噛み合わせの知識が鍵
インプラント治療
日比谷歯科医院
(足立区/梅島駅)
最終更新日:2024/03/01
- 自由診療
周囲の健康な歯を損なうことなく、天然歯のような噛み心地がめざせる点が特徴のインプラント。画期的な治療といわれる一方で、再手術のリスクなど、手術に対する不安の声も一定数ある。「日比谷歯科医院」の船木弘院長は、安全に配慮したインプラント治療を行うために細心の注意を払い、虫歯・歯周病の治療や術後のメンテナンスもあわせて、トータルで口腔内の改善をめざしている。また、安全性と同じくらい重視しているのが噛み合わせだ。難症例も数多く手がけてきた船木院長に、同院のインプラント治療の特徴や、噛み合わせが重要である理由について話を聞いた。
(取材日2023年4月4日)
目次
インプラント治療には、充実した設備、歯科医師の技術力、噛み合わせに関する知識が不可欠
- Qインプラントが適しているのはどのような症例ですか?
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A
歯を失ったすべての患者さんに対し、第一選択肢として提案したいのがインプラントです。ただ、骨が薄すぎてボルトが入らない、骨がなくてボルトを入れる場所がない、といった場合にはブリッジを提案する場合もあります。例えば、歯周病で骨が溶けてしまうとインプラントは入りません。歯周病はがんではありませんが、歯周病菌は転移するものなのです。どんなに残したい歯であっても、歯周病菌の浸食が激しい歯を残し続けると、顎の骨が溶けてリカバリーができなくなります。インプラント治療ができない原因として非常に多い症例です。皆さんには十分気をつけていただきたいですね。
- Qインプラントと入れ歯やブリッジはどのように違うのでしょうか?
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A
ブリッジは、両サイドの健康な歯を削る必要があります。削った歯は虫歯になりやすく、ブリッジは壊れた場合の修理が困難です。入れ歯は、本来の歯の数分の一程度しか噛む力がないといわれています。また、入れ歯のばねをかける歯に負担がかかるため、時間がたてばその歯は抜けていきます。抜けた歯を補うために、また新しい入れ歯を作り直して……それを繰り返し、最終的に総入れ歯になる道をたどってしまうのです。それらに対し、歯のない部分だけを補うためのインプラント治療は、健康な歯を保つことがめざせます。多少食べ物が詰まりやすくなる傾向がありますが、本物の歯と変わらないくらいの噛み心地が期待できますよ。
- Q船木先生が行うインプラント治療の特徴を教えてください。
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A
安全に配慮した治療を行うため、念には念を入れるのが当院流。術前・術中・術後の3回にわたり歯科用CTを撮り、経過を逐一チェックしています。さらに骨が細い方や変形している方にはガイデッドサージェリーと呼ばれるシステムを使った手術も行います。これは歯科用CTの結果をもとに作成した手術シミュレーションから、プログラムを器具に適応させ、コンピューターの指示どおり手術を行う方法です。虫歯・歯周病の治療や術後のメンテナンスも併せて、トータルで口腔内の改善をめざしていきますが、安全性と同じくらい重視しているのは「噛み合わせ」。インプラント治療を成功させるためには、噛み合わせの知識が不可欠だと思っています。
- Qなぜインプラント治療において「噛み合わせ」が重要なのですか?
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A
大人の歯は親知らずを除くと28本あり、それらがきちんと噛み合う形が理想です。それを無視してインプラントを入れてしまうと、噛めていない歯や負担のかかる歯が出てきます。それでは長持ちしませんし、他の歯にも悪影響を及ぼしてしまいます。特に複数本を埋め込むインプラント治療では、ガイデッドサージェリーに頼るだけでは良い結果につながりません。当院ではすべての治療において「噛み合わせ」を重視し、咬合器を10台以上備えて、顎の関節と歯の位置関係をシビアに診ています。歯科医師が噛み合わせを適切に理解していれば、たとえ歯が一本もない状態でも、インプラントを用いての咬合再構成がめざせるんですよ。
- Q他院で断られた難しい症例も手がけられているそうですね。
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A
はい。骨の薄い症例では、サイナスリフトと呼ばれる「人工的に骨を作るための手術」が必要です。当院ではサイナスリフトを数多く手がけてきました。上の前歯などさらに薄い骨の場合は、ドリルを使わずにインプラント体を埋め込む方法を取り入れる場合もありますね。また「インプラントレスキュー」として、インプラントに関するいろいろなお困り事に応えています。例えば引越しなどで、治療時と同じインプラントメーカーを取り扱うクリニックが見つからない場合も、ぜひご相談ください。当院では10社以上のメーカーの器具を取りそろえており、海外帰りの患者さんもいらしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/47万3000円~、サイナスリフト/22万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。