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深堀 俊彦 院長の独自取材記事

武こどもクリニック

(東村山市/久米川駅)

最終更新日:2020/04/01

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西武新宿線久米川駅から徒歩7分ほど、久米川メディックビルの2階にある「武こどもクリニック」は、子どもだけでなく保護者にも配慮し診療を行う小児科医院。広々とした院内には、たくさんのおもちゃや絵本が置かれており、キッズスペースの一角には、深堀俊彦院長のコレクションであるキャラクターグッズやフィギュアが整然と飾られているほか、アートを感じさせるディスプレイなど、子どもたちの情緒にも訴えかけるインテリアが圧巻だ。福岡大学医学部を卒業後、東京女子医科大学病院や多摩北部医療センターなどで研鑽を積み、2013年院長に就任した深堀院長。優しく物静かな語り口と「子どもの好きなものが好き」という深堀院長に話を聞いた。
(取材日2018年8月7日)

子どもだけでなく保護者にも配慮するクリニック

院長にご就任されるまでの経緯を教えてください。

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多摩北部医療センターの小児科に勤務していた時、当院の前院長である武先生が体調を崩されたのがきっかけで、非常勤勤務という形で診療をお手伝いしておりました。2013年に志を継ぐと心に決め当院の院長になりました。その際に院名を新たな名前にするのではなく、尊敬する武先生の名前を残すことにいたしました。武先生は子どもたちにとても慕われていて、今でも当院に来るときに、「武さんに行く」と言う子もいるのでうれしくなります。

先生が診療のときに心がけていることを教えてください。

病院を嫌いだという人はその原因が子どもの頃の印象によるものであることが多いので、患者さまたちが病院を嫌にならないように心がけています。注射だけでなく、診察で喉を見れば苦しいですよね。病院というところでは、どうしても痛みが伴うことが多いので、診療の後には頑張ったことを褒めつつ、ご褒美にシールをあげたりして少しでも怖くないということを伝えたいと思っています。キッズスペースを広くして、おもちゃや絵本など遊べるものを多くしているのも、待ち時間を楽しくする工夫の一つです。待つ時間が長いと、親御さんまで顔色が悪くなってきてしまいますからね(笑)。重症な子どもは、多摩北部医療センターなどへ紹介するのですが、紹介先ではどうしても検査が必要になります。何度も検査をするのは子どもにとって苦痛なので、こちらでは必要最小限の検査にとどめ、何度も重複しないように心がけています。

確かに何度も検査を受けるのはお子さんも大変ですよね。

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当院では、採血の際、患者さまの不安を軽減するのと同時に少しの時間でも保護者さまの不安を軽減させるため、必ず保護者さまも一緒に側にいてもらうようにしております。患者さまのつらい姿を見ることで、ご家族は精神的な負担が発生してしまいます。やはり患者さまを励ませるのは専門的な知識がある医師が一番になり得ますから。また、診察の際にも、自分で説明できない乳幼児の患者さまの一番の情報源は保護者さまですよね。頭が痛くても、「ぽんぽんが痛い」と言ってしまうことでさえ、保護者さまの観察力により頭だと教えてもらえるなど診断には保護者さまの力が重要なんです。

子どもたちから贈られた数多くの絵は医師としての喜び

訪れる患者さんはどのような方が多いですか?

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近年の冬場はインフルエンザだけでなく、それ以外の感染症が多い印象です。また、小児科では、夏場は患者さまの数が少なくなる傾向があるのですが、手足口病の流行があったり、突然熱が上がる夏風邪、1日で下がる子もいるのですが、何日も続く子もいます。異常気象の影響で、今年は熱中症の患者さまが増えています。感染症の多くは、細菌、ウイルスの検査で原因を特定することができます。年齢によっては特定する検査が、保険適応外である場合もあります。また、リンゴ病には患者さまだけではなく妊娠しているお母さんに感染すると胎児が貧血になるといわれているので注意が必要です。リンゴ病は頬が赤くなって受診するころには、すでに感染力がないのがやっかいです。

