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佐藤 むつみ 院長の独自取材記事

中山耳鼻咽喉科

(西東京市/ひばりヶ丘駅)

最終更新日:2020/09/01

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西武池袋線のひばりヶ丘駅から歩いて10分の場所にある「中山耳鼻咽喉科」は開業の1959年から長く地域の患者の悩みに応えてきた。母からバトンを継いだ佐藤むつみ院長がめざすのは、患者に「来て良かった」と思ってもらえるクリニック。悩みの原因や解消法を丁寧に説明して、患者の生活背景や希望を踏まえて治療プランを検討する。中でもアレルギー性鼻炎の治療を得意としており、病気の根治をめざして舌下免疫療法を行っていることが特徴だ。補聴器に関する相談にも対応している。「患者さん一人ひとりに向き合って、アドバイスをしていきたい」と話す佐藤院長に、診療への思いや取り組みについて聞いた。
(取材日2018年10月30日)

クリニックでできることを見極めながら、丁寧に説明

まずは中山耳鼻咽喉科の成り立ちについてお聞かせいただけますでしょうか。

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当院は1959年に私の母が開いたクリニックです。昭和30年代の当時、診療所と言えば医師の自宅のそばに建物があって夜中でもそこに行けば医師が対応してくれるといった時代でしたから、多分に漏れず、母もそのような形で開業したと聞きます。私は1982年に東京女子医科大学を卒業後、東海大学の耳鼻咽喉科に入局、耳や鼻、喉におけるさまざまな手術を経験し、東海大学東京病院では医長を務めました。母の年齢や体調を考慮し、また私も20年にわたって耳鼻科の医師としての経験を積んだことで2002年に院長職を継承しました。

現在はどんな患者が来院しているのでしょうか。

表通りから中に入った住宅街にあるクリニックですが、患者さんは生後数ヵ月の赤ちゃんから100歳に迫るご高齢の方まで幅広いですね。ここ10年でひばりヶ丘駅から田無までのバス通りにマンションが増えたり、大規模なひばりが丘団地が高層化したりと町並みも変わり転入者が増えました。それに伴って患者さんも子育て中の若いお母さんが増えたように思います。患者さんは徒歩圏にお住まいの方が中心ですが、当院には8台分停められる駐車場も備えているので、東久留米市や練馬区、清瀬市などから車でいらっしゃる方もおられます。立地柄、当院を知ったきっかけのほとんどはクチコミ。ご紹介してくれる患者さんがいらっしゃるのはうれしいことです。

継承してから16年。先生は今までどんなクリニックをめざして日々の診療に臨んできたのでしょうか。

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患者さんに「ここに来て良かった」と思ってもらえるクリニックでありたいと考えています。悩んでいたことが当院での治療で解消されればそれがベストですが、クリニックでは人手と設備の面からできることはどうしても限られます。仮に治療を行うのが病院になったとしてもこちらで早期に診断をつけてスムーズに治療に移行することで患者さんの満足度は高まるでしょうし、そもそも自分の悩みの原因が何だったのかがわかることによっても患者さんは安心感を覚えるのではないでしょうか。できることを行いつつ、できないことをしっかりと見極めて、悩みの原因や対策を丁寧にお伝えしながら診療を進めていくことを大切にしています。

患者の表情を見た上で不安なこと、気になることも確認

診療時に心がけていることをお聞かせください。

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当たり前のことを普通に診療することでしょうか。面白みに欠けるかもしれませんが、普通のことを行うのって案外簡単ではなくて、毎日きっちりと一人ひとりに向き合うことが、患者さんの最初の窓口になる開業医にとって大切なことだと思います。その意味で、患者さんに納得していただける診療をめざしています。鼻や耳、喉の中は患者さんが自分で直接見ることができない場所ですから、図表やイラスト、内視鏡検査の結果などをお見せしながらイメージを深めてもらっています。患者さんの表情を見ながら理解度を想像して説明をするように心がけています。診療を進めていく中でもし患者さんが納得されていなそうであれば、私の方から率直に尋ねるようにもしていますね。

