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根岸 慎一 院長の独自取材記事

ねぎし整形外科クリニック

(板橋区/高島平駅)

最終更新日:2021/11/29

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック main

高島平駅から徒歩2分の場所にある「ねぎし整形外科クリニック」。根岸慎一院長は、日本整形外科学会整形外科専門医であり、長年スポーツ整形外科において研鑽を積んできた。診療ではとりわけ運動療法に力を注ぎ、患者のモチベーション維持にも配慮した治療を実践している。院内には医療機器がそろっており、患者が立った状態で撮影が可能な立位式エックス線検査機器のほか、さまざまなリハビリ機器を導入している。日本リウマチ学会リウマチ専門医でもある根岸院長のもとには関節リウマチや周辺疾患の相談も多く、同院では生物学的製剤の処方にも対応している。「真摯に患者さんと向き合いながら、徹底的に治療を行っています」と語る根岸院長に、同院の特徴やこだわりの院内設備について話を聞いた。

(取材日2021年6月23日)

広いリハビリテーションスペースと充実の医療機器

こちらではどのような診療が受けられるのでしょうか?

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック1

リウマチ科・整形外科・リハビリテーション科・ペインクリニック外科を標榜し、特に運動療法、いわゆるリハビリテーションに力を入れています。運動療法は、失われてしまった運動能力を取り戻すために行うもので、医学的エビデンスに基づいた方法。継続的に続けることで、可動域といって関節を動かせる範囲が広がったり、これまでできなかった動作が可能になったりといったことが見込めます。リハビリスペースを広くとっていることも当院の特徴の一つです。治療期間が長引くことが多いため、患者さんのモチベーション維持にも配慮しています。また私は日本リウマチ学会リウマチ専門医でもありますから、関節リウマチや周辺疾患のご相談も多いですね。

関節リウマチの治療について教えてください。

リウマチという病気は、見た目にもリウマチだとわかる症状もあれば「リウマチかもしれない」というような初期症状の方もいらっしゃいます。特に当院のような町のクリニックでは、初期症状の相談が多く、初期段階から悩む患者さんがたくさんいるのだなと実感しています。また当院では、生物学的製剤の処方にも対応しています。生物学的製剤や免疫抑制薬の登場で、関節リウマチの治療は大きく進歩し、関節の破壊を予防することも期待できるようになってきました。合併症などが起こったときのために、地域の病院との連携も密に取っています。大きな病院だと予約が必要だったり、急な相談がしづらかったりといったことがありますが、当院ではそういったことはないかと思います。

院内設備にもこだわっていると伺いました。

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック2

リハビリスペースの確保のほか、各種医療機器も充実させています。とりわけ欠かせないものと考えたのが、患者さんが立った状態で撮影できる「立位式エックス線検査機器」です。一般的に、膝のエックス線写真はベッドに横になった状態で撮影しますが、それだと体重が膝にかかっていないので「症状が出ているときの膝の状態」がわからないんです。立った状態で撮影することで、実際に歩行しているときと同じ状態になり、変形の有無がよりわかりやすくなります。メーカーによって撮影範囲も異なったため、かなり吟味しました。私の専門はスポーツ整形外科全般で、その中でも膝の疾患を診てきましたので、診療においてこの立位式エックス線検査機器はとても重要なものなのです。

真摯に患者と向き合い、その人生全体を診る

先生が整形外科を専門に選んだ理由を教えてください。

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック3

私自身、野球をはじめ長年さまざまなスポーツを行ってきました。ですから「故障してもスポーツを続けたい」と願う選手たちの気持ちも理解できるのです。これが整形外科を選んだきっかけです。大学卒業後はスポーツ整形外科を中心に診療にあたり、サッカー、ラグビー、アメフト、野球など、さまざまなスポーツ選手の体を診てきました。当院周辺も他のエリアと同じく高齢化が進んではいます。しかし一方で大学生や高校生などの学生も多く、また団地のリノベーションもあり、若い世代も新しく流入してきています。一般外来はもちろん、スポーツ整形外科の診療においても、これまでの経験が役に立っています。

どのような経緯で開業したのですか?

私は以前より「医師というのは、疾患だけを診るのではなく、患者さんの人生全体を診るべき」という考えを持っていました。より多くの疾患、さまざまな背景を抱えた患者さんと接したいという気持ちが年々強くなっていたんです。また大学病院という場所柄、診察はごく短い時間しか取れず、患者さんの思いにきちんと向き合えないことがほとんどでした。大学病院というのは組織ですので、個々の医師が理想の治療方針を掲げても、それを実践することはできません。そこに強いジレンマを感じていました。「自分の理想の医療」がどんなものかというのを突き詰めて考えていたときに、自然と開業の道が開かれたのです。

診療の際に大切にされていることは何ですか?

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック4

しっかりと患者さんに向き合い、徹底的に治療を行うことです。治療方針を決めるためには、確かな診断だけでなく、患者さんの治療に対する考え方を尊重することが不可欠です。また患者さん自身のコンディションに左右される部分もあります。例えば診察時に突然「手術が必要です」と言われても、患者さんにとってはすぐに受け入れられないこともありますよね。私は長らく大学病院に勤務していたこともあり、あらゆる症例に対して可能性を検討することを大切にしています。「本当に手術をしなければ治らないのか」など治療の必要性を今一度考えながら、その見極めと患者さんの思いをマッチさせるようにしています。

情報に流されずに、見極める目を持つことが重要

医療連携も大切にされているとか。

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック5

整形外科疾患を抱える患者さんの多くは、60代以上の方です。内科疾患をはじめとするさまざまな病気を併せ持っている方がほとんどですので、医療連携は大切にしています。単純に病院を紹介することや、著名な先生を紹介するなど安易なことはしていません。これまでに参加した研究やオペ経験などさまざまな観点から「この症状の患者さんであれば、この先生だったら安心して任せられる」という先生を紹介させてもらっています。やっぱり、自分の父や母を紹介したいと思えるような先生にしか、患者さんを紹介できないんですよね。

新型コロナウイルス感染症の流行で何か変化はありましたか?

2020年の前半は、いわゆる「受診控え」がありました。整形外科の患者さんはご高齢の方が多いため、ご家族の心配もあって、外出そのものを控えていたとよく聞きます。ですが、ご高齢の方は家から出ないと体力も筋力も落ちてしまいます。実際に受診控えにより症状が悪化して、困って来院される患者さんがとても多かったんです。今は受診控えも落ち着き、以前のように来院される方が多くなって、これは良い傾向ですね。コロナ禍に限らず、高齢者にとって適度な運動は不可欠だからです。密に注意して人との距離を取りつつ、この辺りなら公園や河川敷に出かけるのも良いですね。ここまで通院することもまた運動の一環です。もちろん当院でも患者さんに安心して受診してもらえるよう、換気・消毒など感染症対策は徹底しています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

根岸慎一院長 ねぎし整形外科クリニック6

情報がありすぎる今の時代、メディアの情報に流されずに見極める目が必要ではないでしょうか。例えばクリニック選びで参考にしてほしいのが、近所の方やご友人など親しい方のクチコミ。実際にドクターと対面した方の意見ほど参考になるものはありません。それに誰しも、良いドクターに出会えば「人に紹介したい」と思うはずですから。情報の波に飲み込まれず、日々の生活の中でアンテナを高くして、「これだ」と思えるドクターや、医学的に根拠のある治療方法を選んでほしいと思っています。

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