竹内 惠理保 院長の独自取材記事
新宿イーストサイドたけうち内科
(新宿区/東新宿駅)
最終更新日:2026/02/27
東京メトロ副都心線・東新宿駅のA3出口を出ると目の前にそびえる大規模なオフィスビル、新宿イーストサイドスクエア。その地下1階で、2012年の開業から地域医療を支え続けているのが、「新宿イーストサイドたけうち内科」だ。「困ったことがあれば何でも相談してほしいです」と、笑顔で語る竹内惠理保院長は、長年呼吸器外科と循環器外科を専門に診療してきた経験を生かし、幅広い症状に対応。月~土まで診療を行い、平日は仕事終わりの患者も診ている。患者一人ひとりの話にじっくり耳を傾け、豊富な臨床経験から「見逃してはいけない1割の患者」を見抜くことをめざす。温かい人柄で患者に寄り添う竹内院長に、クリニックの現状と診療への思いを語ってもらった。
(取材日2025年12月16日)
外科の経験を生かした内科診療で地域の健康を支える
開業から13年がたちましたが、今の地域への思いをお聞かせください。

2012年の9月1日に新宿イーストサイドスクエアと同時にオープンして以来、このビルと近隣にお勤めの方を中心に診療してきました。現在は発熱外来も行い、PCR検査を含む機器もそろえているため、発熱でもお断りせず受け入れています。地域の方が気軽に来院できる場であることを大切にしています。新型コロナウイルスの流行など困難な時期もありましたが、地域住民の方は継続して来てくださっています。通勤途中にお会いすれば、「おはようございます」とあいさつを交わし、最近の様子を伺うこともあります。少数ながら長年診てきた患者さんには、通院できなくなっても診てあげたいという思いがあります。オフィスビルにあるクリニックとして、働く方々の健康を支えつつ、地域の方々にも利用していただけるよう努めています。
外科医としての経験を生かした幅広い診療が強みだと伺いました。
私は開業するまで、長く呼吸器外科と循環器外科を専門に診てきました。実際に体を開き、臓器を見て触れてきた経験が大きな強みです。例えば、肺のエックス線画像を見た時、手で触れた硬さや匂いまで実像が頭に浮かびます。患者さんが局所の痛みを訴える時も、そこに神経や血管、内臓がどう通っているのかわかるおかげで、精密な診断が可能です。患者さんは調子が悪いときにどこに行けばいいかわからないことが多いので、とりあえず調子が悪かったら来ていただきたいです。そして何より大切なのは、この患者さんを帰していいのか、高度な医療機関に紹介をしたほうが良いのかを判断できることです。そういった豊富な経験による判断力が、私の強みだと思っています。
今後、新しく始めていく取り組みはありますか?

現在、胸痛の外来の準備を進めています。夜中になんとなく胸が痛い、もやもやする感じがするという前兆で来られる方がいらっしゃいます。9割以上の方は何でもないのですが、心筋梗塞などの重大な病気に発展する可能性もあるため、胸が痛かったらとにかく来てくださいという外来です。また、予防医学として「お酒の検診」も準備中です。歌舞伎町という場所柄、お酒を飲むお仕事の方も多いので、採血と肝臓のエコー検査で、肝機能や脂肪肝の程度を数値化してお伝えします。具体的な数値で示すと、ご自身のリスクの高さを理解していただきやすいので、生活習慣を見直すきっかけにしてほしいですね。
患者の言葉をそのまま記録し、対話を大切にする診療
診療の際に気をつけていることを教えてください。

