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雀部 豊 院長の独自取材記事

幸町IVFクリニック

(府中市/府中駅)

最終更新日:2019/08/28

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府中駅から徒歩4分の場所にある「幸町IVFクリニック」は、体外受精に特化した診療を行っている。もともとは雀部豊院長の父である先代が幸町で開業していた産婦人科だが、現在の府中町に移転した際に、以前の院名をそのまま受け継ぎ「幸町IVFクリニック」としたそうだ。ビルの1階と2階を吹き抜けにした院内は、格調あるホテルを思わせるような造りで、落ち着いた気持ちにさせてくれる。雀部先生は、生殖医療に携わって26年というベテラン医師で、日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、 日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医でもある。「妊娠しやすい体づくりは何より大切です」と力強く話す雀部先生に、治療の流れから患者側が心がけることまで詳しく話を聞いた。
(取材日2016年1月27日)

体外受精に特化した専門クリニック

開業の経緯をお教えいただけますか?

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もともと父が1962年に幸町で産婦人科を開業していて、僕は2002年から父の所で不妊治療を行っていました。2011年の5月に現在の場所に移転、父が開業していた「幸町産婦人科」の院名と、体外受精の略称であるIVFを重ねて「幸町IVFクリニック」としました。通常、不妊専門のクリニックは一般不妊も診察しますが、当院では体外受精だけに特化した診療を行い、患者さんを絞り込んでいる分、手厚いケアが行えるようにしています。現在では、他の産婦人科や大学病院からの紹介の患者さんも多いですね。

患者さんの年齢層をお聞かせください。

やはり40代が一番多いですが、20代後半から患者さんは受診されています。晩婚化が進み、今は30代後半で結婚し子どもがなかなかできないからと、40代で受診するケースがほとんどです。40歳を過ぎると妊娠しづらくなるという考えがだいぶ浸透してきていますので、最初から体外受精を希望して受診される方もいますし、2人目、3人目をご希望の方もいます。

不妊の一番大きな原因は何でしょうか。

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今は圧倒的に卵子の老化ですね。不妊の原因はいろいろあり、医療技術の進歩により多くの不妊原因が解決可能になってきていますが、それでも歯が立たないのが卵子の老化。20代であれば圧倒的に妊娠しやすいのですが、50歳で閉経を迎えることを考えると、40代はピークをかなり過ぎていることになります。年齢とともにどんどん妊娠しづらい体になり、特に40歳を過ぎると妊娠率がガクンと落ちます。年齢が上がれば上がるほど体外受精も難しくなり、コストや時間がかかります。つらい思いをすることも多い治療なので、妊娠すると決めたら少しでも早く受診することがポイントです。

体外受精は技術的な面で結果が左右されることはあるのでしょうか。

もちろんです。1回が高額な治療なので、その部分はかなり自信を持って行わないとできませんね。当院では体外受精を深く知りたいという方々のために、月2回土曜日に院長によるセミナーを行っています。患者さんには全員参加してもらっていますが、最近は受診前にセミナーを受けられて、どんなクリニックなのか、どんな技術があるのかなどを知ってから初診に訪れる方が多いですね。医師の目とは違い、一般の方から見たらクリニックはどれも同じに見えますから、経験や技術などをしっかりと考慮してクリニックを選ぶべきだと思いますよ。

まずは妊娠できる体づくりが大切

実際の治療の流れを教えてください。

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最初に過去の治療歴などを含め問診票を書いてもらい、治療を行う前に、準備や検査を効率良く行っていきます。検査結果から問題点を洗い出し、対処をしてから、体外受精を行うという流れです。検査は婦人科疾患や内科疾患など身体全体の状態について確認します。まず土台をしっかりとつくってから体外受精を行うわけです。妊娠適齢期の方に多い甲状腺の疾患、栄養面ではビタミンD不足などは事前に対策を講じておきます。ビタミンDは骨の代謝や免疫バランスを整える役割を持ち、不妊治療においては主に着床のところに影響してきます。卵巣の予備能との関連を指摘する報告もあります。体外受精は生殖補助医療と呼ばれており、その名称が示すとおり妊娠を補助しているだけです。あとは患者さんの体が結果を大きく左右するので、いかに妊娠しやすい状態に体を持っていけるかが重要です。

それで抗加齢医学の考え方を取り入れていらっしゃるのですね。

そうです。老化には2種類あって、生理的な老化と病的な老化があります。生理的な老化は年齢とともに誰にも平等に訪れるもので、医学を適用してもどうにもならないものです。対して病的な老化は、生活習慣病などのように生理的な老化を加速させてしまうものなので、医学の力で何とか抑えることが期待できます。老化自体は止められませんが、老化のスピードを生理的老化に近づけることは見込めるので、サプリメントなどを使って、老化のスピードを遅くさせる、あるいは軽くさせることもめざしています。

診療で大事にしていることは何ですか?