こちらでは、おねしょなどにも対応していらっしゃるのですね。

おねしょは、本人にとって深刻な問題です。夜間排尿に関わる発達の遅れで、漏らしてしまうことがほとんどです。ですから、成長すると治まるのですが、小学生になってからもクラスに1人ぐらいの割合で夜尿症の子がいます。おねしょをすることで、育て方が悪いなど、お母さんがいろいろ言われてしまうこともありますが、あまり気にしないようにお話ししています。お泊りなどの学校行事に参加するときは、学校への相談と協力が必要です。学校の先生に友達が寝てから目立たないように起こしてもらう。トイレで排尿、可能であればおむつをはかせる。朝早めに見てもらい、おむつを脱がせる。失敗していたら、友だちがわからないように着替えや濡れたふとんを替えてもらう。以上のことを先生に伝え、協力してもらえるようアドバイスをしています。夜尿症の経験は子どもに強い精神的外傷をもたらします。恥ずかしがらずに受診してください。

診察室には子どもたちが描いたたくさんの絵やおもちゃも飾られていますね。

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武先生がいらしたころから、子どもたちはよく絵を描いてくれました。家で描いて持ってきてくれる子もいますが、診療を待つ間に、待合室に置かれているコピー用紙の裏などに描いて「はい」と渡してくれることが多いです。これは僕の喜びです。ここに貼っておくことで、何年かしたら自分が昔描いた絵を見つけたり、自分の友達が描いた絵があるのを発見することもあります。人のつながりが絵からも感じられますね。例えば、診療室の上に飾ってあるおもちゃは、木のおもちゃのシリーズで、クリスマスにロボットが欲しいと言われたとき、このロボットが枕元に置いてあるのを見た子どもが「これじゃない」と言って泣くというコンセプトのおもちゃです(笑)。おもちゃもいろいろな種類があり、僕より詳しく知っている子どももいます。患者さまの洞察力に驚かされます。

不安に感じたときはいつでも気軽に受診してほしい

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

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父も開業医で、生まれた時から医者になれということは言われておりました。父にがんが見つかり、言われたからではなく、自ら本気で医師を志しました。不安でいっぱいの家族よりも先に病気と闘う決心をした父は患者さまではなく、最後まで本当の医師の姿だったのだと痛感しました。父は内科の医師でしたが、子どもの頃に祖母の家で遊んでいる時に祖母の大事にしていたグラスを割ってしまい、怒られると思っていた僕を尻目に叱るのではなく、怪我を心配してくれたことが心に残り、研修医の頃に祖母のように患者さまに接した際に患者さまが泣き止んだ姿を何度も見るにつれ、内科の医師ではなく、小児科の医師の道に進もうと決心しました。患者さまが治っていく姿を見ることが医師としてのやりがいです。ですが、当院だけでは対応しきれないこともあるのは理解し、重い症状の方は迷わず早急に大きな病院に紹介しております。

地域にとってどのようなクリニックでありたいと考えておられますか?

患者さまだけではなく、保護者さまと寄り添えるクリニックでありたいと思っています。保護者さまの予防接種を一緒にしたり、お母さんが具合が悪い時は一緒に診れるようにしたりしています。まだまだ力不足ですが、ご家族の負担が減るように精進いたします。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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子どもはかかりつけ医を持つことが一番いいと思うのですが、一人の医師の目では気がつかないこともあるので、複数の目で見るというのも一つの手だと思っています。症状が改善しないときは、他のクリニックで診察してもらうのも一つの方法だと思います。必要であれば紹介状もお書きします。こんなことぐらいでクリニックに行っていいのかなと迷われる保護者さまもいるかと思いますが、不安になることがあったら、診せていただきたいです。診察しても、問題ないので様子を見ていただいて構いませんとお話しすることもあるかと思いますが、思い悩むより先にご相談ください。

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