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坂根 健志 院長の独自取材記事

さかね内科クリニック

(川崎市中原区/武蔵新城駅)

最終更新日:2026/07/24

坂根健志院長 さかね内科クリニック main

川崎市中原区宮内、国道409号沿い「西下橋」「上宮内」の両バス停からいずれもすぐの場所にある「さかね内科クリニック」。2012年の開設以来、ホームドクターとして地域に頼られる存在となっている。大学病院で長年循環器の診療に携わってきた坂根健志院長がめざすのは、「地域医療のゲートキーパー」。「他の医療機関と連携しながら、地域の皆さんの全身の健康をお守りしていきたい」と抱負を語る。専門である循環器疾患はもちろん、風邪などの感染症や生活習慣病を診る一般内科まで、幅広い診療を提供し続けている坂根院長に、クリニックの特徴やめざす医療など、詳しく話を聞いた。

(取材日2025年6月18日/情報更新日2026年7月16日)

地域医療のゲートキーパーとして幅広い診療を提供

まずはクリニックとご自身について教えてください。

坂根健志院長 さかね内科クリニック1

長年地域医療に貢献されてきた荻原先生から「おぎわら医院」を受け継ぐ形で、2012年に開設したクリニックです。大学病院に勤務しながら「患者さんと長く関わりを持てる臨床医でありたい」と願っていた私の希望をかなえる継承で、以来13年間望む通り地域に根差した診療を心がけてきました。私は高校卒業後に大学の工学部に進学したものの、改めて社会の役に立つことを実感できる職業に就きたいと医学部に入り直しました。もともと医療に興味はあったのですが、島根大学医学部でのすばらしい恩師との出会いをきっかけに循環器内科を専門とすることに決めました。循環器内科は他の分野に比べて治療の反応が見えやすく、治療過程でどんどん病状が変わります。うまくいく時もそうでない時も、結果が早く出るのを興味深く感じたのです。緊急時に救命措置を行える医師になりたいと思ったのも、循環器を選んだ理由の一つです。

どのような診療を行っていらっしゃいますか。

開業以来、一貫してめざしているのは「地域医療のゲートキーパー」。患者さんが体調不良に見舞われた際に、適切に状態を見極め、必要な医療へと橋渡しをする役割です。そのため専門である循環器、呼吸器に限らず、風邪などの感染症から生活習慣病、胃腸の不具合などまで幅広く診療しています。小さな不調もご相談いただくことで、病気の早期発見・早期治療につながることがあります。不安の解消にもお役に立てると思いますので、地域における医療の窓口としてとにかく気軽にご相談いただける場でありたいですね。

地域での医療連携にも注力されているそうですね。

坂根健志院長 さかね内科クリニック2

当院のようなクリニックでは入院やすべての検査ができるわけではなく、他の医療機関との連携は欠かせません。循環器の検査については院内で病院レベルの検査が可能ですが、CTやMRI、内視鏡は他の施設にお願いすることになります。当院では近隣の医療機関に直接検査予約をとり、検査を受けていただけば結果は当院でご説明するようにしています。こうすることで病院受診に対する煩わしさを減らし、高度な検査を受けることができます。病院への紹介というと怖いイメージをお持ちの方も多いですが、かかりつけ医が太鼓判を押す先生のもとへ行くなら、少しは不安が和らいでくれるのではと思っています。また近隣の医療機関には同世代の先生方も多く、自分の専門外の検査や治療についてはよくご相談したりお願いしたりしています。相互に連携を取って、患者さんがより良い検査、治療が受けられるように、そして利便性が上がるよう努めています。

心疾患の原因ともなる生活習慣病の治療と予防に注力

特に力を入れている治療はありますか。

坂根健志院長 さかね内科クリニック3

通っていただく患者さんもご高齢になり、生活習慣病をお持ちの方が多くなっています。動脈硬化の原因ともなる高血圧症、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病は、実は動脈硬化を原因とする循環器疾患との関わりも深いので、日本循環器学会循環器専門医の立場から生活習慣病と動脈硬化の治療と予防に積極的に取り組んでいます。心臓や血管の状態を画像化できる心エコー、頸動脈エコーに加え、血糖コントロールの状態を把握できるヘモグロビンA1cの測定や動脈硬化の進行を定量的に評価できる血圧脈波検査なども導入して、現状をしっかりと把握し適切な治療をご提供するようにしています。

