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春山 賢介 院長の独自取材記事

はるやま眼科

(世田谷区/三軒茶屋駅)

最終更新日:2021/08/27

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三軒茶屋駅から徒歩1分。にぎやかな商店街の通りに面したクリニックモールの5階に「はるやま眼科」はある。観葉植物の緑と木の風合いがつくる優しい雰囲気の待合室は広々としており、緊張を解きほぐしてくれるようなぬくもりを感じられる空間だ。穏やかな笑顔が印象的な春山賢介院長は、大学卒業以降研鑽を積んできた糖尿病性網膜症の診療を専門とする眼科医。白内障の手術や近年増加傾向にある近視予防の啓発にも積極的に取り組んでいる。クリニックながら、大学病院にも引けを取らない設備を整えていることも特徴的だ。常に患者目線に立つ診療スタイルで、患者との信頼関係を構築してきた春山先生にじっくり話を聞いた。
(取材日2021年7月29日)

患者の目を、最も良い状態へと導くための道筋を立てる

最近増えていると感じる患者さんの症状や主訴はありますか?

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白内障と小児の近視に関するご相談が増えています。まず白内障は、従来よりも若い世代である60代の患者さんが、早い段階から白内障の心配をされている傾向があります。これは多焦点眼内レンズの認知度向上が理由の一つにあると思います。眼鏡から眼内レンズに切り替えた周りの友人や同僚から話を聞いて、白内障治療について関心を抱き始め、「自分は大丈夫かな?」と検査に訪れるケースが多いです。当院のホームページでも情報発信をしていますが、多焦点眼内レンズについて書いた記事はプレビュー数が圧倒的に多いんです。当院では日帰り白内障手術を行っているため、手術適応の有無から手術に関して踏み込んだ相談まで、その方に本当に必要な提案を行っています。

お子さんの近視も増えてきているのですね。

そうですね。近視になる主な要因は「遺伝」と「環境」といわれています。ですのでお子さんの生活環境は、良い目の状態を保つためにも重要です。これまでの研究で、太陽光に含まれるviolet光(バイオレットライト)には、近視の進行を抑制するような作用があることが明らかになってきました。現代のお子さんはスマートフォンやパソコンを使って遊ぶことが増え、室内で長く過ごすようになりましたよね。そういった生活スタイルの変化が、近視の増加を加速させているのだと思います。近視を気にされて来院された患者さんには、お子さんが一日をどのように過ごしているかヒアリングするところから始めています。

近視を予防するための生活スタイルとはどのようなものでしょうか?

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まずはバイオレットライトを吸収するために、1日2時間以上は屋外活動をしていただきたいです。もし2時間以上が難しければ、平日の屋外活動を通常より1日40分増やすだけでも有効と報告されています。その際、UVカットやブルーライトカットの眼鏡をしてしまうとバイオレットライトまで遮断をしてしまうので、裸眼を推奨しています。その他意識してもらいたいポイントは、ゲームは1回30分を目安に休憩すること、読書の際は本との距離を30センチほど離すことですね。18歳くらいまでの成長期であれば、このような行動が近視抑制につながるといわれています。さまざまな対処法をご提案しますが、当院で扱っていない治療を希望される場合は、私が信頼を置く眼科クリニックを紹介します。現状でどの治療法が最適なのか、患者さんの希望に沿っていて、受け入れてもらえる治療法であるかを常に考え、提案するようにしています。

患者の伴走者として、常に隣で支えていく

診察時に心がけていることはありますか?

