天雲 丈敦 理事長、星野 慶弘 院長の独自取材記事
てんくも歯科医院
(横浜市都筑区/北山田駅)
最終更新日:2024/12/05

「人を想う気持ちを大切にできる歯科医院でありたいです」と、朗らかな笑顔で語る「てんくも歯科医院」の天雲丈敦(てんくも・たけのぶ)理事長。その傍らで、「痛みなどの症状の改善につなげることはもちろん、歯科医療を通して健康寿命の延伸に貢献できれば」と、穏やかな口調で話す星野慶弘(ほしの・よしひろ)院長。北山田駅直結のビル2階という好立地にある同院は、虫歯や歯周病の治療から小児歯科、歯科口腔外科、矯正歯科、審美歯科、予防歯科、訪問診療まで幅広く診療。2012年の開院以来、子どもから高齢者までさまざまな世代の患者のニーズに応えてきた。総勢約60人のスタッフを率いる天雲理事長と職種の枠を超えた医院づくりを心がける星野院長に、同院の特徴や歯科医療に対する思い、今後の展望などを聞いた。
(取材日2024年7月16日)
口腔だけでなく、全身の健康まで視野に入れた診療を
まずはこちらの特徴について教えてください。

【天雲理事長】当院は、できるだけ「削らない・抜かない」をモットーに、歯科領域全般に幅広く対応する地域密着型の歯科医院です。常勤の歯科医師に加え、矯正や口腔外科、根管治療を得意とする非常勤の歯科医師や歯科衛生士、保育士資格を有する受付スタッフなど60人ほどのスタッフが、患者さんの不安や痛みを取り除き、「ここへ来て良かった」と喜んでいただけるような心の通う医療を大切に診療にあたっています。また、歯科用CTやレーザー治療器など先進の機器を導入し、身近な歯科クリニックでありながら総合病院並みの質にこだわった医療を提供できる体制を整えています。
星野先生は2023年11月に院長に就任されたそうですね。
【星野院長】はい。大学から大学院に進み、大学院修了後は大学病院や神奈川県内の歯科医院などに勤務して、歯科全般について幅広く経験を積みました。これまでは治療そのものに重きを置いていましたが、当院には理事長が考案した予防システムがあり、そこに惹かれて入職を決めました。当院では治療終了後は定期的なメンテナンスに移行する流れができていて、改めて天然の歯を守っていく大切さを実感しています。また、一般的に歯科医院には仕方なく通う患者さんがほとんどだと思うのですが、当院の場合はエステに通うような感覚で、楽しんで通院されている患者さんが多いことにも驚きました。
予防に力を入れていらっしゃるのですね。

【天雲理事長】そうです。当院では、患者さん一人ひとりの口腔の状態に合ったオーダーメイドの予防プログラムを作成し、その内容に沿って定期的なメンテナンスを行うことで口腔の健康を維持する「定期管理型の予防」を実践しています。症状が出た時だけ、あるいは年1回など少ない頻度で受診する方と比べて、数ヵ月に1度程度の間隔で定期的に通院している方のほうが、将来歯を失うリスクの軽減が見込めます。さらに、自覚症状がないままに歯周病や虫歯が進行してしまうと、将来的に認知症や心筋梗塞、脳梗塞を発症する可能性も高まることから、定期的なメンテナンスを継続することが、多くの人の幸せにつながると考えています。定期的な通院を続けていただくために、「通院しやすい環境づくり」にも力を入れています。
ハード・ソフトの両面から通いやすさを追求
「通院しやすい環境づくり」のポイントを教えてください。

