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青木 美憲 先生の独自取材記事

青葉台脳神経クリニック

(横浜市青葉区/青葉台駅)

最終更新日:2024/01/25

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック main

東急田園都市線・青葉台駅より徒歩すぐの位置にある「青葉台脳神経クリニック」。高い専門性とかかりつけ医という両輪で地域医療を支えてきたクリニックを、2024年1月から青木美憲(あおき・よしのり)先生が院長を継承する。青木先生は、東邦大学医学部付属大森病院脳神経外科をはじめさまざまな脳神経外科の医局でトップを務めてきた医師。「専門の脳疾患に限らず、さまざまな全身疾患に対応する昔ながらの町のかかりつけ医でありたい」というクリニックの志を受け継ぎ、より身近で通いやすいクリニックをめざす。取材では、青木先生の考えるあるべき診療の姿や医師としてのポリシーについて詳しく聞いた。

(取材日2023年12月11日)

若かりし時代から脳神経外科のすべてを叩き込まれた

まずは医師をめざしたきっかけから教えてください。

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック1

私の祖父と父がそれぞれ医院開業をしていて、その後ろ姿を見て育ったのがきっかけですね。特に耳鼻咽喉科のクリニックを開業していた父の影響は大きいと感じています。普段はどこにでもいそうな雰囲気の父ですが、白衣を着ると患者さんから人気がある「町のお医者さん」に変身するんです。私自身も漠然と医療の道へ進むと考えていたんですが、父の姿を通じて、人に関わる仕事をするやりがいを学ぶことができました。私が医療の道へ進んだことに家族も喜んでくれて、背中を押してくれましたね。脳神経外科の道へ進もうと決めたのは、医学部5回生の時の臨床実習の際です。その時の医局の先輩方のインパクトがとても大きかったのは今でも覚えています。

脳神経外科の先輩たちはどのような雰囲気だったのですか?

一言でいえば「スーパードクター」とでもいえるでしょうか。とにかく仕事もプライベートも徹底して充実しているという、輝き方がすごかったんです。例えば連日のように緊急手術が続いて何日も家に帰れなくても、朝からケロリとした顔で手術をこなす。当然、手術のレベルはとても高く、「この人たちは疲れを知らないのか?」と本気で感じたほどでした。同時に、患者さんや診療はもちろん、脳神経外科分野の臨床研究、自分の時間や生活と、どれをとってもすべてにおいて、とても高い次元で実行・実現している姿に憧れを抱きましてね。東邦大学医学部付属大森病院時代には、私自身、そういう仕事もプライベートも妥協しないという医師像をめざしていましたね。

頼れる先輩方から学ぶことも多かったと思いますが、特に印象深いエピソードはありますか?

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック2

私を指導してくれた先生の方針は、とにかく実践第一でした。ある日、小脳出血の救急患者さんが病院に搬送され緊急手術が行われることになったのですが、なんと急遽、私が執刀医になったのです。私にとっては初めての開頭術でした。もちろん上司や先輩たちが万全のサポートをする中での手術でしたが、「とんでもないことになった」と背中に冷たい汗を感じたのは今でも鮮明に覚えています。しかしながら、数多くの症例を責任を持って自分の手でこなしていくという育成方針は、結果的に私の医師としての成長に大きな影響を及ぼしたと実感しています。若い時に数多くの手術を経験できる環境なんてそうありませんからね。脳神経外科に関わるさまざまな症例を診ることができ、診療における守備範囲も対応力も飛躍的に高まったのがこの時期でした。

不安を取り除くのは医師としての根本的な責務

その後、複数の病院で医長、医局長などのキャリアを重ねておられますが、そこでも基礎が役立ったのですね。

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック3

東邦大学医学部付属大森病院の脳神経外科の後、青葉台脳神経クリニックの院長に就任するまでの間、4つの病院で主要ポストを任せていただきました。近年の医療業界では専門分野を細かく分け、分野ごとにスペシャリストに分かれる時代になってきています。例えば同じ脳神経外科医でも、この医師は血管内治療が主で、あの医師は脳腫瘍というふうに。それはそれでいいことですが、時には専門分野以外がおろそかになっては患者さんの不利益につながる可能性があります。ですが、私は脳神経外科の専門領域を広く経験させていただいたので、常勤医の少ない市中病院での診療に向いていたと思います。広い分野の疾患を日々診療する中で、自分の経験を若い医師に広く還元できたことも、いくらかは医療の現場に役立てたのだろうと感じています。

近年、脳神経外科の主訴で何か変化などお気づきになることはありますか?

