篠原 豊明 院長の独自取材記事
本所歯科
(墨田区/蔵前駅)
最終更新日:2026/03/13
都営大江戸線・蔵前駅より徒歩5分、1991年に開院した「本所歯科」は、生まれも育ちも蔵前という篠原豊明院長が運営するクリニックだ。補綴・歯周病・インプラント・外科を深く学んだ院長は、難症例でも新しいコンセプトの根管治療や矯正、外科処置を駆使し、できる限り神経や歯を残す治療を行っている。「全身の変化と口腔」を診療テーマとし、長期的に体へ負担の少ない治療を提供する点も特徴で、遠方から訪れる患者も多い。「将来の変化を考えながら、口の中を全部治すくらいの気持ちで来てほしい」と話す篠原院長の表情からは、確かな自信と強い信念が漂っていた。その一方で、「患者さんと話をするのが大好きです」と、和やかな一面ものぞかせる。そんな篠原院長に、患者への思いや診療のポリシーなど、さまざまな話を聞いた。
(取材日2014年7月28日)
高度な処置を駆使し難易度の高い症例にも的確な対応を
こちらにはどんな患者さんがご来院なさいますか?

当院は女性の患者さんが8割を占めており、中でも6〜7割が紹介による来院ですが、インターネットで検索したり飛び込みでおみえになる患者さんもいらっしゃいます。「歯が痛い」「歯肉が腫れた」などのトラブルを抱えている患者さんが過半数ですが、定期的に検診にいらっしゃる患者さんも増えています。1991年に開院して20年以上になりますので、昔は小さかった女の子がいつのまにかお母さんになって来院してくれることもあります。結婚して遠くに引っ越しても、片道1時間以上かけて通ってくださる方もいてうれしい限りです。そんな患者さんたちの健康のお役に立てるよう、「一所懸命」を座右の銘に日々頑張っています。
院内設計などにこだわりがあれば聞かせてください。
ここはもともと、父が経営する運送会社の事務所でしたが、私が歯科クリニックへと建て直しました。患者さんがリラックスできるよう、待合室は自宅のようなアットホームな雰囲気にし、高齢の方が立ち上がりやすいよう、少し硬めの椅子を採用しています。診療室には、アメリカのDr.ダリル・レイモンド・ビーチが設計したユニットやキャビネットを使用。動線や通路幅まで計算された設計で、より精密な治療を可能にするメソッドを取り入れたものです。一般化した「水平位診療」も彼が始めたスタイルで、私もそのアイデアやシステムを随所に取り入れています。これらの工夫のおかげで、毎日とても働きやすい環境が整い、幸せを感じながら診療に取り組めています。
先生のご専門を教えてください。

大学卒業後は医療法人高綾会に入局し、補綴・歯周病・インプラント・外科を中心に学び、数多くの処置を経験しました。そこで身につけた技術は、今の治療の土台になっています。親知らずの抜歯をはじめ、骨再生をめざす歯周外科処置や歯根の先端を処置する外科治療も、可能な限り当院で対応しています。外科だけでなく多様な治療法を組み合わせることで、抜歯が必要と思われた歯を残せる場合や、進行した虫歯でも新しい考え方に基づき神経を残せることも少なくありません。引き出しが多いほど、患者さんの幅広いニーズに応えられると考えています。中でも私が最も得意とするのは、口腔内全体のバランスを見ながら必要な箇所を仮歯で整え、機能をなるべく損なわずに最終補綴へつなげていく治療です。
時間の経過とともに生じる体の変化に対応できる治療を
先生は「全身の変化と口腔」を常に診療のテーマにしていらっしゃるそうですね。

