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野間 清司 院長の独自取材記事

のま小児科

(八王子市/八王子みなみ野駅)

最終更新日:2020/04/23

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JR横浜線の八王子みなみ野駅より徒歩7分の場所にある「のま小児科」は、地域住民だけでなく近隣からも多くの患者が訪れるクリニックだ。院長の野間清司先生は、東京大学医学部を卒業後、同大学医学部附属病院や市立病院などで研鑽を積み、都立八王子小児病院小児科医長も務めた小児科のスペシャリスト。同院では、町の小児科では珍しいといわれる心臓超音波検査を導入、心臓専門の外来診療を行っているため、他院からの紹介で来院する患者も多い。また子育てに悩む親のために設けたカウンセリングにも、遠方から多くの人が相談に訪れている。学校医や園医も務め、子どもの健全な成長を願って日々診療にあたっている野間院長に詳しい話を聞いた。
(取材日2020年4月7日)

子どもの回復力と治癒力を引き出す診療理念

医師をめざした理由と開業までの経緯を教えてください。

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親が薬剤師という環境で育ったのもあり、人の役に立てる職業に就こうと医師をめざしました。広島から上京して東京大学医学部へ進学後、病気を幅広く診療できる点に魅力を感じて小児科を選び、中でも外科的な処置に関心があったので循環器を専門に学んできました。卒業後はさまざまな病院に勤務し、最後は都立八王子小児病院小児科医長に就任したのですが、東京都立小児総合医療センターへ移転統合することをきっかけに開業を決めました。八王子は新興住宅地であるものの、以前からお子さんの専門的な診療ができるクリニックが少なく、特に循環器医療の専門の医師が少なかったため開業の必要性を感じ、地域に残って独立することを決意したんです。

どのような理念のもとに診療にあたっていらっしゃいますか?

「適切な診断と適切な治療」がモットーです。症状が軽い場合には過度な検査や過剰な薬の投与は行わず、一方で症状が重い場合は的確に診断して治療するように努めています。なかなか症状が改善しないと転院されてくるお子さんを診療すると、例えば風邪に対して抗生物質を処方するなどのオーバーケアが見られたり、きちんと点滴をして治療してあげなければならないケースに遭遇することもあります。小児科の治療は年々シンプル化され、「念のための治療」といったものを切り落としていく傾向にあります。それがお子さんの回復力や治癒力を極力生かすということにつながっていっているのであり、私自身もそのような診療方針で治療にあたっています。

院内の環境づくりにおいてはどんな点に工夫されているのでしょうか?

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まずベビーカーごと入れるように院内全体を大きな造りにしました。靴も履いたまま中へ入ることができます。小児科ですからプレイルームを広く設置し、たくさんのおもちゃを置いてお子さんが遊べるような工夫は必須ですね。トイレもお子さん専用のものを作りました。親御さんが問診票を記入している際にお子さんを安全な場所に寝かせておけるようにとベビーベッドも設置してあります。診察室は2室で、ほかには点滴などを行う治療室、心臓のエコー室、レントゲン室、おたふく風邪など伝染する病気のお子さんのための隔離室と専用の受付も用意してあります。また車で通院できるようにと駐車場は25台分確保し、3方向に出入口を設けてあります。

地域のニーズに応えた心臓専門の診療科を設置

心臓専門の診療ではどのような患者さんが受診されるのですか?

