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原 憲司 院長の独自取材記事

金子整形外科内科

(足立区/千住大橋駅)

最終更新日:2020/04/02

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京成線千住大橋駅から徒歩3分の「金子整形外科内科」では、大学病院や総合病院の整形外科で豊富な経験を持つ原憲司院長が診療する。2019年に前院長からクリニックを引き継ぎ、地域に根差した治療に注力している。病院では人工膝関節手術を得意としていたが、同院ではなるべく手術せずに治す保存的治療を重視するという。「私が診てきた数多くの患者さんから『手術を行わずともつらい症状の改善をめざせるケースも多い』ことを教わりました。それを皆さんにお伝えし、実践していただきたくて当院で診療を始めたのです」。優しい笑顔でわかりやすく保存的治療を紹介してくれる原院長に、同院の診療方針や治療の特色について聞いた。
(取材日2020年2月14日)

膝や腰の痛みは手術をしない保存的治療でも対処

この医院の特色をお聞かせください。

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当院は膝の痛みや腰痛の原因となる変形性疾患を中心に、整形外科の対象となる病気・けがを幅広く診療しています。私は大学病院や総合病院の整形外科で20年以上経験を積んだ後、この地で診療されていた金子昌夫先生から2019年に当院を承継しました。患者さんが困惑するのは良くないと考え、医院名はあえて変更していません。勤務医当時は、膝の軟骨がすり減って痛みを感じる変形性膝関節症のほか、靭帯損傷・半月板損傷といったスポーツ外傷、関節リウマチなどの症例を数多く担当し、手術せずに治す保存的療法と手術によって治す治療の両方を実施してきました。ただ、当院ではさまざまな保存的療法に重きを置き、どうしても痛みが取れない場合に手術を選択するなどの対応も可能です。

保存的療法を重視されるのはなぜでしょうか?

私は病院で人工膝関節の手術を数多く行い、手術後に喜んでくださる患者さんの姿を見てきました。ただ、手術して数ヵ月ほどリハビリを続ける必要があり、その後も膝の動きに違和感を持たれるケースもあるなど、すべてが以前のままとはいきません。一方で保存的療法でも膝の痛みを軽減させていくプログラムを実践していただくことで、症状の改善が期待できる場合もあります。当院で保存的療法を重視するのは、私がこれまで診た患者さんから学んだ「手術しないでも治せる」という選択肢を、もっと多くの方に知っていただきたいからです。また、病院ではなく当院のような医院を受診される患者さんは、もともと手術を積極的に希望されない方がほとんど。そうしたニーズに応えたいと考えたことも理由の一つです。

そのほかどんな点に力を入れていますか?

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超音波(エコー)による画像診断を活用して、肩の腱板断裂や炎症、肉離れなどの症状を診断できるようにしています。例えば肩の腱板断裂を診断するには、以前はMRIのような検査機器が必要でしたが、エコーの検査精度が向上したことで、その場で診断できるようになりました。肉離れにしても、エックス線検査で骨に異常がなければ、痛みを抑える薬をお出しするしかありませんでした。しかしエコーを使えば肉離れの部分が特定でき、そこに痛み止めの注射をピンポイントで打つことも可能です。また、画像は患者さんにも見ていただけるので、肩の腱板が切れている部分などを一緒に確認した上で、納得して治療を受けていただくことができます。

体重管理、姿勢や歩き方を変えて膝の痛みを緩和させる

変形性膝関節症の保存的療法とはどのようなものですか?

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薬によって膝の痛みを和らげながら、筋力を鍛える、歩き方を変える、体重を減らすなどの工夫で症状の改善をめざす方法です。変形性膝関節症は加齢によって軟骨がすり減るなどが原因で、歩くときに膝の痛みを感じ、やがて正座や階段の上り下りも難しくなる病気です。人間の体は、歩くときに膝に体重の5倍の負荷が、階段では8倍の負荷がかかるともいわれ、症状の改善には体重の適切な管理も重要なポイントです。また、歩く際に足の外側から着地するO脚の方も多く、これも膝への負荷を増やす原因の一つ。そこで膝を内向きに入れるX脚を意識した、かかとから足の親指歩行を指導しています。大腿四頭筋の強化は膝関節の安定化や痛みの軽減につながるため、筋力の向上・維持の指導も行っています。

