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柴田 穣一 理事長、柴田 浩之 院長の独自取材記事

柴田産婦人科医院

(八王子市/西八王子駅)

最終更新日:2021/10/12

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院 main

八王子市横川町にある開業から42年がたつ「柴田産婦人科医院」。八王子市でも数少ないお産に対応する医院だ。ソフロロジー式分娩法を採用。母親学級やマタニティービクス、妊婦ヨガなどを行うことで、心身ともに安定した状態でリラックスして出産ができるようサポートしている。授乳指導や調乳指導、産褥体操など、素敵なママになるように楽しく子育てをするための指導もしてくれる。「患者さま同士の輪が広がる医院でありたい」と話す柴田穣一理事長。その言葉どおり、1歳のお誕生日会などを開催し、ママ同士で親しく子育てを楽しむ環境づくりも行う。そんな柴田理事長と、その息子である柴田浩之院長に、お産のことや患者への思いまで、じっくり聞いた。

(取材日2016年2月8日)

安全と安心があるから、満足と感動を生む出産ができる

ソフロロジー式分娩法を採用しているのですね。

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院1

【理事長】近年、なるべく自然な形で出産がしたいと願う妊婦さまが増えています。当院では、そんな妊婦さまたちに、「いいお産だった」と思っていただくことをめざし、リラックスしたお産を促すソフロロジー式分娩法を取り入れています。もちろん無痛分娩やラマーズ法などにも、それぞれのメリットがあります。ソフロロジー式分娩法の特徴は、精神的に安定した状態で母性の確立につながる出産にのぞむことができること。陣痛は分娩に必要な痛みであって、子どもを産むためのエネルギーなのです。陣痛はお子さまに会うためのありがたい痛みだと感じられる気持ちを持って出産にのぞむということは、「心」を重んじる日本人の気質にも合っているのではないでしょうか。

具体的にどんな出産方法なのですか?

【院長】生まれてくる赤ちゃんを思いながらイメージトレーニングをしたり、呼吸法をすることで出産中も心が落ち着いていきます。呼吸法は陣痛がきたらゆっくり「フー」と深く長い息を吐くということに集中します。当院では、母親学級を開催してお産の心構えのお話や、妊娠中の生活・食生活指導をしています。また、安全なお産をしていただくための体づくりをするマタニティービクスや妊婦ヨガも。心も体もリフレッシュできるので、精神状態も安定してお産ができると思います。これらは、お母さま同士が仲良くなるための機会にもなっています。孤独な出産はマタニティーブルーや育児ノイローゼを起こしやすくなりますから、お母さま同士も親しくお友だちになり、楽しく出産・子育てができることが大切なのです。そんな環境づくりを行うことも、私たちの役目だと考えています。

お産の際のこだわりは何ですか?

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院2

【理事長】とにかく、安全・安心のお産をご提供することです。私は、安全・安心が根底にあって初めて、満足できるお産、そして感動が生まれるお産ができるのだと思っています。当院では、陣痛が始まったお母さま全員に、おなかの中の赤ちゃんの心拍数と陣痛の流れが測定できる分娩監視装置をつけていただいています。これは、分娩室やナースステーション、診察室など複数の場所で、スタッフ全員が確認できるもの。そのため、万が一胎児心拍に異常があったり、陣痛が弱すぎたり強すぎたりにも見落としのないように対処することができるのです。安全なお産をするために、トラブルになる前にしっかりと対応いたします。また、産婦人科医師としての54年あまりの経験を生かし、より安全な医療をめざしております。

家族のように一人ひとりを思った治療方針を

診療の際に気をつけていることは何ですか?

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院3

【理事長】勤務医の頃、高齢出産で帝王切開を望んでいる患者さまがいました。しかし、まだ自然分娩が可能だからとお話しし、自然分娩で無事出産をされたのです。しかし、実は心から納得されていなかったみたいで。退院の時に、ご満足なお顔をされていなかったのです。その時、いくら医学的にも患者さまの体のために最善だと思った方法でも、患者さまが納得された方法でなければ意味がないのだと感じました。それからは、患者さまととことん話し合い、「産んでよかった」と思っていただけるような喜びあふれるお産ができるよう努めています。

院長はいかがですか?