人は年齢を重ねるにつれて、お口の状態や体のコンディションが少しずつ変わっていきます。だからこそ大切なのは、今の状態だけでなく、これから起こる変化まで見据えて治療を考えることだと思っています。例えば噛み合わせは姿勢や日々の習慣の影響を受けやすいため、診断ではまず生活の様子を知るところから始まります。そこを整えることで、より良い治療につながることも少なくありません。また、お口の状況によっては「今無理に費用をかけても長持ちしない」というタイミングもあります。そんな時は保険診療で様子を見るご提案をするなど、無理のない治療計画を一緒に考えています。患者さんの体をトータルに理解するため、勉強会への参加だけでなく、東洋医学の本を読んだり、上野の科学博物館に通うなど、日々学びを続けています。
こちらでは長期間でも通われる患者さんが多いとお聞きしました。
当院の患者さんは、「口の中の悪いところを全部治したい」という方が多いです。当院の技術を信頼してくださってのことだと思いますので、とてもうれしいです。当院は「治療したら終わり」というスタンスではなく、その後もきちんとメンテナンスをしながら良い状態を維持することこそ治療だと思っています。治療後も半年に1回、患者さんによっては3〜4ヵ月に1回のペースで検診に通っていただきます。自費診療を受けられた患者さんに関しては、治療後に定期診療に通っていただいている場合、5年間は完全保証期間と設定しております。患者さんと診療所がお互いの治療目標を一致させ、それに向かって頑張っていくという気持ちが一番大切なことだと思います。
こちらのクリニックは補綴物や材料にもこだわりがあるそうですね。

自費診療で作製する補綴物は、私が信頼できると思われる技工所の中でもさらに厳選した技術を持つ技工士に作製を依頼しています。いろいろな方に作製してもらって、中でも一番良いと思った方にお願いしています。クラウン、ブリッジと義歯、矯正装置は分野が違いますので、異なる技工所にお願いしていますが、共通していることはうまいことです。また、使用するメタルや義歯用レジンにはメーカーにもこだわり、それぞれの症例に合わせて使用しております。またインプラントにおいては、私が選んだスウェーデンのものを使用しております。
「悪いところを全部治す」という気持ちで来てほしい
診療の際に心がけていることは何でしょうか?

歯科医師として当然のことではありますが、「あくまでも優先すべきは患者さんが健康になるための治療であって、こちらの都合で治療をしてはいけない」ということが鉄則です。例えば、当院でもインプラント治療は行っていますが、むやみに患者さんに勧めることはありません。もし患者さんが望んでも、「あなたにとってインプラントは最適な治療ではない」とお話しさせていただくこともあります。インプラントを含め、すべての治療に完全なものなどなく、メリット、デメリット、リスクなどを十分考えてその患者さんに最適な治療方針を決めることが最も大切であると思います。
スタッフ教育に関してのポリシーなどがあれば聞かせてください。
当院は歯科衛生士が2人勤務しています。実は診療に関わる者は助手でなく全員歯科衛生士なんです。スタッフは皆、とても患者さんを気にかけてくださっていて、患者さんにとって無駄な時間を極力つくらないように、待っている患者さんに「今のうちに歯肉をチェックしてみましょうか」と声をかけて、ブラッシング指導をさせていただくこともあります。また、治療中に放置されると患者さんが不安になるでしょうから、できるだけ話しかけるようにしています。しかし、実は当院で一番患者さんに話しかけているのは私かもしれません。「今までで、一番しゃべる先生ですね」と、歯科衛生士や患者さんに言われることもしょっちゅうです(笑)。
先生は小さい頃はどんなお子さんでしたか?

小さい頃は柔道を習い、武道が好きな少年でした。歯科医師を志したのは高校1年生の頃。父の運送業は兄が継ぐことになっていたため、次男の自分は「手に職をつけ、一人でも開業できる仕事を」と考えたことがきっかけでした。大学時代は「今頑張らないと将来が大変だ」と自分に言い聞かせ、臨床の授業が好きだったこともあり、勉強に励みました。法学や心理学は苦手でしたが、臨床分野は楽しく、将来の仕事に直結する実感が支えとなっていました。
読者にメッセージをお願いします。
治療を行うにあたり、今の技術に満足することなく、これからも知識と技術を磨き続けたいと思っています。当院には「お口全体を将来まで見据えて整える」という気持ちで来ていただけるとうれしいです。優秀な歯科衛生士や技工士、提携先のクリニックと連携し、できる限りご満足いただける治療を提供します。なお、保険診療には使用できる材料や手順に制限があり、内容によっては保険外診療をご提案する場合もあります。どうぞよろしくお願いいたします。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周組織再生療法(1本)/3万3000~5万5000円、補綴:インレー/3万3000~9万9000円、クラウン/9万9000~16万5000円、インプラント治療(レントゲン~上部構造セットまで)/44万円~

