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村松 裕之 院長の独自取材記事

市川矯正歯科医院

(八王子市/八王子駅)

最終更新日:2023/07/14

村松裕之院長 市川矯正歯科医院 main

「市川矯正歯科医院」は八王子駅南口から徒歩3分、白いビルの3階にあるクリニック。天窓から陽光が差し込む明るい院内は、治療前の不安を優しく溶かしてくれそうだ。1979年7月の開院以来、大人から子どもまで多くの患者の矯正に対応してきた。裏側矯正・マウスピース型装置を用いた矯正・ブラケットなどを用いた矯正に加え、大学と連携しながら精密な矯正にも対応。顎変形症などの症状に対する外科矯正や、口唇口蓋裂治療にも精力的に取り組む。「子どもたちの成長に寄り添う治療ができれば」と博愛に満ちたまなざしで語る村松裕之院長に、クリニックの成り立ちや特徴、医療への思いなどを聞いた。

(取材日2023年2月15日)

顎変形症などにも対応する矯正歯科専門のクリニック

歯科医師を志したきっかけからお聞かせください。

村松裕之院長 市川矯正歯科医院1

高校時代、いとこの家族と同居していた時期があったのですが、その時に、歯学生だったいとこに大学の話をいろいろと聞いて興味を持ったのがきっかけでした。実はこのビルの2階で一般歯科医院を開業しているのが、そのいとこです。矯正歯科を専門に選んだのは、私自身が幼い頃、矯正に失敗して、とてもつらい思いをしたから。「こんなにいろいろな矯正方法があるんだ」と熱心に研究するようになっていきました。このクリニックに入ったのは1988年。医局の先輩だった初代院長に誘われ、入職しました。1990年に2代目院長、2009年に院長兼理事長に就任して今に至ります。就職と同時に、渋谷の生家から八王子に移り住み、35年以上。人生の約半分をこの地で過ごしてきたことになります。

振り返ると感慨深い思い出がおありでしょうね。

そうですね。世の中的にも次々に新しいものが出てきますし、歯科医療の世界も進化し続けていますからね。人間は年を取っていく生き物で、歯も矯正したら終わりというのではなく、メンテナンスで長くお付き合いしていく患者さんも多くいらっしゃいます。ですので、これまでの年月は、治療した方たちの健康をお守りする立場であることをあらためて実感させてもらった日々だったように感じますね。そして、以前は歯の矯正というと、ハードルが高いと思われがちでしたが、今はずいぶんと身近に感じられる時代になりました。それだけ歯に対する意識が高い人が増えたということでしょう。うれしいですね。

来院される患者さんや診療の特徴を教えてください。

村松裕之院長 市川矯正歯科医院2

当院の患者さんは、ご年配の方からお子さんまで、幅広い年代にわたります。同じ建物の2階にある小児歯科と、1階の一般歯科も合わせて、3つのクリニックで連携を取れるのが良いところだと思います。歯科矯正では、裏側矯正・マウスピース型装置を用いた矯正などに力を入れています。矯正方法にもそれぞれ長所・短所があり、例えば、裏側矯正なら、半年程度で矯正の効果が期待できるというメリットがある一方、歯磨きが難しい、毎回の診療時間が長くなるなどのデメリットもあります。どの方法が適切かは、その方の症状によって異なってきます。

大学病院との連携で可能となった精密な矯正

外科矯正にも力を入れていると伺っています。これはどのような治療方法なのでしょうか?

村松裕之院長 市川矯正歯科医院3

外科矯正は、歯以外の部分への加療も必要となる症状に対して、通常の矯正治療に加え、外科手術を行って改善をめざすものです。当院では、東海大学医学部形成外科や東京医科大学八王子医療センター、立川の災害医療センター、美容外科としてクリニカ市ヶ谷など、さまざまな病院と連携して外科矯正にも取り組んでいます。手術は大学で行い、クリニックでは手術前の準備や手術後のアフターケアを担当。通常のクリニックでは治療が難しい症状も、口腔外科・形成外科・美容外科と役割分担することで、治療の可能性を開くことができています。