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体外受精で大事なのは、正しい知識と戦略です。まず患者さんには、正しい知識を持ってもらい、正しい考え方をわかってもらう必要があります。僕はこの分野に26年間携わっていますので、経験に基づいたより良い方向性を示すことはできると思っています。中には、技術だけで何とかしてほしいという他力本願的な方もいますが、患者さんも一緒になって頑張ってもらわないと良い結果は生まれません。人の考え方を変えるのは難しいですが、医師の立場から「それはこうしたほうがいい」としっかりアドバイスするように心がけています。

生殖医療の発展期から携わったことが大きな強み

先生はなぜ生殖医療の道を志したのですか?

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医学部を卒業して産婦人科に入局後、すぐ大学院に入ったのですが、その時の指導の教官が、生殖医療を行っていたので、必然的にその道に進むことになりました。僕が入局した東邦大学の産婦人科には昔、林基之先生という教授がいらして、ノーベル賞を受賞した生物学者のロバート・エドワーズ博士と競っていたそうです。その流れで伝統的に生殖医療の分野で強かったというのが、そういった医局に入ったのに影響していると思います。

医師をめざしたのは、やはりお父さまの影響でしょうか?

そうですね。小さい頃から将来は父と同じように産婦人科の医師になるのだろうなと思い、自然と医学部に進学しました。入学した当時は、「産婦人科イコールお産」のイメージが強く、そのほかに子宮がんや卵巣がんといった疾患も診療するという漠然とした考えしかありませんでした。ところが、生殖医療という面白い分野があることを知り、すっかりのめり込んでしまいました。大学院を卒業後は、2年間シカゴに留学しました。僕が研究していた着床前診断という技術の分野で知られる先生がシカゴにいたので、その先生のもとで勉強させてもらい、とても有意義な時期を過ごしました。

生殖医療の分野は進歩が早いのでしょうか。

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今ではすっかりポピュラーですが、昔は体外受精の妊娠率は低く、しかも、培養液、マイクロピペットなどは全部手作りしていました。いい成績が出せるのはごく限られた医療施設だけでしたから、東邦大学には当時、患者が集中していましたね。培養液や機器が進歩し、いいものがつくられるようになって妊娠率が急激に上がり、今では確立された分野として、どこの施設でも安定した結果が期待できるようになっています。僕たちの頃は、全員がラボに入って、顕微鏡をのぞき手を動かし、体外受精に関わることをすべて自分たちで行いましたが、今はラボに入ったことがない、卵を移したことがないという若い医師も大勢います。やはりラボを知っていないと、患者さんをトータルでコーディネートすることは難しいので、生殖医療の発展期から携わっていたことが僕の大きな強みになっていると感じますね。

最後に今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

今後も卵子の老化対策に積極的に取り組んでいきたいです。いかにいい卵子をつくるか、つくれる体づくりを指導していけるかをさまざまな側面から考えていきたいと思っています。主役は患者さんで、僕たちはあくまでもアシストをしているにすぎません。患者さん自身が自分の体を健康にしようと意識しなければ、状況は変わらないのです。20代であれば何の苦労もなく妊娠できるのが、40代では高額な費用や、体に負担をかけないと妊娠できない状況になってしまうので、子どもが欲しいと思ったら迷わずに受診して、1年でも早く妊娠することをお勧めします。

自由診療費用の目安

自由診療とは

体外受精による不妊治療採卵費:6万6860円/授精・培養費:基本料金:20万3660円
※基本料金の前払い金として採卵時に14万9660円、後払いとして採卵2.3日後の診察時に5万4000円かかります。
※正常受精卵が得られなかった場合は、5万4000円減額されます。
※媒精卵子数11個以上は、3万2400円加算されます。
胚移植:5万6580円
顕微授精:4万9380円(基本料金)+1万800円×顕微授精数
凍結保存費・凍結処置費(1年間の保管費用を含む)4万6290円(基本料金)+1万800円(手技料金)×ストロー数
※詳しくはクリニックまでお問い合わせください。

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