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安藤 義将 院長の独自取材記事

女性とこころのクリニック

(荒川区/町屋駅前駅)

最終更新日:2023/08/01

安藤義将院長 女性とこころのクリニック main

都電荒川線・町屋駅前駅から徒歩1分とアクセスの良い「女性とこころのクリニック」。医療モールの4階にあり、産婦人科と精神科の両面から女性をサポートするクリニックだ。安藤義将(あんどう・のりゆき)院長は、日本産科婦人科学会産婦人科専門医であり日本精神神経学会精神科専門医でもある数少ない一人。婦人科の病気は不安など精神面のフォローが必要な場合も多く、両方を一つの医療機関、一人の医師が診られるメリットは大きい。抗うつ剤や低用量ピル、漢方薬、黄体ホルモンを使った薬も取り入れ、患者一人ひとりに合わせて治療を行う同院。ホテルのように上質で安らげる雰囲気の中、リラックスして診療を受けることができる。2011年の開業以来、女性特有の悩みに寄り添ってきた安藤院長に、同院の特徴や診療への思いを聞いた。

(取材日2023年3月29日)

体と心の両面から女性の健康をサポート

こちらは女性専用のクリニックだそうですね。

安藤義将院長 女性とこころのクリニック1

当院は産婦人科と精神科の両面から女性をサポートし、女性のトータルヘルスケアをめざすクリニックです。両科の関連性は強く、婦人科の疾患では時にうつ症状を伴います。女性は「不安」により症状が助長されやすい傾向にありますので、当院ではその「不安」について患者さんと一緒に原因を探り、コントロールを図ることを重視しています。これが当院の大きな特徴です。他院でメンタルの治療を受けている患者さんが妊娠を望まれるような場合に、当院が紹介されることも多いです。妊娠に向かう際、精神科で処方している薬の量の調整が必要になりますので、精神科の先生から依頼されるのです。出産に向けては病院と連携を行い、当院で12週くらいまで診て、出産後にはまた当院でフォローするといった流れです。

先生はなぜ産婦人科と精神科の両方を専門にされたのですか?

私の父は精神科の医師で、母も心理学を学んでいたので、子どもの頃から精神科というのは身近な存在でした。ですが医学部の実習で各科を回った際、産婦人科の手術の技術に圧倒されまして、その先生に師事することを決めたのです。その後産婦人科で学ぶうちに、入院患者さんの不安など心のケアについて考えるようになりました。決定的だったのは、ある末期がん患者さんのことです。今思えばうつ症状でしょうが言葉も少なく、食も細くなられ、どうすれば良いかわからず精神科の先生に診ていただいたのです。その診療の様子から、心と体の両面から診る心身医学的な見方がいかに大切かを思い知らされました。それを機に、6年間没頭してきた産婦人科の勤務を続けながら、精神科に改めて入局したのです。

2011年に開業されたのは、両科の診療をバランス良く行うためでしょうか?

安藤義将院長 女性とこころのクリニック2

そうですね。患者さんと深く関わって「体だけでなく心のケアも行っていきたい」という私の理想をかたちにするには、開業が適していたのだと思います。当院では「来院された方に安らぎを、帰宅される方に幸せを」をモットーに、スタッフ一同、患者さんにリラックスしていただけるように心がけています。女性は男性よりも人間関係に敏感で、人に言われたことを気に病んだり、自分の言葉が人を傷つけていないか気にしたりされる方が多く、そうした積み重ねが心や体をむしばむことがあるのです。当院には産後うつの方もいらっしゃいますが、家族に言われてやっとの思いで来られているようです。心の不調に悩むお母さんは、実際にはもっと多いのではないでしょうか。メンタルでおつらいことがあれば、ぜひ一度相談いただければと思います。

月経や更年期にまつわる不調や不安に応える

どのような悩みで来院される方が多いのでしょうか?