近年は脳梗塞などの虚血障害の症例が増えています。血液が正しく脳に循環されないという状態ですね。脳梗塞は、生活習慣が原因となることが多い疾患ですので、診療において生活改善を啓発していくことは今まで以上に大切だと感じます。もちろん診療面でも、我々医師が安易に専門外と言って患者さんたちを病院のたらい回しにさせるようなことにならないよう、専門外のこともできる限り診察させていただくというスタンスを取り、お越しいただいた患者さんには責任を持つことが肝要ですね。自分のクリニックでできるだけ患者さんの症状・不安を解決することをめざし、どうしても他院の力が必要なときに、患者さんが困らないようにしっかりと説明をした上でご紹介していくことを大事にしていきたいと思っています。

患者さんをとても大事にされているのですね。

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック4

ご縁あって当院でお預かりすることになり、より患者さんへの想いは増していると実感しています。患者さんは、やはり何かしら不安をお持ちだからこそ来院するわけですので、少しでもその不安を取り除くのは医師としての根本的な責務です。当院にはMRIやCTをはじめとする診療機器が充実していますので、しっかりとした検査を行い、患者さんにとって最適・最速な治療スケジュールを組みやすい環境になっています。これは当院の強みだと思いますので、この強みを生かして患者さんの不安を解決し安心して満足していただくのが目標です。安心して診療を受けていただくためにはクリニックの雰囲気も大切ですが、私は笑顔をつくるのが苦手で、娘にも「もっと笑顔を練習するとかしたら?」と助言を受けたほどでして。お越しいただいた患者さんに怖い診療だと思われないよう、努めて丁寧に接していかなくてはいけません(笑)。

先進機器での診断と原点である神経診察との両輪で診察

中核病院ではない地域の開業クリニックで機材がそろっているのは心強い限りですね。

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック5

今まで、MRIやCTの検査設備を整えている病院は、いわゆる中核病院と呼ばれるところでした。ですが、先ほど申し上げたとおり、地域のクリニックでは難易度の高い症例のみを大病院や専門病院へ紹介し、自分たちで対応できるものはしっかり診る、これがスムーズな患者さんの病状回復に向けて重要です。当院では来院当日に検査を受け、その日のうちにCT、MRIをはじめとした先端機器によって診断ができる上、待ち時間のないよう予約システムも完備しています。しっかりと診断して、治療する。大病院などで専門性の高い治療が必要な患者さんには十分な説明を行い、安心して治療と向きあえるような専門施設をご紹介するといった、あたりまえのことをしっかりと行っていきたいと思っています。

今後先生が実現していきたい診療とはどのようなものでしょうか?

当院は検査設備が充実しておりますが、加えて神経所見を診る神経学的検査など、触診・視診も、脳神経外科医の診察の原点として大事にしていきたいと考えています。検査設備が充実していると画像ありきの診察になりやすいのですが、現代においても神経学的検査は実に大事なんです。画像に表れてこなくても神経学的検査の結果が診断の決め手になることもあります。今後も神経学的検査の結果と、画像検査の読影結果の両輪を重視して見落としのない診療を行っていきたいですね。同時に、これまで地域の皆さまにいただいてきた信頼を大事に、今までお越しになっていた患者さんも安心して継続通院できるよう、礎を守っていく考えです。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

青木美憲先生 青葉台脳神経クリニック6

ご縁があり、2024年1月より当院の院長に就任しますが、スタッフの顔触れも変わらず、患者さんが今までと同じように治療を継続できるよう、クリニックを支えていきます。ですので、どんな小さなお体の違和感でもご遠慮なさらず、来院してください。患者さん本人ではなく、家族や周囲が本人を見て「なんだか今日は様子がおかしい」という判断をすることも、実はとても大事なことです。些細な変化も放置せず、お早めに頼っていただけると幸いです。わからないことなど、なんでもお気軽にお尋ねくださいね。

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