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野苅家 清 院長の独自取材記事

のかりや歯科

(墨田区/京成曳舟駅)

最終更新日:2023/08/03

野苅家清院長 のかりや歯科 main

曳舟川通り沿いに立つ「のかりや歯科」は、墨田区東向島の地に30年以上続いている歯科医院だ。院長の野苅家清先生はアメリカの勉強会や講習会に度々参加しているグローバルな歯科医師。院内には海外での講習会を終えた証しである英文の証書が所狭しと並ぶ。インプラント治療を中心に常に新しいトピックを追求する野苅家院長は、先進の機器や治療法も積極的に取り入れている。2023年4月には3階に自由診療専門のフロア「ANNEX」を新設。高級感あふれる同フロアでは、ゆったりと歯の審美面に配慮した治療やホワイトニングなどを受けられるようになった。豊富な経験と知識を持つ歯科医師ならではの診療への思いや、専門分野であるインプラント治療について詳しく聞いた。

(取材日2014年11月10日/再取材日2023年4月27日)

3階に新しく自由診療専門フロアを開設

3階に自由診療専門フロアを新設なさったそうですね。

野苅家清院長 のかりや歯科1

2023年4月、上の階に自由診療専門のフロア「ANNEX」 を新設しました。2階は保険診療を中心に歯を治療する場、いわばマイナスの状態からゼロにする場で、3階のANNEXではゼロの状態からさらにプラスアルファをめざす場として考えています。健康的な歯の維持に加えて、より美しくきれいな歯の実現をめざすため、歯の審美面に配慮した治療やホワイトニング、自費のクリーニング、インプラント治療のカウンセリングからメンテナンスまでを受けていただけます。自由診療はそれだけ費用もかかりますので、ゆったりと落ち着いて治療や施術を受けていただける環境や室内空間も重要な要素だと思い新設しました。2室ある診療室は完全個室で、ホワイトニング専用のお部屋も2室用意しています。地域の方々には歯科医院に行くというよりも、エステ感覚で来ていただければと思っています。

先生は南カルフォルリニア大学で学ばれたと聞きました。

アメリカでは新しいトピックスがいくつも聞けますから、通っていた1年間は非常に勉強させていただきました。今も歯周病やインプラント治療に関する海外の勉強会には、時間さえあれば毎年行くようにしています。残念ながら歯科治療の世界では、日本が世界トップということは今のところありません。もちろん、日本国内にも研究熱心な歯科医師はいらっしゃいます。しかし、そうした歯科医師が日本国内でする治療の話は、世界中でその治療がありふれたものになってからのことが多いのです。日本は薬害エイズ問題の反省から、どうしても医薬品などの認可が遅く、医療の進歩も遅れがちですよね。たとえ診療ができたとしても、自己責任の自由診療でやってくれ、となってしまいます。

先生の扱われているインプラント治療の種類も幅広いですね。

野苅家清院長 のかりや歯科2

治療法は一長一短で、完璧なものはありません。最近では、日本製のインプラントも使用するようになりました。新しい治療方法が適用できるのはほとんど自由診療ですが、費用をかけた分、口腔環境がより良くなるよう僕自身も毎年新しい歯科研究を追いかける努力をしています。

勉強の成果はどのように地域医療に還元されているのですか?

地域医療はその多くが保険診療です。しかし、保険診療ではどんなに治療を良くしようとしても限界があるのではないかと思います。通常50点のものを歯科医師の努力によって70点にすることはできても、保険診療の範囲でできることは限られてしまいます。それをできるだけ100点に近づけようと自由診療の提案をしても、患者さんによってさまざまな事情があり、納得してもらえない場合もあります。それでも患者さんと向き合い、自分の技術と知識を駆使して患者さんにとって適切な治療法を一緒に考えていくよう心がけています。

今ある歯を守ることにつながるインプラント治療

インプラント治療ではどのようなことに注意なさっていますか?

