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渡部 衛 院長の独自取材記事

渡部整形外科

(多摩市/小田急永山駅)

最終更新日:2020/04/01

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都内から電車で30分弱の小田急永山、京王永山の各駅から徒歩2分にある複合施設「ベルブ永山」。図書館や公民館などが入るその建物の2階にあるのが、「渡部整形外科」である。広い窓から光が差し込む、明るく清潔感があふれた広いリハビリテーションルームが印象的なこの医院の院長を務めるのが、約20年にわたって地域住民の体の痛みに寄り添ってきた渡部衛先生。地域医療を志して医師キャリアを積んできたベテラン医師である。「痛みを取るだけでなく、その後に良い生活が送れるようにすることが大切」と熱を込めた口調で話す渡部院長に、クリニックのことや地域医療にかける思いを聞いた。
(取材日2017年3月9日)

充実したリハビリ設備がそろう整形外科クリニック

この場所にクリニックを構えた経緯を教えていただけますか?

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私がここを開業したのは今から20年前の1997年だったのですが、それまでこの辺りは大きな病院はありますが、ちょっとしたケガや痛みを相談できたり、リハビリテーションで気軽にかかれるクリニックがなかったんですね。私は当時から、比較的近いところに住んでいたので、この地域に高齢者が多いことも知っていましたから、地域の人が困っているんじゃないかと思っていたんです。それに私も長年、地域医療に貢献したいと思ってきましたから、この地域でそれができればと考えていたんです。そんなときに、駅から遠くない場所に広い駐車場も備え、医療フロアも併設した複合施設ができるということを知り、この地に開業しました。やっぱりこの辺りは高齢のご夫婦や一人暮らしの方が多いですが、健康に対する意識がとても高い人が多いと思います。

どのような患者が多いのでしょうか?

お子さんからお年寄りまで、地域の方を中心に幅広い患者さまにいらしていただいています。腰や膝の痛み、骨粗しょう症、頸椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性変化に伴う関節痛、神経痛など、いろいろな病気の方がいらっしゃいます。それにお年寄りは、転倒をしていろいろなケガをすることも多いですから、外傷の治療もしています。リハビリに通院しているのも高齢の方が多いですね。お子さんは、転んでどこかを切ってしまったとか、あとは肘内症や骨折が多いです。この辺りは、住宅と道路が分離されていたり、緑が多くて自然環境に恵まれた良い環境なのですが、一方で多摩ニュータウンの中でも一番古い地域なので、団地にエレベーターがないところが多かったり、道のアップダウンが多くて、お年寄りにとっては住むのが大変な場所でもあるんです。そういう背景も考えて、診療をしています。

設備などでこだわっていることは何ですか?

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患者さまが、気軽に治療やリハビリに通院できるようにと考えています。リハビリに使う設備では、温水で全身マッサージするウォーターベッド、干渉波治療器は5台ずつありますし、SSP(低周波治療器)とレーザー治療器、先進のマイクロ波治療器、牽引器、高電位治療器、超音波治療器、ブーツ式下肢マッサージ器、温熱治療器など、かなり充実していると思います。そして患者さまのさまざまな痛みの軽減、回復に役立たせていただいております。スペースも広めにとっておりますので、30人くらいは同時にリハビリができるようにしてあります。また、患者さまに満足していただくため、院内を清潔にして、スタッフも心のこもった対応を心がけ、待ち時間を少なくするための工夫なども行っています。

「木を見て森を見ず」にならないことを心がける

診療で心がけていることは何ですか?

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整形外科の患者さまは、必ずしも整形外科の疾患だけとは限りません。内科の病気や精神的なものなど、ほかの科の疾患が原因で起こる痛みも少なくありませんから、それを見逃さないように、「木を見て森を見ず」にならないように心がけています。そのためには、患者さまの訴えにしっかりと耳を傾けて診療をすることですね。それと整形外科の病気というのは、例えば変形性関節症など、レントゲン撮影で関節は変形をしていても、痛みを感じない人はたくさんいます。つまり痛みの原因というのは、生活上や仕事上の体への負担であることが多いんです。まずは、注射や座薬、飲み薬で痛みを取ることが大切ですが、それで終わりではなくて、関節へ負担をかけずに筋力を鍛える方法を指導したり、痛みのある関節にかかる負担の少ない生活環境をつくれるようにアドバイスをして、治った後も良い日常生活を送れるようにしなければいけないと思っています。

