全国のドクター14,049人の想いを取材
クリニック・病院 156,448件の情報を掲載(2025年10月28日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 国立市
  4. 矢川駅
  5. 矢川クリニック
  6. 玉木 圭 院長

玉木 圭 院長の独自取材記事

矢川クリニック

(国立市/矢川駅)

最終更新日:2025/10/16

玉木圭院長 矢川クリニック main

東京都国立市の「矢川クリニック」は、JR南武線矢川駅北口のロータリーを囲む一角にある、内科・消化器内科・皮膚科・リハビリテーション科を診療している。同院は20年以上前から同所で診療を続けていたが、2023年4月に消化器内科を専門とする玉木圭先生が新院長に就任し、クリニックの名称は同じながら、ドクターを一新した体制に生まれ変わった。圭院長は得意とする内視鏡検査と皮膚科を主に担当し、妻の玉木瑛子先生が内科全般を診る二診体制。内科の患者に対して必要に応じて内視鏡を勧める流れもスムーズで、予約がなくても胃内視鏡と大腸内視鏡、ポリープ切除の同日実施も可能な柔軟さを備えている。地域医療への貢献に意欲的な圭院長に、クリニックを引き継いだ経緯や診療のアピールポイント、今後の抱負などを聞いた。

(取材日2025年9月18日)

内科全般と皮膚科の他、内視鏡も得意な駅近クリニック

2023年の春に矢川クリニックを引き継ぎ、院長になられたそうですね?

玉木圭院長 矢川クリニック1

そうです。早いもので、かれこれ3年近くがたちましたね。前の院長先生は台湾出身の方でした。この場所で20年余り開業されて地元の皆さんに親しまれていましたが、ご自身が高齢に差しかかり、身内に後継者がいなかったことから、たまたまご縁のあった中国出身の私が、そっくり譲り受けることになったんです。私にとって初めての開業であり、この医院を承継する話が出るまでは、せっかくならもっと自分の住まいに近い都心でやりたい考えもありました。ですが、矢川駅周辺の土地柄についていろいろ耳にするうちに、通勤時間は多少かかるけれど、この町で診療を続けていくのもいいかなと思うようになりました。

矢川駅周辺のどんなところに注目されたのですか?

この辺りは、戦争中を中国で過ごし、戦後になって引き上げてきた方たちが比較的多く住んでいるんだそうです。いわゆる残留孤児が含まれ、日本語よりも先に中国語になじんだ人もいるので、身近に中国語を話せる医師がいると重宝されるんですね。当クリニックの前の院長先生も、そうした需要を引き受けてきた一人でした。その先生がここを去ってしまうと、これまで頼りにしていた患者さんが困るでしょうから、中国語のできる私が引き継ぐことで助けになるならと考えました。もちろん、それだけが理由ではありません。駅のすぐそばで内科や皮膚科、消化器内科を診療する以上、出生地うんぬんは関係なく、近隣で暮らすすべての方に良質な医療を提供したいと思っています。

改めて、先生のプロフィールをご紹介ください。

玉木圭院長 矢川クリニック2

私は中国の遼寧省出身です。中国医科大学で最初に医学を学んだ後に日本にやって来て、日本の医師免許を取得し、信州大学の大学院で医学博士の学位を取ってから、東京の国立精神・神経医療研究センターの他、いくつかの大学病院や総合病院に勤務しました。もともと消化器内科が専門で、内視鏡検査を得意にしています。特に開業前の最後の勤務先だったイムス東京葛飾総合病院では、手術室で行う内視鏡治療を含め、毎日たくさんの患者さんに対して内視鏡を担当しました。私の妻、玉木瑛子先生も中国出身の医師で、日本の医師免許取得後は臨床よりも教育と研究に力を注いできましたが、矢川クリニックを一緒にやっていこうと相談がまとまり、一般的な内科担当の妻と、内視鏡および皮膚科担当の私という二診体制を敷いています。

胃と大腸の内視鏡検査は予約がなくても当日実施が可能

新生「矢川クリニック」は以前に比べてどんなところが変わりましたか?