【院長】患者さま一人ひとりを、自分の家族だったらどうするか? と考えながら診療することですね。当然、治療や手術をする際には医師としての的確な判断も必要ですが、治療方針においては一人ひとりに親身になりたいのです。いくら忙しくても常に医師の使命感に立ち返り、その患者さまにとっての最善を考えていきたいと思っています。

産婦人科医師としてやりがいを感じる瞬間は?

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院4

【理事長】長時間におよぶお産の後でも、元気で産まれてくる赤ちゃんを見ると、疲れなんてすぐに吹っ飛んでしまいます。子どもは宝と言いますが、本当にそのとおり。ご家族にとって、子どもの誕生は何事にも代えがたい喜びなのです。普段は近所の公園にも行かないおばあちゃんが、ひ孫が生まれたからと九州から飛行機に飛び乗って会いにやって来る、なんてことも。そんな感動の場面に立ち会い、喜びを共感できることが、何よりのやりがいです。だからこそ、より安全により良い出産をめざしています。

院長はいかがですか?

【院長】どんな科であっても無事退院される患者さまを見送ることができるのはうれしい瞬間です。中でも新しい家族が増えた喜びを共有しながら退院を見送ることができるのは、産婦人科だけなのです。だからこそ、より多くの患者さまにその喜びを感じていただきたい。もちろん、中にはリスクの高いお産や、流産、死産という悲しい出来事もあります。しかし、それを少しでも減らすために私たちは努力しています。時には医療連携を通じて、患者さまにとってより良い医療をご提供し、いいお産をしていただくために力を尽くすことができる産婦人科医師は、やりがいにあふれた仕事ですね。

さまざまな患者に対応できるマンパワー

開業から42年がたつのですね。

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院5

【理事長】1973年の開業から、早いもので42年がたちました。開業からずっとこの場所でお産を続けています。はじめはこぢんまりとした医院でしたが、だんだんと多くの患者さまが通ってくださるようになり、自然に大きくなってくることができたのです。息子が産婦人科医師として大学から戻ってきてくれたことでより多くの患者さまを受け入れることができるようになり、新館も設けたのですよ。患者さまは、地域の方をはじめ、八王子市全域や、八王子に近い山梨県の方も多く来院されています。それは、全国的にお産ができる産婦人科が減ってしまっていることもあり、お困りの妊婦さまも多いのです。当院は、そんな方々にも対応いたしております。

院長は、理事長からどんなことを学ばれていますか?

【院長】大学から戻ってきて13年ほどがたちますが、父からは治療面はもちろん、医師としての心構えまでたくさんのことを教わっています。中でも患者さまを一人ひとり大事にし、患者さまたちとの輪を大切にする姿勢は素晴らしいです。当院は、患者さま同士が仲良く、皆さま大変な時には支え合いながら出産や子育てをされています。それは、患者さまとスタッフ、そしてスタッフ同士も同様。当院が、そんな温かい人の輪が広がる医院でいられるのは、父の思いや人柄があるからだと感じています。私も、医師としてそんな姿勢を見習い、継承していきたいと思っています。

最後に今後の展望と読者へメッセージをお願いします。

柴田穣一理事長、柴田浩之院長 柴田産婦人科医院6

【理事長】出産という、患者さまにとっての人生の大イベントを、これからもずっと支え続けていきたいですね。患者さまによって体調やバッググラウンドは異なります。妊娠・出産は一様ではないのです。だからこそ、患者さまとの信頼関係を築き、寄り添った診療のもと絆を深めていく。そして、少しでも多くの「いいお産」を手助けしていきたいと願っています。

院長からもお願いします。

【院長】当院は、常勤3名、非常勤5名の医師が在籍し、緊急対応もしています。そのすべての医師が、日本産婦人科学会産婦人科専門医であり、常勤医の2人が麻酔科標榜医、その1人が新生児蘇生法を専門にしており、他の1人が日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医、1人が日本東洋医学会漢方専門医であり、幅広い症例を担当しております。このマンパワーがあるからこそ、多くの患者さまに充実の体制でお応えできています。また、私は英語での診療にも対応でき、英語表記の問診票、説明書、同意書なども当院オリジナルのものを多数ご用意し、異国の地で不安な外国の方にも、安心できるお産と医療を提供しております。

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