保存的療法が難しい場合の手術について教えてください。

膝関節の場合、患者さんの適応があれば、骨切りによる矯正手術、あるいは膝関節を人工のものに置換する手術などが考えられます。人工膝関節には全置換と半置換があり、このうち全置換とは膝関節を丸ごと人工関節に置き換える手術です。膝の痛みに関連する部分をすべて取り除ける一方、膝の動きが機械的になるために、違和感があったり、階段を下りるときに不安定さが生じたりすることもあります。半置換は痛みの原因となっている部分だけを取り除く方法で、正常の靭帯や半月板などが温存できるため、置換後の不安定さは生じにくくなります。手術による出血や腫れが少なく、全置換に比べてリハビリテーションも早く始められる傾向にあります。こうした手術は当院では行いませんが、提携する近隣の病院で、私が患者さんを手術できるよう準備を進めています。

腰の痛みにはどのような対応をしていきますか?

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ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折といった明確な原因がある場合を除き、姿勢のアンバランスさにより腰への負荷が大きくなると、腰痛が起きやすくなる傾向にあります。特に高齢の方は大腰筋の力が落ちて、頭が前に出た前かがみの姿勢でいることが多く、本来なら腹圧と背骨で上半身を支えるはずが、背骨だけで支える状態になっています。前かがみの姿勢で歩いてしまっている姿勢を正すことが腰痛の改善、予防につながると考えています。そのため、背骨の横にある大腰筋を鍛えることで姿勢を正すことにつながり、腰痛の改善が期待できます。当院は、そうした正しい姿勢やトレーニング方法を実際に体を動かしながらご紹介しますから、痛みが続いて気になる方はご相談ください。

早期なら保存的療法も含め選択肢も広がる

先生が医師をめざされたきっかけは何でしたか?

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私の実家から自転車で20分ほどの場所で、親戚が小児科・内科の医院を営んでおり、昔から医療の世界が身近だったのです。夏休みなどは、医院の準備を手伝ってお小遣いをもらったりしていました。大学受験の時は当時人気だったF1レースへの憧れから工学部をめざしたものの、再チャレンジの時はもう少し現実路線というか、以前から親しみのあった医学部も受験し、医師になる道を選択しました。大学時代は勉強だけでなく遊びにも没頭し、2年生からはスノーボードに夢中に。午前中の講義を終えて、午後は友人たちとスキー場でスノボを楽しむなどの過密スケジュールも当たり前でしたね(笑)。おかげさまでスノボは今でも大好きで、冬の間は子どもと一緒にスキー場によく出かけています。

なぜ整形外科を専門にされたのでしょうか?

膝や腰の痛みで歩くことが嫌になったり、けがで旅行やスポーツを諦めたりした患者さんの治療が終わった後の笑顔にやりがいを感じたからです。生死に直接関わるような症状でなくても、その方のQOL(生活の質)を向上させてハッピーな暮らしを後押しするのは、整形外科の大きな役割と考えています。私は大学卒業後、東京医科歯科大学附属病院やその関連病院で診療し、整形外科の中でも膝を専門としてきました。人工膝関節置換術も行い、亀田総合病院や湘南鎌倉総合病院に移ってからも人工関節の手術を数多く経験しました。ただ、近年は手術をせずに治療する方法、膝や腰を悪くしないための予防に関心が移り、当院でそれを実践したいと考えています。

最後に診療の際に心がけていることを教えてください。

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当院では患者さんから詳しく話を伺い、その方の治療目的を明確にするよう心がけています。整形外科の治療は、ご本人がどのような点に悩み、どう改善したいのかによって違ってきます。例えば膝や腰に痛みがある場合でも、高齢で近所の散歩が楽しめればいいなら、薬などで痛みを抑える保存的療法が適していると考えます。しかしもう少し若くて旅行やスポーツを楽しみたいのであれば、手術も選択肢として考えられるでしょう。症状と併せて、どのようになりたいかも話していただけるようコミュニケーションを重視しています。また受診は早いほうが治療の選択肢は広がり、特に膝を手術しない、保存的療法も選べる可能性が高くなります。数週間痛みが続くようなら、受診していただきたいですね。

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