全国のドクター8,992人の想いを取材
クリニック・病院 161,454件の情報を掲載(2020年2月22日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 武蔵村山市
  4. 玉川上水駅
  5. 武蔵村山さいとうクリニック
  6. 齊藤 直人 院長

齊藤 直人 院長の独自取材記事

武蔵村山さいとうクリニック

(武蔵村山市/玉川上水駅)

最終更新日:2019/08/28

20181119 bana

玉川上水駅から徒歩15分の住宅街で「すべての患者さんに対し、父であり、母であり、家族だと思って接する」を理念に、「なんでも診る」診療を実践しているのが「武蔵村山さいとうクリニック」だ。齊藤直人院長は、父の死をきっかけに生まれ育った北多摩で地域医療に取り組むことを決心。以来、10年以上にわたり人々の健康を支えてきた。2008年の開業時は7人ほどだったというスタッフも現在は100人を超える大所帯となり、今年完成したリニューアルにより施設や設備も拡充。予約なしで内視鏡検査が受けられ、大腸の手術も症例によっては日帰りで行える。60台分の駐車場や無料の巡回車も用意するなど、誰でも通院しやすい体制を整えている。齊藤院長に同院のことや地域医療にかける思いを語ってもらった。
(取材日2018年10月4日)

何でも診れる、何でも相談に乗れるジェネラリストに

まずはじめにクリニックの紹介をお願いします。

1

ひとことで言えば、全部診るクリニックです。現在の医療は、医師は専門性を打ち出して、患者さんもそれを望んでいるようなところもありますが、僕はそれと逆の発想で、内科でも外科でもお産以外はすべて、なんでも診ます、相談に乗りますというスタンスです。例えば眼科でも、自分で治療ができないとしても、普段からお付き合いのある先生に電話をして、「これから誰さんが行きますからよろしくお願いします」と、それだって診ることの一つなんです。僕は医師ですから、体のことは全部診ることができますし、患者さんが困っているのに医師が診られないなんて、あってはならないことだと考えています。もう一つが、ワンストップの医療です。診察から検査、治療まで、入院が必要な大きな手術は連携している病院に紹介しますが、基本的にはここで全部を当日中に、予約なしで行う一話完結型の診療をめざしています。

先生の専門分野は何ですか?

「全部診る」というスタンスもあって、特定の分野における専門性をあまりアピールしたくないので「専門がないことが専門です」と話すようにしています。ただ、検査や手術の前に「先生の専門は?」と不安そうに聞いてくる患者さんもいますから、そんなときは自分の専門分野を伝えると、安心して任せてくれることもありますね。それに当院のほかの常勤の医師も、全員がいわゆる総合診療を行う医師として患者さんに対応していますが、それぞれに小児科や外科、循環器内科の経験があるので、チームでほとんどのことに適切に対応できるような体制になっています。

どのような患者が多いのですか?

2

ちょっとした切り傷から、風邪、妊娠中のつわり、がんの方など、小児科から内科、整形外科、そのほかとにかくいろいろな方がいらっしゃいます。多くの方が来てくれるのは、「何かのかたちで力になりたい」という気持ちが伝わっているからではないでしょうか。それと、僕がもともと消化器外科ということもあって、胃と大腸の内視鏡検査も行っています。胃の検査は、経口と経鼻の両方を行っています。検査開始から終了までの時間は5~10分程度で、ご希望の方は苦痛を和らげるために鎮静剤を使用します。また、鼠径ヘルニアや内痔核、下肢静脈瘤、腫瘍やポリープの切除などの手術は、入院で何日も仕事や家事を休めない方でも受けられるように、局所麻酔による日帰り手術で行っています。

亡き父の導きでスペシャリストからジェネラリストへ

最近リニューアルをしたと伺いました。

3

おかげさまで患者さんの数も増えて手狭になったことや、10周年を迎えるにあたって施設や設備も充実させようということで、約1年がかりでリニューアルしました。新しく64列マルチスライスCTや胃透視カメラ、DEXA法による骨密度測定機、眼底カメラなど、MRI以外の検査はほとんどできますし、手術室と内視鏡室も備え、診断から治療までワンストップの医療ができる体制が整いました。待合室も広くなりましたし、高熱の患者さんなどに使う隔離待合室もあります。従来からある建物をS棟、新しい建物をN棟と呼んでいるのですが、Sは南という意味とこの建物を残してくれた父のイニシャルで、Nは北という意味と僕のイニシャルでもあるんです。父は医師ではありませんでしたが、僕と父がタッグを組んで、一緒に地域の医療を守っていこうという気持ちも込めています。

患者数も多く、診療は大変ではありませんか?