口唇口蓋裂の治療にも取り組まれていますね。

口唇口蓋裂とは、生まれつき口蓋や上唇がつながっていない状態を指す先天性異常の一つです。日本では約500人に1人の確率で生まれるといわれています。当院では、1979年7月の開院以来、口唇口蓋裂の治療に取り組んできました。これも手術は大学、その前後のケアはクリニックという役割分担をしています。また、まだ小さい赤ちゃんが来院された場合に、いつも必ずお伝えしているのが「おめでとうございます」という言葉です。思いがけないわが子の病気に心を痛める親御さんも多いですが、崇高な命の誕生に変わりはないからです。それに、こうした姿で生まれてきたお子さんには、苦難を乗り越えるだけの力があるとも感じています。

こうした精密な治療を支えるため、どのようなスタッフ体制を取っていますか?

村松裕之院長 市川矯正歯科医院4

現在、当院には私含め、10人の歯科医師が勤務しています。すべての歯科医師が専門的に矯正の知識を深め、診療に尽力してきたため、さまざまな治療への対応が可能です。歯科衛生士、歯科技工士も含めると、スタッフは総勢40人以上。自分も含め、スタッフ全員で心がけていることは、一回一回の診療を大切にすることです。矯正は所要期間が年単位と非常に長く、その間の定期診療では、ほんの少しケアをして今日は終わり、ということもしばしばです。患者さんのモチベーションを保つためには、どんなに小さな治療でも、どんな意味があるか丁寧に説明を尽くすことが必要だと考えています。大所帯ですので、各部門でまとめる人もいますし、連携がスムーズに行えるよう情報共有にも努めています。日々のスキルアップも各部門ごとに実施。よりレベルの高い歯科医療の提供ができるような体制づくりにも注力しています。

矯正は「気になった時がタイミング」

特に小児矯正は受診のタイミングに悩む親御さんも多いのでは?

村松裕之院長 市川矯正歯科医院5

ええ、多いですね。いつ受診したら良いのだろうと気になった時がタイミングです。というのが、すぐ治療せずとも、受診することである程度の目安がわかるからですね。お子さんの場合は、成長に合わせて治療を行っていきます。脱着式の装置を使用する場合など、自己管理も必要になってきますので、日々の生活になるべく支障がないようにすることを心がけています。これは成人の方も同じ。生活パターンは人それぞれ違いますからね。当院では、各分野で研鑽を重ねてきたスタッフが、患者さんそれぞれに適した治療法のご提案ができるよう尽力しています。安心していらしてください。

今後の矯正歯科において可能性を感じていることはありますか?

今、マウスピース型装置を用いた矯正のニーズが非常に高まっています。目立ちにくいというだけではなく、取り外しができる点など、メリットもたくさんありますからね。より快適に矯正が受けられるよう進化していくことを期待していますし、近い将来そうなるという可能性を大いに感じています。あとは若い時に矯正が身近ではなかった世代について。実は悩んでいる方が非常に多いんです。しかし、なかなか治療を受けるまで至らずに二の足を踏んでいらっしゃる方も少なくありません。ですが、そのような世代が矯正を受けられる環境はすでに整っています。口腔環境が整うことで予防できる病気も多々ありますので、今後は小児から高齢者まで躊躇せずに矯正が受けられる時代になることを期待しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

村松裕之院長 市川矯正歯科医院6

私が着任してからずっと変わらないのは「受診して良かった」「治療して良かった」と思ってもらえるクリニックでありたいということ。高い技術だけではなく、患者さんの気持ちに働きかけられるクリニックであらねばならないと思っています。この記事を目にされる方の中には、実際に矯正を検討している方もいらっしゃると思います。特に年齢を気にして矯正を躊躇している方には、決して遅くはないということをお伝えしたいですね。気になった時がタイミング。そう思っていただけるとうれしいなと思います。ぜひお気軽にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

部分的な矯正/20~60万円前後、裏側矯正(上下とも裏側)/103万4000円~165万8800円、透明マウスピース型装置を用いた矯正/68万3560円~122万1000円

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