状腺疾患である橋本病や、リウマチと間違えられやすい更年期障害も含め、当院であれば一つのクリニック内でこれらの病気をまとめて診ることが可能です。診断や治療のための最初の相談窓口として、ぜひ利用していただければと思います。
患者が自らの病気と向き合う、その一助となりたい
医師として大切にしていることを教えてください。

【原院長】患者さんは「自分の病気はなに?」「将来人工透析をしたくない」「どのような治療が必要?」「生活習慣をどう改善すべきかわからない」など、いろいろな思いを抱えて受診されます。そのため、どのような状態の方であっても親身になって話に耳を傾け、その方の本心を引き出すことが大切だと思っています。これは、身近なかかりつけ医だからこそ果たせる役割でもあります。先ほど濱田先生が「患者さんの中には、病気について十分な説明を求めて来られる方もいる」と言っていましたが、当院にご相談いただくことで患者さんの抱えている不安が少しでも解消し、ご自身の病気としっかりと向き合うきっかけとなればうれしいです。
濱田先生、村島先生はいかがですか?
【濱田先生】腎臓病も生活習慣病も、長期に及ぶ治療が必要となる病気です。ですから患者さんとは常に二人三脚で、単に医師と患者という関係ではなく、同じ病気と闘う同志だと考えています。患者さん自身にも、できれば意欲を持って病気と向き合っていただきたいですね。そのためにも、良いことは良い・悪いことは悪いと、あえてはっきり伝えるよう心がけています。
【村島先生】患者さんが、何を望んで受診されたのか、一番困っているのは何かなどを、問診や当日の患者さんの様子からキャッチできるよう努めています。また、原先生の診療姿勢でもありますが、患者さんの生活背景なども考慮して最善の医療が提供できるように心がけています。
最後に、読者の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

【原院長】腎臓病だけでなく、病気の初期の段階ではほとんど症状がありません。自覚症状がないからといって放置せず、受診をされて早期診断、早期治療が大切です。またフォローを受けられることをお勧めします。予約制になっております。受診されます際には、他院での資料やこれまでの健康診断の結果をお持ちください。
【濱田先生】健康診断の結果は、その年の数値を見て終わりではありません。その年は問題なくとも、数年単位で見ると徐々に悪化しているパターンもあります。健康相談のつもりで構いませんので、まずは気軽にご相談ください。
【村島先生】AIをはじめインターネット上には健康に関わる情報があふれています。その情報を吟味して整理し、問題を一緒に解決していくのもわれわれの任務だと思っています。疑問がありましたら遠慮なくご相談ください。