痛みを取る治療について教えてください。

例えば腱鞘炎ですが、バネ指やドケルバン症候群、手根管症候群などで、もう何ヵ月も指が伸びないとか、時には痛くて手を切り落としたいくらいという患者さまも来院されます。しかし、当院の治療では、2〜3回の通院でほとんどの患者さまの症状が改善しています。また脊椎由来の痛みがひどく、薬を飲んでも座薬を入れても、湿布を貼っても痛みが取れないというケースもあります。そういうときは、傍脊椎(ぼうせきつい)神経ブロック注射をすることで、多くのケースで痛みが改善します。痛みがひどくて眠れないのに、より専門のところで診てもらいましょうなんて予約を取って、診察が3週間後なんてことになると、精神的にも疲弊してきてしまいます。だから軽減可能な痛みであればすぐに取ってあげることは、とても大切なことなんです。

先生のご専門は何になりますか?

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もともと地域医療をめざしていましたから、特にこれという一つにこだわるのではなくて、今までいろいろな病院でいろいろな経験をしてきました。医学部を卒業後は、内科も外科も麻酔科も研修しましたし、大学病院の整形外科に入局してからは、股関節や肩、脊椎の病気を勉強して、ひざ関節やリウマチ外来も担当していました。その後に派遣された先の病院では、スポーツ整形や脳血管障害の後遺症の手術などもしてきました。開業すると専門以外の患者さまもいろいろ来るわけですから、何でも対応できないといけませんし、今までのいろいろな経験が役に立っていると思います。

純粋な気持ちで地域貢献をしていきたい

忘れられないエピソードは、ありますか?

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高齢の女性の患者さまで、3年間ずっと中指が伸びたままという方がいらしたんです。これはもう治らない、自分は一生このままなんだと思っていたようなのですが、よく問診をして診察をすると、バネ指の既往があって腱鞘炎だったんですね。それでちゃんと処置をしたら直後から指を曲げられるようになって、次の診察ではほぼ問題なく日常生活を送れるようになっていました。すごく喜んでもらいました。もう一人は腰部脊柱管狭窄症の患者さまで、痛みがひどくて夜も眠れない状態だったんです。内服薬や外用剤、座薬も効かなかったので傍脊椎神経ブロック注射をしたら、翌日にはスタスタと歩いて来院して、笑顔で「こんなに楽に生活できるのは、ここ数年で初めてです。先生のおかげです」って言ってもらいました。私自身、とてもうれしかったですね。

先生は、なぜ医師を志したのですか?

私は、出身が福島県のいわき市なんですけど、田舎なのでお医者さんというのは憧れの職業なんです。それで、子どもの頃に母親が足を骨折したりとか、自分自身がケガをしたときに治療をしてもらったり、熱が出て動けないときには往診をしてもらったりとすごくお世話になったんです。その姿を見ながら、自分も大きくなったら、同じように人助けができれば良いなと思っていました。私の場合、医師になることは地域医療に携わることだったんです。中学、高校、大学と、ずっとバレーボールをしていたのですが、大学のバレー部には、整形外科をめざす先輩が多かったんです。そんな先輩たちの勧めもあり、研修でいろいろな科を回っても、自分に一番あっていると思い、整形外科に進みました。

今後の抱負とメッセージをお願いします。

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実は数年前に大病を患ったんです。処置が早くて助かったのですが、そういう意味ではもらった命というか、生き永らえさせてもらったと思っています。これまでも自分なりに頑張って地域貢献もしてきたつもりですが、これからはより純粋な気持ちで社会貢献をして、人のために仕事をしていけたらなと思います。皆さまには、痛みを我慢せず、どんなささやかな痛みでも構わないので相談に来ていただきたいと思います。しっかりと丁寧にお話を聞いて、短期的にも、中長期的にも、患者さまが良い生活ができるように努力させていただきたいと思っています。

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