【天雲理事長】院内は車いすやベビーカーに乗ったままの移動が可能なので、ご家族ぐるみでも安心して通院していただけると思います。また、キッズルームを設置し、保育士の資格を持つスタッフがお子さんをお預かりすることも可能です。さらに16台ある診療ユニットは、プライバシーに配慮してすべて半個室です。こうしたハード面の充実も重要ですが、私が最も大切にしているのは、患者さんの悩みやストレスを受け止め、癒やしてあげられる医療を提供することです。さまざまな設備や先進の医療機器の導入も、すべては「目の前の患者さんを良くするにはどうすればいいのか」を考えてのこと。一人ひとりの患者さんを大切に思う「ナンバーワンよりもオンリーワンの診療」が、通いやすさにつながると思っています。
その他に、力を入れていることはありますか?
【星野院長】予防の一環として、口腔の総合的な精密検査を行っています。人間ドックの口腔版といった内容で、歯や歯茎の状態のチェックや口腔内写真、エックス線写真といった一般的な検査項目に加えて、唾液検査や細菌検査、口臭検査など通常の定期検診には含まれない検査も実施。より詳細に口腔内を観察することで虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につなげています。さらに、検査の結果をもとに患者さん一人ひとりの口腔の状況に合った、オーダーメイドの治療プラン・予防プランを立案しますので、より良い治療・予防につながると考えています。
【天雲理事長】当院の細菌検査では、位相差顕微鏡という口腔内の細菌をリアルタイムで拡大観察できる顕微鏡を使用しています。細菌が動き回る様子はショッキングな映像かもしれませんね。精密検査をきっかけにご自分の口腔内に興味を持ち、予防への意識を高めていただければと思います。
予防に関しては歯科衛生士の役割も大きいですね。

【天雲理事長】そう思います。当院では歯科衛生士は担当制を導入しています。担当制のメリットは、同じ患者さんを中長期的に診ていくためちょっとした変化にも気づきやすく、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につながりやすいことです。また、患者さんとのコミュニケーションが取りやすくなり、歯科医師には話しにくいことも気軽に相談できるというメリットもあります。
【星野院長】天雲理事長が掲げる「人を想う」という理念が浸透しているようで、どのスタッフも「医療従事者と患者」でなく、「人と人」として患者さんと向き合ってくれています。歯科衛生士のおかげで、楽しんでメンテナンスに通ってくださっていたら、私としてもうれしく思いますね。
「人を想う」を信条に、関わるすべての人を幸せに
近年話題になっているメタルフリー治療について、どのようにお考えでしょうか?

【星野院長】虫歯治療で使われる銀歯や詰め物などの金属が原因で、口内炎や皮膚炎、頭痛、肩凝りといった症状を発症する金属アレルギーの患者さんも少なからずいらっしゃいます。複数の種類の金属が唾液を介して接触すると微弱な電流が生じるのですが、当院では口腔の総合的な精密検査の1項目として、この電流の有無を測定できる検査機器を導入しています。詰め物、かぶせ物の素材を選ぶ際の判断材料にしていただければと思います。メタルフリー治療は審美面から勧められることもあるようですが、当院では健康面を重視し、科学的根拠に基づいて治療を提案しています。
今後の展望をお聞かせください。
【天雲理事長】歯周病は、糖尿病や心臓病、脳梗塞などの全身の病気にも影響を与えることがわかっています。そのため、医科歯科連携に力を入れていきたいと考えています。医科と歯科のそれぞれの専門性を生かした総合診療を提供する体制づくりを進めています。また、ジムトレーナーなどとも連携し、エイジングケアも含めた全身の健康管理を目的としたフィットネスジムを併設することも計画しています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【星野院長】日々の診療にあたる中で、改めて予防の素晴らしさを感じています。これからも、定期管理型の予防に力を入れ、患者さんが一生涯ご自分の歯を保ち、健康で豊かな人生を送っていただけるようサポートしていきたいと思います。
【天雲理事長】2012年の開業から12年が過ぎ、改めて当院の理念である「人を想う」という原点に立ち返る必要があると感じています。知識や技術を磨くことも大切ですが、そこに患者さんを想う気持ちがなければ宝の持ち腐れになってしまいます。私は、関わる人すべてを幸せにしたいという思いで診療しています。これからも温かさや人を思う気持ちを大切にできる組織づくりを進めてまいります。お口のことや長引く不調でお悩みの方は、気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは審美歯科(ノンメタル治療)/2万2000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/部分矯正:33万円~、全顎矯正:88万円~、成人矯正/シルバーワイヤー:71万5000円、ホワイトワイヤー:88万円、ハーフリンガル:110万円、リンガル矯正:132万円、部分矯正/16万5000円、小児矯正/33万円、歯周病治療/30万8000円、口腔の総合的な精密検査/1万3200円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。