なぜ納得していないのか、その原因を先生が聞くという意味でしょうか。

原因というと何だか硬い表現になってしまいますけど、説明した後も患者さんの表情が優れなければ、「どこか行き違いがありましたか」「何か不快に思われたことがあればお気遣いなくおっしゃってくださいね」などと言うようにしているのです。診療は人と人とで進めていくものですから相性の良し悪しはあります。でも、何か些細なことで患者さんの心にしこりが残っていたり、こちらの不手際が影響したりしているのであればそれらは改善する余地があると思うんです。当院では、「薬をなるべく少量にしたい」「できる限り治療回数は少なくしたい」といった患者さんの希望を踏まえて治療プランを検討するようにしているので、遠慮なく患者さんの思うことをお聞きしたいと考えています。

先生が得意としている診断・治療の分野があればお聞かせください。

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アレルギー性鼻炎については特に症例数が多く、この病気の基礎研究で博士号も取得しました。治療法としては薬物療法やレーザー治療が挙げられますが、近年、注目されているのが根治をめざせる舌下免疫療法です。これは症状の原因となるアレルギー物質を少しずつ体に取り入れることで免疫をつくっていく方法で、具体的には舌の下に薬剤を滴下します。ダニアレルギーとスギ花粉を原因とする症状に適応で、今年の4月に対象年齢が5歳以上に下がったため、より広く行えるようになりました。また耳の領域では補聴器の相談にも対応しています。補聴器店に直接行く方もおられますが、患者さんに合った補聴器をつけたいのであれば医師の診察を受けることを勧めます。私のように補聴器の相談を受けられる医師のもとで診察を受け、認定店で購入することで医療費控除も受けられますよ。

一歩踏み込んで、患者のためになることを伝えたい

先生が医師を志した理由をお聞きしたいのですが、お母さまに影響を受けてのことだったのでしょうか。

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そうですね。父も細菌学を研究していた医師だったので、厳密には2人に影響を受けました。両親はともに「何になってもいいよ」といったスタンスだったわけですが、カエルの子はカエルと言いますか、職業としてイメージがしやすいのは医師だったんです。今振り返ってみるとなって良かったなと思いますね。だって仕事があるっていいことでしょう。それに医師をしているといろんな患者さんと出会えて刺激がありますし、一生を通じて学び続けられますし。たわいのないことかもしれませんが、喉に刺さっていた魚の骨がスッと取れると今でも気持ちがいいですし、わーっと泣いていた子どもが治療によって泣き止んでケロリとした表情をしているのを見られるのはとてもうれしいことです。

お忙しい中、休日はどんなふうに過ごされていますか。

以前から自宅の庭の木や花の手入れをしていました。もともと植物が好きです。クリニックの敷地の花の植え替えもしています。クリニックの敷地に植えていた花が枯れてきても自宅に移して養生するんです。花だんは皆さんの目に触れるので、植え替えますが、まだ生きているものを捨てるのは何だか忍びなくて。クリニックの中にもささやかながら植物を置いています。プールに泳ぎに行くことも多いですね。健康のために10年前から始めましたが、水泳は体への負担が少ないので膝などを痛めづらく私には向いているかなと。それに、トレーナーの方の話を聞いていると人間の体の仕組みが知られて面白いんですよ。そこで学んだ簡単な身体をほぐす方法を患者さんにお伝えすることもあります。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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医療はどんどん進化し変化していきます。それに伴って新しい診断法や治療法を取り入れていくことは何より大切です。しかし、人と人との話し合いの中で診療が進んでいくことには変わりません。この患者さんはどんな方なんだろう、何に悩んでいるんだろうと一人ひとりに向き合うことが最も大事で、それを今後も続けていきたいですね。言葉優しくさらりと流していれば変な摩擦が起きることもなく、嫌われたりすることもないでしょう。そんなコミュニケーションが増えているように思いますが、医師として場合によっては、一歩踏み込んで伝えないといけないこともあるかもしれません。おせっかいかもしれないけれど、しっかりとアドバイスした方がいい場面ってあるんです。そんなことを厭わない医師でありたいなと思います。

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