まず、患者さんのお話を十分に伺うようにしています。お話を途中で打ち切って診察し、薬を処方して「さようなら」というような診療だけは、決してしたくないんです。病気のヒントのほとんどは、患者さんのお話の中にあります。症状を診ることや検査はもちろん大切ですが、それは言ってみれば「確認」のようなものです。患者さんのお話を聞きながら見当をつけ、それを確認する意味で診察があるのだと考えています。最近はAIが患者さんとの会話の要約を作ってくれる便利なシステムもありますが、私は患者さんの言葉そのものが大切だと思っています。だから、カルテには患者さんが言った言葉をそのまま書くんです。「ここが痛い」と言われたら、「ここが痛い」とそのまま記載する。それを何回も見直して、この方が何を言いたいのかを読み解くようにしています。
先生はなぜ医師になろうと思われたのですか?
高校生までは飛行機乗りになろうと決めていたのですが、高校3年生の時に自転車で事故に遭い、頭蓋骨を損傷してしまったんです。そのせいでつらい思いをし、視力も落ちてしまったので、飛行機乗りは諦めざるを得なくなりました。でも、その時治療を受けた病院で医師や看護師の仕事を間近に見たことがきっかけで、医療に興味を持つようになったんですよ。その後、すぐに医療関係の本を読みあさりました。それまで病院に縁のなかった私には、「世の中にこんな世界があるのか!」と、驚きの連続でした。それから急きょ進路を変更し、医師をめざしたんです。
呼吸器や循環器を専門とされたのはなぜですか?

まず、命に直結しているところが魅力的でした。医師が介入しないと病気が治ることが見込めない点も、他の診療科と違って面白いと思いましたね。人間にはもともと病を治す力が備わっていて、医師はそれをお手伝いするために診療するだけなのですが、呼吸器と循環器の病気に関しては、本人の力だけでは完治が見込めない分野なんですよ。それに加えて循環器の分野は、病気というマイナスの状態からプラスの状態へ持っていくための治療ができる点も面白いです。例えば、肺がんの治療は、肺を切り取ることで呼吸機能を犠牲にしますが、循環器の治療では、駄目になった部分を取り替えるなどの治療によって、機能の維持を図りつつ疾患の治癒がめざせるんです。
予防医学に注力し、地域の人々の健康を支える
印象に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。

勤務医時代に担当した患者さんのことが印象に残っています。エビデンスに基づいた治療が一般的な中、そこから外れた彼に治療を断ることは簡単でした。でも、彼はまだ30代で、幼稚園の年長のお子さんがいたんです。データ上では治療困難と言われても、人の人生はエビデンスだけでは語れません。彼の人生と家族を想ったら、彼を救いたいと思ったんです。消化器外科の医師にも相談し、私が担当することになりました。あれから十数年。数年前、私が請け負った患者さんのご家族と私の家族も含めて4組で集まり、飲み会をしました。そこでは、かつて治療が難しいとされた2人が、今では新しい家族と並んで楽しそうに過ごしていたんです。その光景は、あの時の決断がなければ存在しなかった特別な時間でした。あの時ほど、この仕事を続けてきて良かったと思えたことはありません。
クリニックで働くメンバーについて教えてください。
循環器内科、消化器内科、神経内科それぞれの専門の医師が非常勤で3人います。それぞれ専門の視点を入れるという意味で、来ていただいています。特に循環器内科はとても専門性の高い分野なので、患者さんにとっても心強いと思います。スタッフは、看護師が5人、臨床検査技師が1人います。みんな長く勤めてくれていて、中には10年以上勤務しているスタッフもいらっしゃいます。産休を3回取って、また戻ってきてくれている看護師もいます。仕事をしっかりやってくれるベテランばかりですね。定期的に院内で勉強会を開いて、スキルアップも試みています。
最後に、今後の目標と読者の方へメッセージをお願いします。

今後も、地域の患者さんに気軽に受診していただける体制づくりを進めていきたいですね。困り事があっても、「ここに来れば解決してくれる」と思っていただける場所であることを大切にしています。些細なことでも、まずは気軽に相談していただきたいです。また、今後の方針として、予防医学にもより注力していく予定です。先ほどお話しした胸痛の外来や、お酒に関する検診もその一環です。働き盛りの世代の健康維持と、地域の皆さんのホームドクターとして、その2つの責務をしっかり果たしていきたいです。医師としての長年の経験があるので、幅広い診療に対応できます。風邪や生活習慣病、ケガ、そして健診で「要検査」と言われた場合など、なんでも診ます。胸が痛い、血圧が気になる、咳が止まらない、おなかの調子が悪い、お酒をよく飲む、なんとなく調子が悪いなど、どんなことでも構いません。皆さんの健康を全力でサポートします。