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全国各地から八王子に移転されてきた方で、心臓に不安を抱えている患者さんが中心です。また、先天性の心臓疾患がある生まれたての赤ちゃんが産婦人科から送られてくることもあれば、心臓に後遺症を残すかもしれない川崎病のフォローをお願いされることもあります。学校の健康診断で要検査となったお子さんや、胸が苦しいという訴えで来院される患者さんもいらっしゃいますね。以前は病院で患者さんを受け入れる立場だったので、専門の医療機関との間に立ち、重症度の高い患者さんまでカバーできる診療を行いたいと思いから、循環器の診断に有用な心臓超音波検査を導入して医療設備を整えました。

心臓の診療ではどのような診療が行われるのでしょうか。

お子さんに見られる心臓病で代表的な症例は心室中隔欠損症、心房中隔欠損症などです。治療法はさまざまで、先天性の心臓病であれば病院で手術を受けることで解決につながる場合もあります。重症心疾患ではアフターフォローが必要になりますが、軽度の症状であれば、年に一度の定期検診で経過を見せていただければ十分なケースもあるため、患者さんに合わせて大人になるまで診察を続けたいと考えています。特に生後間もない赤ちゃんやお子さんをいきなり大きな病院で受診させるのは心身ともに負担も大きいですから、まず地元で適切な診断をつけるのに当院を役立てていただければうれしいですね。

通常の小児科診療ではどんな主訴や要望が多いですか?

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やはり風邪による発熱、咳、鼻水といった症状や、嘔吐や下痢などのおなかの症状が多いですね。喘息はここ20年ほどで以前よりは少なくなりました。花粉症、食物アレルギーのお子さんもたくさんいらっしゃいます。特にここ10年間で食物アレルギーの根源を探る研究が発達し、生後5~6ヵ月の離乳期からなるべく早めにさまざまな食品を与えて腸管免疫力を育成するという方向へと転換されています。また、皮膚感作がアレルギーの大きな要因を持っていることが判明したことから、生後早期からのスキンケアの重要性も言われるようになってきました。当院ではどちらも積極的に取り入れて治療にあたっています。

次世代を担う子どもたちの健全な成長をめざす

予防接種の中でも子宮頸がんワクチンについて力を入れていらっしゃるそうですね。

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当院の患者さんの半数以上は3歳以下のお子さんなので予防接種の要望は多く、毎日午前と午後の初めの診療時間を予防接種のために設けています。ちなみに八王子市では、2016年10月から3歳未満のお子さんまで助成によるB型肝炎ワクチンが定期予防接種になりました。また2020年10月からはロタウィルスワクチンも定期化されます。そんな中で私が普及に力を入れているのが、12~16歳の女児を対象とした公費で受けられる子宮頸がんワクチンの定期接種です。残念ながら副作用を恐れて接種する方が少ないのが現状ですが、必要のあるものだと思っています。日本は子宮頸がん多発国として取り残されているといわれていて、その現実をぜひ改善していきたいと考えています。

クリニックのスタッフについて教えてください。

私の他に同じ東京大学医学部出身の医師が2人在籍しております。阿部淳先生は長年、国立成育医療研究センターで川崎病の研究に従事された方で、免疫やアレルギーについての専門知識が深く、定年退職を機に一般診療を担当していただいています。佐々木匡子先生には6年前より一般診療に加え小児の発達障害や不登校、思春期に問題を抱えるお子さんのカウンセリングを行っていただいています。また、当院では、病院ほどお待たせすることなくご予約をお取りできるのも、患者さんにとって大きなメリットだと思います。ほかには看護師が6人在籍しており、お子さんをとても優しく扱って、声をかけてくれるのでとても助かっています。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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生まれた時から診療させていただいていた患者さんや、小児期から心臓病で継続診療されていた患者さんが大人になられて、後にご出産され、今度はそのお子さんと来院されるのを見ると、とても感慨深い気持ちになりますね。2世代にわたり診療させていただけるのは小児科医師としての醍醐味であり、私にとってのやりがいです。現在は学校医として心臓検診やそこで問題のあったお子さんの2次検診、地域の保健センターでの乳幼児健診、園医などを担当させていただいておりますが、今後も次世代を担う子どもたちを、心身ともに健全に育つようにさまざまな面で力を尽くしていきたいと思っています。お子さんのことなら、どんなことでも相談に乗りますので、いつでも気軽に来院してください。

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