生活習慣病の治療では、生活習慣の改善も重要となりますね。

食事や運動を見直し、適切に体重を管理することは非常に重要です。また、リスクとなる喫煙や飲酒も避けていただきたいですね。こうしたことはもちろん診療時にお伝えしており、具体的なアドバイスを提供することもあります。とはいえ、高齢になってから突然運動を始めたとしても、膝や腰を痛めるなど逆効果になってしまうことも。若いうちから太りすぎを避けて運動習慣をつけ、筋肉で関節を守ることが大切です。ですから、当院の患者さんには、一人ひとりの状況に合わせて、無理なくできる範囲で長く取り組める生活改善をお勧めしています。また、取り組みはどんな些細なことでも認め、次につなげられるよう前向きになれるお声がけをすることも心がけていますね。

検診にも力を入れていらっしゃるそうですね。

坂根健志院長 さかね内科クリニック4

例えば、胃や大腸にがんができても発見が早ければ内視鏡で悪い部分を取ることができます。胃や大腸を大きく切らずに済めばガクッと体力が落ちることもないと考えられますから、術後も生活の質も維持しやすいといえるでしょう。早期で発見できれば回復のスピードも違いますし、予後も良いと考えられます。火事をぼやの時点で見つけて消すのか、火の手が大きくなってから消すのかでは、建物のダメージやその後の対処が違うと例えるとわかりやすいでしょうか。当院では、前回の検診から間が空いている方には「そろそろ検診を受ける時期ですね」とお伝えし、胃カメラや大腸カメラができる医療機関に紹介しています。企業在職中は毎年検診を受けていたのに、リタイア後に数年間検診を受けずに過ごすうちに病気が進行してしまったというケースもあります。自覚症状のない病気を早期に見つけるためにも、ぜひ定期的に検診を受ける意識を持っていただきたいですね。

気軽に相談できるホームドクターとして患者に伴走

診療の際に心がけていることはありますか。

坂根健志院長 さかね内科クリニック5

当たり前のことですが、一人ひとりの患者さんに丁寧に接すること。話し方一つでも受け取る印象は異なります。患者さんは不安を抱いて来院されるわけですから、訴えを聞いてそれを少しでも取り除いて差し上げ、少しでも安心してお帰りいただくことをいつも心がけています。また生活習慣病などは一生付き合っていく病気であると言えます。それには日常生活のコントロールが最も大事ですから、普段の生活からもしもの時まで、かかりつけ医が常にサポートをしていることを患者さんに感じていただき、いつでも心強いと思ってもらえるよう私も日々努めていきたいと思っています。

これまでのキャリアで心に残っているエピソードがあれば教えてください。

勤務医時代、一般的に予後数年とされる心臓疾患で入院を繰り返す患者さんがいました。だんだん悪くなる体調に「もう良くはならない」と感じ取られたのか、当初は泣いてばかりでした。しかし次第に病を受け入れられ、以降は治療も積極的に頑張ることで、当初の見立てより10年以上長生きされました。病気を受け入れて最期まで強く生きられた姿は、とてもご立派で印象に残っています。また亡くなる直前まで、ご家族を心配させまいと冗談を言って明るく振る舞っておられた方も印象的でした。突如容態が急変されてしまった際にも、ご自身がご家族を励ましておられました。どんなに辛い状況でも周囲を思いやる気持ちを持ち続けておられたことに感動しました。人の持つ温かさや強さ、思いやりの心を、私は患者さんから学ばせていただいているように思います。これは生死の現場に立ち会う医師としても、一人の人間としても、大切な教えとして常に心にとどめています。

最後にメッセージをお願いします。

坂根健志院長 さかね内科クリニック6

健康とは結局は自分で管理していくもの。医療はあくまでサポート役で、病院や薬に頼るだけでは病気を防ぐことはできません。自身が病気への備えや知識を持ち、規則正しい生活を送ってこそ、健康は得られるのです。また、高齢化社会では何かしらの疾患を持っているのが普通になってきます。「完璧な健康だけに価値がある」と思い込まず、病気と仲良しになる。「一病息災」という言葉があるように、病気とうまく付き合っていくことができれば、常日頃から健康に気を配ることになり、幸せで健康的な生活につながると思うのです。ですからストイックになり過ぎず、できる範囲から長く取り組んで健康を維持してほしいと思います。