治療を繰り返さないよう
個別フォローを重視する総合歯科診療

適切な治療に加え、その人に合ったフォローアップで口腔内の環境を安定させることが重要

Q先生が提案されている「総合歯科診療」について教えてください。

A

▲将来を見据えカスタムメイドされた総合治療を提供する仲山院長

歯科治療は治すことが主体と思われがちですが、いくら精度にこだわった治療をしても、数年後に同じように悪くなったり、別の場所にトラブルが起きたりすることを何度も経験し、治療後のフォローアップの重要性に気づきました。ただ、治療を終えた方に「定期的なメンテナンスを」と伝えるだけでは、来院につながりにくいのです。そこで当院では、生活習慣や健康に対する考えなどを詳しく伺い、これまで診てきた多数の症例について数年後や十数年後の状況も紹介するなど、メンテナンスの重要性を一人ひとりに合った内容でお伝えしています。治療とフォローの両方を重視し、伝え方の工夫も含めて総合的に取り組むことが当院の総合歯科診療なのです。

Qなぜ同じ所が何度も悪くなるのですか？

A

▲診療システムについて丁寧に記載された院長手作りの小冊子

痛みや腫れなどの症状が起きるのは、噛み合わせのバランスや歯並びの乱れ、歯の磨き方が適切ではないなど、何かしらの理由があります。しかしそれを意識せず、悪くなった部分だけを治療しても、同じ所がまた悪くなるのは必然といえます。当院は患者さんの口の中全体を診て、その根本的な原因までトータルに考えた治療をご提案し、口腔内が長期的に安定することをめざしています。こうした患者さんの状況に合わせた治療のやり方も総合歯科診療には欠かせないポイントです。治療を行った患者さんに対して、フォローアップの重要性をご説明し、「治療を繰り返すことなく、メンテナンスを通じた長いお付き合い」が続くことを理想としています。

Qそうした診療で重視されている点は何でしょうか？

A

▲歯科用マイクロスコープなど先進機器が充実する診療室

ご本人のマインドにどれだけ響いて、行動を変えてもらえるかを重視しています。例えば若い方やご家族のある方に歯周病への注意を促すときは、「歯周病は感染症で、一緒にいる相手に容易にうつる病気です」とお伝えするなど、ご本人の暮らしや価値観などを踏まえて「この状況を続けるとどうなるのか」をイメージしていただけるよう心がけます。もちろんご本人の希望を丁寧に伺うことも大切で、かぶせ物にしても「自然な白さを求める」のか「きちんと噛めれば色は気にしない」のかで素材と治療費は大きく変わり、治療法の選択にも影響してきます。このような一人ひとりに納得していただけるオーダーメイドの取り組みも重要と考えています。

Q治療後に歯磨きを続けても歯周病になることがありますか？

A

▲別室にはCTも完備されている

それもメンテナンスの重要性を示す理由の一つで、年齢を重ねるにつれて全身の免疫力が落ちるため、以前は発症しなかった程度の磨き残しでも歯周病になる可能性が高まるのです。それを食い止めるには半年か1年に1回のクリニックでのメンテナンスと、普段の磨き方への配慮が必要です。当院では口腔内スキャナーで口内の3Dデータを取得し、歯列などお口の状況と磨き方の癖を確認。それをもとに歯科衛生士がその方に適した歯ブラシや磨くポイントをアドバイスします。単に「磨いている」だけでなく、「きちんと磨けているか」を意識していただくと、メンテナンス後の状態を長く維持することが期待でき、歯周病のリスク低減につながると思います。

Qこちらで歯のクリーニングを提供する理由を教えてください。

A

▲清潔な院内

歯が汚れたり、痛みなどの症状が出てきたりする前に、「気持ちの良いクリーニングが受けられるから、きれいにしてもらうためにクリニックに行こう」と感じていただき、定期的な通院のきっかけになればと考えたからです。当院では専門の技術による丁寧なクリーニングをご提供し、希望される方には薬がしみにくいマイルドなホワイトニングもご利用いただいています。ホワイトニングは、単に歯を白くするために行うだけでなく、ご自身の口の健康について意識するきっかけにもなりますので、定期的に歯科医院でクリーニングやホワイトニングを受けていただきたいですね。