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細尾 英子 院長の独自取材記事

細尾デンタルクリニック

(世田谷区/上町駅)

最終更新日:2020/04/01

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趣があり、どこか懐かしさを覚える上町駅で降車し、緩やかな上り坂をゆっくり歩く。通りに挟まれるように立つ細い三角のビルにある「細尾デンタルクリニック」。細尾英子院長はそのかわいらしい容姿からは想像できないが、「優しいより厳しいタイプだと思う」と言うきっぷのいい女性だ。さらに話を聞くと、それも優しさゆえの厳しさだと感じさせる。治療の選択肢をいくつも提示できる引き出しの多さ、「病診連携」ならぬ「診診連携」ともいうべき地域間の医療シェアの取り組みなど、患者のためならできることは何でもするという意欲の持ち主である。そんな細尾院長がめざすのは「何でも相談できる町の歯科医師」。世田谷育ちでもある細尾院長に、地域での歯科医療のあり方、治療のスタイルなどを語ってもらった。
(取材日2017年8月26日)

子どもから高齢者まで診る「町の歯科医師」をめざす

こちらの患者層を教えてください。

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お子さんからお年寄りまで、すべての年代の方が受診されます。中でも平日は主婦や親子、土曜日はそのご家族や男性の患者さんが多いですね。治療範囲も幅広く、さまざまな選択肢を提示できるよう心がけています。具体的には、虫歯はもちろん審美歯科やホワイトニング、歯周病治療やインプラント治療にも対応し、エイジングケアのご相談にも乗っています。とりわけ力を入れているのは予防歯科ですね。基本的なところですが、歯磨き指導から力を入れています。他にもお子さんの歯列矯正から、お年寄りの義歯まで、お口の中の悩みは何でも対応したいと思っています。

初めから子どもの患者さんは多かったのですか?

次第に増えてきました。この付近は子育て世帯が多いので、バリアフリーでユニットスペースも広めな当院なら、ベビーカーごと入っていただけることが大きな要因だと思います。私自身、子育てを経験していますし、2017年の4月から校医になりましたので、子どもに接することに慣れているほうだと思っています。また、当院のスタッフはすべて女性で、みんな子ども好きなんですよ。子どもには、ちょっとしたことでもできたら褒めて自信をつけさせたり、慣れるまでは無理やり治療を始めないようにしたりと、工夫しています。診療内容としては、虫歯の治療よりも、定期検診で来るお子さんのほうが多いですね。これには保護者の意識の向上を感じさせられます。ほかには顎顔面矯正といって、装置を口の中に入れて顎を広げる治療にも取り組んでいます。成長期にしかできない治療です。

顎顔面矯正についてもう少し教えてください。

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噛むことや運動する機会が足りないなどさまざまな原因によって、顎が小さいまま成長すると、永久歯が並ぶスペースがなくなります。すると歯並びが悪くなったり反対咬合や手術をしなければならない症状に悪化したりします。それを防ぐためにお勧めする治療が、装置を使って顎の骨の発育を助ける顎顔面矯正。骨が成長する子どものうちにしかできない治療です。装置は寝る時だけ装着する場合もあれば、常時つける場合があり、期間は2年くらいであることが多いです。

ブランクを経て、子育て経験を生かして再び歯科医師へ

治療における心がけはありますか?

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技術を磨くということも大切ですが、何でも聞かれたことに答えられるように勉強して、自分の中に引き出しをたくさん作ることを心がけてきました。歯科治療の「正しさ」は1つだけではないからです。例えば歯の欠損に対して、インプラント治療もあればブリッジもあります。一番大切なのは患者さんに納得してもらって治療することですから、「こういう治療法もある」と複数を提示してきちんと説明してから治療法を選択していただくことを大切にしています。また、このクリニックを好きになっていただけるようにすることもめざしています。患者さんと仲良くなって私のことも好きになってほしいし、当院のことを好きになってくだされば、気持ち良く来て気分良く帰っていただけると思うんです。そのために、患者さん一人ひとりをよく見て接するようにしています。

患者さんとのコミュニケーションにおいて役立った経験はありますか?

子育て経験のおかげで、私自身が人間的にとても成長できたと思います。子どもと接することもそうですが、ママ友とのお付き合い、保育園や小学校での活動も役立っていますね。もし歯科医師の仕事しかしていなかったら、出会うことはなかったであろう人たちと多く知り合えましたから。自分という人間の幅を広げることができたと思います。患者さんとはなるべくコミュニケーションを取るようにしています。例えば、お年寄りには「今日は調子が良さそうですね」と声をかけると喜んでくださるんですよ。「最近は大きい病院では顔を見て診療してくれないのに、ここでは……」って。歯科は何度も通う場所なので、同じ通うなら気持ち良く通っていただけるように努力したいと思っています。

先生のご経歴を教えてください。

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臨床研修では総義歯を含めた義歯、補綴を専門に身に付け、抜歯などにも対応できるように口腔外科でも経験を積みました。総合病院の歯科でしたので、全身麻酔をした上での手術や悪性腫瘍の治療も経験しています。この時に、歯科もやはり全身疾患を診ることが大事だと感じました。歯は体のバランスに影響を与えますし、逆に体の調子によって左右されることも多いですから。その後は、結婚と出産を機に仕事から離れました。ブランクを経て近くの歯科医院で非常勤として仕事を再開した時は、あまりにも技術が進歩していることにとてもびっくりしましたね。歯科治療で行うことの基本は変わらないのですが、その時に勤めていた歯科医院の院長先生が、新しいものがとても好きなほうで(笑)、新しい機材や技術をどんどん吸収することができました。私はもともと学ぶのが好きなので楽しかったですね。

自信をもって笑ってもらうために勉強を続ける

開業をしたのはなぜですか?

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歯科医師をめざすきっかけとなったのは伯母の影響です。私の伯母は歯科医師で、京都で開業していました。大正生まれで、当時としては女性の医師はとても珍しかったのではないでしょうか。子どもの頃から彼女の姿を見ていて、資格を取って、一人で生きていく姿がとてもかっこいいと憧れて、そういう人になりたいと強く思いました。歯科医師になってからもずっと目標の人で、開業も伯母の影響です。現役を引退するときに、継がないかというお話をいただいたのですが、京都で継ぐのは難しかった。でも築き上げてきたものを、なんとか形にしたいと思ったんです。それで生まれ育った世田谷区で開業することにしました。

ところで、院長はどのように休日をお過ごしですか?

開業してから車通勤になったので、運動不足で腰が痛くなったり、筋肉が落ちてきたりしました。それで最近は娘とジムに通い始めることにしたんですよ。まずは自分自身が健康じゃないといけませんからね。エアロビクスとかスタジオプログラムをやろうかなと思っています。学生時代はテニスをしていて、大学ではキャプテンを務め、歯学部全国大会4連覇という成績を収めたこともあるんです。今は忙しく、時々しかできませんが。ゴルフもしますが、日焼けするのが心配の種です(笑)。

最後に、今後の展望をお願いします。

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今後は未病ケアを心がけていきたいと思っています。と言うのも、歯科は気がつかないうちに進行してしまう病気がほとんどなんです。しかし、未病のうちに対応することで、歯を削らず、抜かず、一生自分の歯で食べることが可能になります。例えば、歯周病も初期では自覚症状がありませんが、定期検診と日常的なケアで予防できますし、それがほかの生活習慣病の予防にもつながるんです。皆さんの健康維持に貢献できるよう、予防歯科により一層力を入れていきたいですね。また、新しい知識や技術を身に付けるための勉強は、怠ることなく続けていきたいです。

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