野苅家清院長 のかりや歯科3

当院には歯科用CT機能に特化した歯科用3DCTがあり、より鮮明な画像を映し出すことができるとされています。当院ではインプラント治療を行う前と後に必ずこのCTで撮影し、そのインプラントがどの位置に入ったのか患者さんにお見せしています。エックス線だと2次元画像のため、実際にインプラントがどのような角度で入ったのか、横方向のずれはわかりません。このCTであれば3次元で立体的に確認することができるので、インプラントが神経に触れていないか、上顎の骨を突き抜けていないかなど、ありがちなトラブルの可否もきちんと確認することが図れます。これは患者さんの安心にもつながると思いますね。

インプラント治療のメリットはどのようなことですか?

入れ歯やブリッジは、導入するために歯を削らなければなりません。また、ブリッジは導入した後に噛み合わせをかえって悪化させる要因にもなり得ます。ブリッジの場合、両サイドの歯を削るので結果的に2本の歯で3本の歯を支えなければならず、計算上1.5倍の力が両サイドの歯にかかってくることになります。しかし実際は3〜4倍の力が両サイドの歯にかかるといわれていて、健康だった歯までブリッジの力で影響を及ぼしてしまいます。インプラントの外科処置が不安という方もいらっしゃいますが、インプラント治療ならば両サイドの歯に余計な力がかからず、今までどおりに機能することが期待できます。つまり残っている歯を助けることにもつながるのです。

逆にデメリットはどのようなことですか?

野苅家清院長 のかりや歯科4

費用・期間の面ですべての人が選択できる治療ではありません。その選択には、患者さんの価値観が大きく反映されます。インプラント治療は、歯を抜き、そこに穴が開くわけです。まず、その部分が元に戻ってくれないとインプラントを入れられません。その後、インプラントを埋め込み、くっつくまでに下の歯で3ヵ月、上の歯で4ヵ月かかるといわれています。こんなに長い時間待たなければならないのは、骨折した骨がくっつくまでに1ヵ月以上かかるのと同じ原理です。ただし、当院には複雑骨折の時に使用される機器を歯科用にカスタマイズしたものを使用していますので、通常よりは早い回復が見込めると思います。

今後は検査・診断に力を入れた治療を

歯科医師になったきっかけを教えてください。

野苅家清院長 のかりや歯科5

父親が工場の社長をしており、仕事に情熱を持っていました。日曜も仕事をしているくらいで、父と同じ職業では絶対に勝てないと感じました。そういったこともあり、自分なりの得意分野で頑張ろうと思い、歯科医師になりました。親が同業だとわからないことがあったときや、悩んだときにすぐに頼りにできて良かったかもしれません。僕は親とは違う道を歩んだので、大学のクラブ活動など家族よりも外の世界での縦と横のつながりを大切にしてきました。大学を卒業する時に父親が病気になってしまい、大学院進学を諦めました。それもあってか、社会人になってからのほうが勉強していますね。

今後力を入れたいことはありますか?

もっと注力していかなければと思っているのは診断力を上げることです。例えば、診察の際、口腔内の写真を前から横からと、分けて撮影します。視覚はぼんやりしていますので記録しないと忘れてしまいますよね。そこで必ず記録して、後からも見返せるようにします。そして、歯科技工士と噛み合わせを確認するための診断用ワックスアップも行います。また、当院全体のレベルアップを図っていきたいですね。新フロアができたこともあり新しい診療体制のもと、スタッフ全員で当院の理念を実現できるクリニックにしていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

野苅家清院長 のかりや歯科6

お子さんの歯の病気にもう少し関心を持ってもらえたらうれしいです。歯科医院は歯が痛くなる前に予防目的で定期的に来るのが理想だと考えています。定期的に来てくだされば、お子さんの歯を生涯虫歯にさせないで済むかもしれません。そのために親御さんにも協力してほしいです。できれば間食はやめて、飲み物は水かお茶にすることも大切です。特に、祖父・祖母と一緒に住んでいるご家庭のほうが、僕の経験上、お子さんの虫歯は多いです。しかし、お姑さんに「お菓子はあげないでください」とはとても言えないと思います。ですから、その代わりにお子さんを歯科医院に連れてきてください。一緒にお子さんの歯の健康を守っていきましょう。また3階のANNEXではゆったりとホワイトニングなども受けられますので、ぜひ相談にいらしてくださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万5000円~、サイナスリフト/20万円~、ソケットリフト/5万円~、骨造成/5万5000円~
ホワイトニング/2万7500円
PMTC/9900円

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