玉木圭院長 矢川クリニック3

一番の違いは、以前診療していた小児科に代わり、皮膚科を新たに始めたことですね。先ほどもふれましたが、当クリニックは矢川駅北口すぐ脇にあります。いつも鉄道を利用していて仕事や学業で忙しい年齢層の人にとっては、小児科よりも皮膚科のほうが、より利便性が高いだろうと考えました。そんなわけで、今は看板に小児科とは書いていませんが、内科ではお子さんの診療もお受けしていて、地元の小学生と保護者の方などが時々いらっしゃいますね。当クリニックの皮膚科では、水虫や爪白癬、イボ、ニキビ、じんましんなどのさまざまな疾患に対して、主に軟膏処置や小さな手術による治療を行っています。異常が見られる皮膚の一部を切り取るバイオプシー(生検)や、粉瘤を切除する日帰り手術、できものを液体窒素で凍らせて取り除く治療、真菌などの顕微鏡検査も可能です。粉瘤の中でも難しい症例の場合は、より設備の整った専門の先生をご紹介しています。

先生が行う内視鏡検査について教えてください。

当クリニックでは二診体制の利点を生かし、休診日を除いて毎日、内視鏡検査を行っています。胃内視鏡と大腸内視鏡のどちらも、ウェブから予約できるようにしました。もし予約がなくても、例えば「昨晩から胃が激しく痛むので仕事を休んで朝一番に受診した」という場合、ほとんどの方は朝食を抜いて来ますから、妻から私がバトンを受け取って、そのまますぐに胃内視鏡検査が可能です。もし患者さんが朝食を食べていた場合でも、ランチを我慢してもらえれば当日の午後一番に検査できます。いったんお薬で様子を見ることもありますが、それでも改善しないようならば、一度胃内視鏡で調べることを勧めますね。大腸内視鏡も同様に、血便が見られる場合などは予約がなくても当日のうちに検査します。

内視鏡でポリープの切除もできますか?

玉木圭院長 矢川クリニック4

はい。通常の検査と同じく鎮静のための薬を使うことによって、患者さんの苦痛や不快感を抑えてポリープを切除できます。患者さんの中には、大腸内視鏡のために下剤を飲みたくないとおっしゃる方もいますが、その場合は先に胃内視鏡検査を行い、スコープの先端から下剤を流し込んで、後ほど腸内の洗浄が済んだところで大腸内視鏡に歩を進めます。こうした手順により、胃と大腸の内視鏡検査、ポリープ切除のすべてをその日のうちに完了することも十分に可能です。

大好きな日本でこれからも地域医療に貢献していきたい

リハビリテーション科も診療されていますが、どのような治療を行っていますか?

玉木圭院長 矢川クリニック5

当クリニックにリハビリテーション科があるのは、頸椎や腰椎のけん引治療とか温熱療法とかに用いる複数のリハビリ機器を、前の院長からそっくり受け継いだからなんです。矢川クリニックの歴史をさかのぼると、一番初めは整形外科だったそうで、その当時に導入した機器なので新しくはないですが、今でも現役です。診療室以外のスペースにこれらの装置を配置し、患者さんに使ってもらっています。とはいえ、本格的なリハビリというよりも、患者さん同士のコミュニケーションの場になっていると言ったほうが実情に近いですね。毎日のように来られる方たちもいて、本当にリハビリが必要なんだろうかと思うくらい皆さん元気がいい(笑)。それでもクリニック全体が割と広いので、おしゃべりが待合室や診療室にほとんど聞こえてこないのは助かっています。

休診日など、診療を離れた時間はどのように過ごしていますか?

これといって決まっていませんが、空いた時間は本を読んでいることが多いですね。あまり交友関係は広くないながら、以前の勤務先の先生方と連絡を取り合ったり、酒食をともにして医療や生活について情報交換したりするのも楽しみの一つです。私は日本の国籍を取得してからすでに長い月日がたっていて、その間の日本と中国それぞれの移り変わりを反映してか、私と同年代の中国出身者が周りに少ないんですよ。たぶん、みんな学位を取ってからアメリカに行ってしまったのだと思います。たまに若い中国人と話すと、価値観や世界の見方の違いにギャップを感じますね。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

玉木圭院長 矢川クリニック6

私はこのクリニックを開業して以来、町の身近な医療機関として、力の及ぶ限り地域医療に貢献したい気持ちを常に持ち続けてきました。前の院長先生とはわずかな交流しかありませんでしたが、きっと今の私と同じ使命感のもとで診療にあたられていたのだろうと想像しますし、患者さんの評判を聞くと、十分よくやっていたのではないかと思います。自分もその足跡を汚さぬよう、まずは皆さまに信頼していただける医療を提供し、いつでも安心して来ていただけるクリニックをめざします。大好きな日本で、社会のお役に立てるのがうれしいです。どうぞよろしくお願いします。

Access