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加齢か脳の変化か原因を見極め
物忘れを食い止めるための早期治療

田中クリニック

(新宿区/高田馬場駅)

最終更新日:2025/09/10

田中クリニック 加齢か脳の変化か原因を見極め 物忘れを食い止めるための早期治療 田中クリニック 加齢か脳の変化か原因を見極め 物忘れを食い止めるための早期治療
  • 保険診療

物を置き忘れてしまったり、繰り返し同じものを買ってしまったりする物忘れ。60代から多く見られるこの疾患は、加齢によるものか、あるいは脳の変化によるものか、疾患の原因の見極めが難しい。年を取って怒りっぽくなった場合も、その原因が老化ではなく物忘れや認知症など脳の変化のこともあるため注意が必要だ。物忘れの進行を遅らせるためには早期に発見しすぐに治療にかかることが推奨される一方、進行が進むと認知症につながってしまう。高田馬場駅から徒歩1分にある「田中クリニック」の田中和之院長は、物忘れや認知症治療の経験が豊富なほか、老年精神医学にも精通している。そんな田中院長に、物忘れかどうかの判断の仕方や治療方法、周囲の人が気をつけると良い点などについて話を聞いた。

(取材日2025年7月2日)

物忘れは早期の発見と治療が肝要。進行抑制のための投薬治療もあるため、気軽にペーパーテストで診断を

Q物忘れとはどのような状態を指すのでしょうか?
A
田中クリニック ゆっくりとわかりやすい言葉で説明してくれる田中院長

▲ゆっくりとわかりやすい言葉で説明してくれる田中院長

思っていたことを忘れる、物を置き忘れる、買い物の際に同じものを買ってきてしまうなどが症状として挙げられます。これらは本人が気づく場合もあれば、ご家族が気づくこともあります。症状の原因は加齢の場合や、認知症などの病気が原因の場合もあります。後者の場合は早期発見・早期治療が大切で、病気の進行を遅らせるための薬もあります。症状が軽い場合は「物忘れ」で、進行していくと「認知症」となります。どの段階かはペーパーテストで判断ができます。近頃はこの病気の情報が浸透したのか、気になったらすぐにクリニックに来てくれる方が増えました。早期発見につながる好ましい変化だと思います。

Q物忘れに該当する年齢と、意識したら良い点を教えてください。
A
田中クリニック 気になる症状がある場合は、まずは検査を

▲気になる症状がある場合は、まずは検査を

多くの方は60代で発症します。まれに40代で症状を自覚される方もいますが、検査で問題ないとわかる場合がほとんどでしょう。先ほど申し上げたような症状が出てきたら病気を意識することが重要ですが、多忙による疲れやストレスが原因の場合もあります。健康な人でも忙しすぎると頭がパンクしてしまうため、物忘れと似た症状が出ることはあるのです。病気か日常生活のせいかを見極めるためにも、テストを受けていただくと良いでしょう。また、高齢になると怒りっぽくなりがちですが、それも年齢のせいだけではなく、認知症による脳の変化が原因の場合もあるのです。その脳の変化も程度によっては認知症ではなく物忘れであるケースもあります。

Q家族や周囲の人は、当事者とどのように向き合えば良いですか?
A
田中クリニック 来院が難しい場合は、家族が工夫してサポートすることが大切

▲来院が難しい場合は、家族が工夫してサポートすることが大切

病気の特徴として何度も同じことを尋ねることがありますが、「さっきも言ったでしょ」などと怒ってはいけません。しかし聞かれた人にも感情があるので、10回怒っていたのを2~3回に減らしていくと良いと思います。患者さんが物忘れであることを認められず病院を嫌がる場合には、「一度内科で健康診断してみよう」と連れて来ていただけたらと思います。初診のペーパーテストは30分ほどですし、受診で気持ちが落ち着かれることもあるでしょう。また、ご本人が薬を管理できない場合はご家族に管理してもらっています。一人暮らしの場合には、ポケットつきのお薬カレンダーなどが、飲み忘れや服用の重複を防げるためお勧めです。

Q物忘れの検査や治療方法を教えてください。
A
田中クリニック 記憶のチェックを行う道具とペーパーテスト

▲記憶のチェックを行う道具とペーパーテスト

まずはペーパーテストを受けていただきます。テストは簡易版と詳細版との2種類ありますが、一般に簡易版を受けてもらうことが多いですね。その結果が気になれば、詳細版のテストを受けてもらうこともあります。テストの結果、必要が認められればMRIを撮影します。薬は錠剤と貼り薬がありますが、錠剤が多く用いられていますね。錠剤は少量から服用を開始し、徐々に量の多いものへと移行します。ペーパーテストの結果に問題がなければ、薬の処方や治療は行いません。

Q物忘れの予防としてどんなことをするべきですか?
A
田中クリニック MRI検査の結果も病院等に比べすぐに聞くことができる

▲MRI検査の結果も病院等に比べすぐに聞くことができる

規則正しい生活とバランスの良い食事が大切です。適度な運動や趣味は脳を使うため有用的です。お年寄りは朝が早く、散歩や公園でラジオ体操をされる方が多いのですが、脳の刺激になるため人と話すことはとても良いと思います。引きこもって人と話さない生活は脳が刺激されないため、物忘れが進行しやすくなります。一方でコミュニケーションは大切ですが、社交を頑張り過ぎても人間関係のストレスでうつになることもあるため、ほどほどが肝要です。食事については、現代は肉などの欧米型の食事が増えてきましたが、従来の日本食をお勧めしています。これらのことを、無理のない範囲で日常生活に取り入れてほしいと思います。

ドクターからのメッセージ

田中 和之院長

物忘れではないかと心配されて来院し、検査を受けた結果問題がなかったという方もたくさんいらっしゃることでしょう。クリニックに行ったら必ず治療や投薬が開始されるわけではないので、難しく考えずに考えず気軽に来ていただけたらと思います。繰り返しになりますが、物忘れは早期発見・早期治療が何よりも大切です。ペーパーテストを受けるだけで状態はかなりわかるので、気になることがある場合はぜひ受けてほしいと思います。また何かご不安があれば、お一人で悩まずに何でも相談していただけたらうれしいですね。

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