自分がやりたいからやっているだけで、それこそ仕事が趣味のようなものです。現在は、時間にシビアで感情的にドライな医師も多くなったと言われていますが、僕個人としては「医師にプライベートはない」と思っています。実際に大学でそういう教育を受け、医局に泊まり込みで診療や手術をする毎日だったので、患者さんのためにプライベートを犠牲にすることは苦になりません。地域のために貢献するという責任感もありますし、「俺に任せておけ」という、それこそ頼れるドクターになりたいんです。こんな僕でも頼りにしてくれる人がたくさんいるというのも、励みになります。とにかく医師をやっていること自体が楽しくて仕方ないですね。

開業のきっかけを教えてください。

4

もともと人のためになる仕事がしたいという思いで医師になったのですが、消化器外科、特に肝臓外科を専門分野として勤務医をしていた時、父が肝細胞がんだということがわかったのです。すでに手術もできない状態で、2ヵ月後に亡くなりました。亡くなる前に父と「自分の父親一人助けられないのに何が肝臓の専門家だ、もっと世の中に求められることがあるんじゃないか」という話をしている中で「ここに戻って開業医をやってみたらどうか」という話が出ました。「自分は肝臓外科の医師である前に外科医師であり、それ以前に医師であると思い、これからはスペシャリストではなくジェネラリストとしてやっていこう」と決心。これは、父に導いてもらったのだと思っています。

武蔵村山市の看取りの体制も整えていきたい

総合格闘技のリングドクターも務めているそうですね。

5

もう20年以上、総合格闘技の競技団体でリングドクターを務めているんです。当院の2階には、リハビリテーション室とトレーニングルームがあるのですが、リハビリテーションの助手や、平日に毎朝、地域の人が集まってストレッチなどを行う「朝活体操」のインストラクターとして、選手たちを採用するなどのサポートも行っています。そうすることで、例えば当院で応援している選手が試合で勝つと、職員だけでなく患者さんも大喜びしてくれますし、選手が勝ったからこっちも頑張りましょうって患者さんに話したり、みんなが元気をもらえる。彼らだけじゃなくて、患者さんや職員、みんなのプラスになります。これは結構、クリニックとして良い取り組みなのではないかと自慢でもあります。

今後の展望を教えてください。

武蔵村山市には、看取りまで対応してくれる医療施設がほぼ少なく、現在は救急車を呼ぶと、立川市にある災害医療センターに運ばれてしまうこともあります。でも、武蔵村山で80年間生きてきたのに、死亡診断書には立川市って書かれてしまう。それに「もしものときには齊藤先生よろしく」と言われたら、どこにいても僕が脈をとって臨終まで診て、さよならをしてあげたいです。それができるような体制や施設を僕がつくっても良いですし、ほかの人が経営している施設で僕がやっても良いですから、武蔵村山の人が武蔵村山で旅立てるような環境の整備をしたいと考えています。最後まで僕に期待してくれるのなら、僕はそれ以上のことで応えたいと思っています。それといずれはここを、24時間365日体制のクリニックにしたいです。

最後にメッセージをお願いします。

6

これまで受付の遅滞や待合室の混雑など、せっかく来てくださった患者さんにご迷惑とご不便をおかけしていましたが、リニューアルによって受付や待合室も広くなって、キッズスペースや感染対策にも配慮した隔離待合室など、小さなお子さんから高齢者の方まで安心して来院してもらえるようになりました。今後もさらに地域に根を張り、「もう一度来たい」と思っていただけるようなクリニックをめざし、地域へ貢献していきたいと考えています。そして僕は、ちょっとした体の不調から看取りまで全部支えるつもりで、命がけで、明日ここで死んでも良いという覚悟で取り組んでいます。ですから、何かあれば迷わず当院に来てほしいと思います。

Access