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診察で医師から説明を受ける時、緊張して頭に入ってこなかったり、内容が複雑でわからなかったりしますよね。患者さんがそういった思いをしないよう、口頭での説明に加えて、病状や治療について端的かつ簡潔な言葉で記した疾患カードをお渡ししています。受診後ご自身で見返すこともできますし、ご家族に説明をする時にも役立ててもらえます。またお子さんの病気の場合は、感染リスクの有無など、保育園や幼稚園の先生が最も知りたい情報を見てすぐにわかるように意識して書いています。なのでそのまま先生にお渡しくださいとお伝えしています。5,6年前までは冊子やパンフレットをお渡ししていたのですが、文章が長すぎて読んでもらえなかったんです。自身の状態をきちんと理解していただくためにも、わかりやすい言葉で、受け止めきれるサイズで伝えたほうがいいと気がつきました。

患者さんが安心して受診できるような取り組みですね。

患者さんの中には、医師に対して距離を感じている方もいると思います。でも私たちは患者さんの隣に立って、治療の道筋を示しながらともにゴールをめざしていく存在。いわば伴走者のようなものです。なかなか前に進めない時は歩調を緩めて支えますし、困った時はすぐに手を差し伸べます。特に重い病気と診断されると孤独感に襲われる患者さんもいるのですが、傍らに立って、同じ方向を見ている私たちがそばにいることを忘れないでほしい。今やるべき治療に前向きに取り組んでもらうことが、10年後20年後の良い目の状態をつくるはず。医師を頼って、安心して受診しに来てもらいたいです。

患者さん目線を大切にする姿勢の背景には、過去にどのような経験があるのでしょうか?

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私が医師になって10年目くらいの時に亡くなった母が、まだ入院していた時の出来事は今でも印象深いです。当時はとても忙しくその日しか行けるチャンスがなかったため、勤務が終わった夜10時頃、病院へ面会に行ったときのことです。もちろん面会時間は終わり病棟は真っ暗。駄目もとでナースステーションで頼んでみたら、看護師さんが快く面会を許可してくれて、懐中電灯で足元を照らしながら病室まで案内してくれたんです。ルール上はNGだと思いますが、母を思う私の気持ちを考えてくれたからこその行動だと、本当に感動しました。医療従事者の在り方を教えてもらった気がします。患者さんと同じ目線で話をしていると、いつの間にかとてもフランクな関係性になります。時々手を振って帰っていく方もいるんですよ。そういった患者さんの存在がまた、クリニックの温かい雰囲気をつくってくれるんだと思います。

「聞いていいのかな」と思わず、何でも質問してほしい

ご専門の糖尿病性網膜症について、症状や特徴などを教えてください。

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高血糖により目の毛細血管に障害が生じるため、眼底出血が起こります。糖尿病性網膜症は初期症状が出にくい病気なので、糖尿病と診断された段階で眼科にも行き、定期的に検査をする必要があります。医学が進歩した今でも、日本の失明原因の第2位となっているため、糖尿病の患者さんには定期的に診せていただきたいですね。

スタッフ教育はどのようにされていますか?

正直、特別な教育というのはしていません。ただ日々のコミュニケーションは大事にしています。例えば朝一番は必ず笑顔であいさつするのが、私のポリシー。自分の体調がすぐれない日でも、笑ってたわいもない会話をすることで、スタッフを安心させ、気持ちよく仕事をスタートしてほしいと思っています。時に差し入れをしたり、プライベートな話をしたり、スタッフを大切に思う気持ちは、なるべく本人たちに伝わるかたちで表現しています。そういった毎日の小さなコミュニケーションの積み重ねが、安心できる人間関係をつくると信じています。そしてストレスなく落ち着いた気持ちで働けることで、能力のすべてを発揮してほしいと願っています。そんな効果が出てきたのか、スタッフ全員に気持ちの余裕を感じます。そのためか患者さんへの対応もとても優しく、とっても素晴らしいです。これは私の自慢です。そんなスタッフなので、患者さんにもファンが多いんです。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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患者さんには常に敬意を払って診察するよう心がけています。治療法は日々進化していきますし、新しい医療技術は取り入れながらも、この診察スタイルは維持し続けていきたいです。患者さんの立場や気持ちに歩み寄ることが、良い医療につながりますから。当院では手術のできる設備を整えているので、大学病院にかかるのは気が引けるという患者さんもまずはご相談に来てください。治療や病気についてわからないことを聞くとなると少しハードルが高いと感じるかもしれませんが、恥ずかしい質問なんてありません。「こんなこと聞いていいのかな」と思うことも気兼ねなく、とことん聞いてください。私たちはいつも患者さんの味方でいます。

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