早期発見・早期治療が重要な
物忘れ治療とは
田中クリニック
(新宿区/高田馬場駅)
最終更新日:2021/10/12


- 自由診療
日常生活の中で「ついうっかり」ということは誰にでもあること。しかし、その物忘れは加齢によるものなのか、それとも認知症などの病気によるものなのか、原因によって対応も大きく違ってくる。だからこそ、専門の医療機関を受診し原因を特定し、早期に治療を行うことが重要だという。そこで、認知症治療の経験が豊富で、専門的に学んできた「田中クリニック」の田中和之院長に、話を聞いた。
(取材日2015年12月15日)
目次
早期であれば治療もしやすく、薬で症状の進行抑制を図れることも。年齢を問わず気になることがあれば受診を
- Q物忘れとはどういったものですか?
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A
▲ゆっくりとわかりやすい言葉で説明してくれる田中院長
誰でも年齢を重ねると「ついうっかり」や「今、何をしていたっけ?」ということが増えてきます。こういった症状は、加齢による変化が原因の場合と認知症をはじめとした病気が原因の場合に分けられ、後者の場合は早期発見・早期治療が大切です。物忘れは数ヵ月単位で進んでいくので、薬を服用すれば10年単位で進行を遅らせることが期待でき、日常生活で困らないように対処することも可能です。セルフチェックができるサイトもありますが、あくまで自己診断のため、中にはすべての項目にあてはまり、かえって心配になってしまうことも。物忘れの治療は保険適用されますので、気になることがあれば早めに専門の医療機関への受診をお勧めします。
- Q物忘れを意識したほうがよい年齢はありますか?
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A
▲自然光が差し込む明るい待合室
ご高齢の方はもちろんですが、若い方の中でも細胞の変性は起こっているので、やはり気になったときに受診してみるのがよいと思います。40代くらいの若い人で物忘れがある場合は、うつ病の影響で起こっていることもあるため、症状をお聞きし、必要に応じて、うつ病の治療を行うこともあります。また、ほかの病気が隠れている可能性もあるので、お一人お一人の状況を確かめ、正しく診断していくことが非常に重要です。
- Q検査や治療ではどういったことをしますか?
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A
▲記憶のチェックを行う道具とペーパーテスト
まずは、認知症があるかどうかを調べるペーパーテストを行います。ご自身の年齢や日付、単語の暗記や数字の逆唱、簡単な計算といった内容を30点満点で評価していくほか、定規やクリップなど日常生活で使用する道具を並べた後、一つを隠し、最初にあったのは何かというような記憶チェックもします。これらの結果をもとに、必要であれば採血、CTやMRIといった画像診断も行い、すべての検査結果から総合的に判断します。治療が必要な場合には、薬物療法を中心に行っていきますが、今は薬の種類も豊富で、錠剤のほか貼るタイプの物などさまざまですので、患者さんの生活や症状に合わせて処方していきます。
- Q治療や検査に抵抗がある人にはどのように対応しますか?
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A
▲図や写真を見せてわかりやすく説明してくれる
その場合、当院ではご家族と相談をさせていただきます。ご本人の状況や性格、どこまで受け入れられるか、ご家族が困っていることなどお聞きし、ご本人には「脳の定期検診にきてください」と声をかけます。そのほうが受け入れやすく、受診へのハードルが少し下がるようです。また、告知方法や、薬をどのように飲んでいくかも家族と慎重に相談し、先に周囲にご理解いただくようにしています。お薬の副作用についても、ご本人に直接話をすると気にされる方もいらっしゃるので、食欲が落ちていないかなど家族の方に教えていただきます。時間をかけてなるべくご本人が安心して治療できるよう、ご家族とともにサポートをしていくことが大切です。
- Q認知症は予防することができますか?
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A
▲MRI検査の結果も病院等に比べすぐに聞くことが出できる
日常生活で気をつけていただきたいことは、基本的には規則正しい生活を送ること、バランスの良い食事をとること、そして軽い運動です。これらは認知症に限らず、人間の健康のすべてにつながります。また、刺激がとても大切で、同年代の人と話をしていただくと脳が活発化されることもあります。健康で規則正しく、楽しい生活を送ること、それが一番ですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは家族相談/8000円(1時間)