安藤義将院長 女性とこころのクリニック3

何となく気持ちが沈んでいる、ということで来院される方が多いのですが、細かく伺うと、やはり月経や性周期が気持ちに影響していることもあるようです。女性は月経前と出産後に、幸福ホルモンとも呼ばれるセロトニンの分泌が減るといわれています。また、このセロトニンを分泌させる神経細胞は、悩み・不安・苦しみなどの感情によって分泌にブレーキがかかり、結果としてうつ症状につながるとされていますが、もととなる不安感情がある程度解消されれば再びセロトニンが分泌されていきます。ですから対話など精神的なフォローや環境調整で改善がめざせる部分もあります。また、中にはうつになりやすい体質の方がおられます。そういう方は神経細胞自体の働きが弱くなっている場合がありますので、抗うつ剤による薬物療法が必要です。ですがこれは一例で、症状によって治療のアプローチは異なります。

更年期障害の悩みも多いのだとか。

更年期障害のご相談はやはり多いですね。閉経が平均51歳で、その前後5歳くらいの年代です。また「プレ更年期」といって、まだ月経はあるけれど不順になってきた頃に、同じようなイライラや火照り、うつ症状を感じる方が増えています。閉経に向けての体は揺らいでいる状態で、しばらく月経がないかと思えばドッと出て、不正出血ではないかと不安を感じる方もいらっしゃいます。更年期とプレ更年期の違いは、持続的か、性周期に伴っているか。プレ更年期なら月経前や排卵期に不調になるといった波があるので、患者さんにもこれらの違いを説明しています。

更年期やプレ更年期のさまざまな症状に対しては、どのような治療がありますか?

安藤義将院長 女性とこころのクリニック4

ホットフラッシュがひどく夜中に何度も目覚めてしまう場合は、ホルモン補充療法が適しているでしょう。うつやイライラなら、漢方薬もよく用います。感情の不安定に働きかける抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)は当院でもよく使いますが、患者さんの体力や胃腸の丈夫さと睡眠の様子によって数種類の中から選んでいます。また、漢方薬・精神安定剤・抗うつ剤を処方する際は、いくつかの方法を提案し、できるだけ患者さんご自身に選んでもらうようにしています。「不安をなくすことをめざす」という目に見えない治療ですので、薬の選択で不安を与えてはいけません。婦人科も精神科も、不安への配慮が大切なのは共通していますね。

悩みの本質を見極め、個々に合った治療法を提案

そのほか、どのような症状を診てもらえるのでしょうか?

安藤義将院長 女性とこころのクリニック5

月経前症候群の患者さんも増えています。20代に多い印象がありますが、出産後の方や、40代で更年期だと思ったら実は月経前症候群だったという方もいらっしゃるんですよ。就職など、生活の変化で悪化するケースもよく見受けられますね。また月経困難症などの症状では、低用量ピルや子宮内で黄体ホルモンを放出するための薬などを使います。その他には、肩凝り・腰痛などの身体疲労にも対応していますし、自律神経失調症状や不眠の治療、風疹の抗体の検査、子宮頸がんの予防接種、ブライダルチェック、脇の重度の多汗症に対するボツリヌストキシン製剤の注射療法も扱っています。

産婦人科と精神科の治療法は、いろいろあるのですね。

そうですね。特に産婦人科と精神科の両方の症状がある場合、そのどちらに比重を置くのか考えながら治療を進めなくてはなりません。当院では12年間にわたり女性の心と体に向き合ってきました。さまざまなケースに対応してきたことが、治療の組み立て方や診断の精度向上につながっていると自負しています。初診では、現在の状況からこれまでに治療をされていればその経緯も含め、しっかりと話を伺います。ただ、患者さんによっていろいろとお話しされる方もいれば、なかなかすべてをおっしゃられない方もいらっしゃいます。女性ならではのお悩みや症状に数多く触れてきた経験から、医師としてお勧めできる治療法を提案はしますが、押しつけはしないように心がけています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

安藤義将院長 女性とこころのクリニック6

女性の悩みは人それぞれです。性ホルモンの影響を受ける身体的要因、気持ちのあり方が影響する心理的要因、また生活習慣や職場環境なども無視できません。それらをひもといて悩みの本質を見極め、その方に合った治療法を提案いたします。婦人科のみ、精神科のみの一般診療をご希望のかたにも対応できますので、どんな小さな悩みでも、まずはお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ブライダルチェック/7000円~
※ブライダルチェックは検査項目を選ぶことが可能です。検査項目により値段も異なります。
※詳しくはクリニックまでお問い合わせください。

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