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竹内 利枝 院長の独自取材記事

堂前歯科医院

(荒川区/尾久駅)

最終更新日:2024/04/15

竹内利枝院長 堂前歯科医院 main

JR高崎線尾久駅から徒歩約5分、明治通りから少し入った住宅街にある「堂前歯科医院」。ここから300m程離れた場所にあったが、戦火で焼け、戦後この地で開業し地域の人々に親しまれているクリニックだ。2007年、院長に就任した竹内利枝(たけうち・りえ)先生は、昭和大学歯学部を卒業後、歯科保存治療を専門に、歯科口腔外科領域での治療など、技術の幅を広げてきた。同院では、「患者・スタッフ・歯科医院」の3方向の幸せをめざし、各々が満足する診療を追求。一人ひとりの患者とのコミュニケーションを密に、心身の健康にも配慮しながら丁寧に口腔ケアに取り組む姿勢で、信頼関係を築いてきたという。優しい笑顔が印象的な竹内院長に、診療への想いを聞いた。

(取材日2024年1月15日)

患者・スタッフ・歯科医院、各々の幸せや満足感の追求

こちらは歴史のある歯科医院だと伺いました。

竹内利枝院長 堂前歯科医院1

当院は戦前に祖母が開業し、この地域の方とともに歩んできました。その頃はまだ歯科医院の数も少なく、「歯医者だったら堂前さん」という感覚で愛されていたようです。祖母は一生懸命に仕事をした人で、亡くなる3日前までここで働いていました。生涯現役を貫いたその姿には心から尊敬しています。その後、10年ほど別の先生が入られましたが、2007年には私が引き継ぎました。昔からの患者さんやそのご家族にも安心して来ていただけるよう、祖母の苗字である「堂前」の名を残しました。一人ひとりの患者さんを丁寧に診ていく方針をとっています。平日・午前中の診療を私が担当し、土曜日は男性の先生が診療しています。患者さんは長く通ってくださっている50~60代の方が中心で、歯のメンテナンスで来られる方が多いですね。

歯科医院を引き継いだ際、決意したことはありますか。

私が思い描いた3本の理念の柱があります。1つ目はすべての患者さんの満足と幸せの追求、2つ目は各スタッフ、各歯科医師の自己重要感と幸せの追求、3つ目は医院の永続性と発展性の追求です。つまり、患者さん・働く人・歯科医院の3方向の幸せをめざしています。どこかを妥協するのではなく、すべてが良くなるにはどうすればいいのかを追求したいと思いました。言うは易しで実現するのはなかなか難しいものですが、今もこの目標を大切に抱き続けています。

モットーは何でしょう?

竹内利枝院長 堂前歯科医院2

当たり前のことかもしれませんが、目の前の人を「人として大切にする」ということでしょうか。関わる患者さんやスタッフを人間として尊重したい気持ちが一番根底にあります。一人ひとりの患者さんの立場に立ち、心を込めて診療するためには、自分自身にも余裕が必要だと思っています。そのため、自分の体力とも相談して、今の診療時間帯となりました。その気持ちが伝わっているのか、「ずっとこちらにお世話になりたい」と言ってくださる患者さんが多いのには、とても感謝しています。信頼してくださって、治療のすべての選択を委ねてくださることもあるのですが、決定権はやはり患者さん側にあると考えますので、最終的にはご自身で決めていただくようお願いしています。また、当院のスタッフには全幅の信頼を置いています。心遣いあふれる対応には感心するばかりで、信頼しながら見守っている感じですね。

患者とのコミュニケーションを密に心身の健康にも配慮

口腔環境の不調について、先生のお考えをお聞かせください。

竹内利枝院長 堂前歯科医院3

日頃のストレスが口腔環境に表れてしまうことがあると考えています。疲れがたまって体の免疫力が低下したときなどに、細菌のほうが勝ってしまい、歯のトラブルになるパターンが多いと思うのです。夜間に食いしばりをしてしまう方や、きちんと歯磨きをしているのにすぐに虫歯になってしまう方なども、やはり何らかのストレスが起因している場合が多いと思います。歯周病も生活習慣や全身疾患との関連が深いです。病名がついていると治るものだと思われるかもしれませんが、残念ながら歯周病は1回の治療で解決が望めるものではありません。その方の体調や生活習慣によって再発したり改善に向かったりを繰り返し、ほとんどの方が一生付き合っていくイメージのものだと私はとらえています。

患者さんのために、何か取り組んでいることはありますか。

当院では歯科医師である私自身が、患者さんの歯のメンテナンスを行っています。そして、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。体調のことから世間話までよくお話しをしています。他の疾患で通院している方には、歯とは直接関係がなくても、その状況を伺ったりもします。いろいろと話すことで心が軽くなればいいなと思っています。それから体全体を整えることは口腔環境の向上にも大切なので、患者さんにできるだけストレスや疲れをため込まず、自分の時間や楽しみも大切にしてくださいとお伝えしています。なお、すべての方に当てはまることですが、予防ケアは1回きりのものではありません。気軽に相談ができ、かつ信頼ができるかかりつけの歯科医院で、定期的に診てもらうことが大切だと思いますね。

虫歯の治療において、心がけていることを教えてください。

竹内利枝院長 堂前歯科医院4

痛みには十分に配慮するようにしています。治療にあたっては表面麻酔をすることや麻酔薬の温度、注入スピードなどの配慮は当然行っていますが、それ以上にメンタル面のケアが重要だと思っています。例えば、同じ処置をしても痛みを感じやすい方と感じにくい方がいるので、痛みを感じたらすぐに手を上げていただくようお願いしています。「歯科医院での治療は我慢しないといけない」と思い込んでいる患者さんも多いので、「本当にそうなのか、あるいは我慢して言わないのか」など、こちらから一歩踏み込んで、患者さんのお気持ちを察するよう努めています。

患者やスタッフとの縁を大切に信頼関係を維持したい

歯科医師をめざした理由や、ご専門の領域についてお聞かせください。

竹内利枝院長 堂前歯科医院5

この道を選んだのは、やはり祖母の影響が大きいですね。かつては一緒に住んでいて毎日働く姿を目にしていたため、自然に導かれた感じです。大学を卒業後は大学病院の医局に残り、根管治療などに代表される歯科保存治療を専門に学びました。ですので、なるべくなら歯を抜いたりせずに長く残したいという想いが私の礎にはあります。勤務医時代には、当時の院長のもとで歯科口腔外科領域の治療経験を多く積みました。それまでの保存科では行わない、難抜歯などにも随分取り組みました。審美歯科やインプラントなど自由診療の多いクリニックにも勤務しましたし、東洋医学なども学びました。このように幅広い経験を積んだことで、全体を見通しながら適切な治療法を考えていくことができるようになったと思っています。

ところで、竹内院長が健康のために心がけていることがあれば、教えてください。

早朝近所で散歩やジョギングをしています。朝の空気を吸うのはとても気持ちがいいですよ。また、体が固くならないようにストレッチもよくします。いろいろな場所が伸ばせるようになると頭もクリアになるので、運動不足の方にはお勧めです。あとは、早寝早起きをすることでしょうか。以前はよく夜ふかしをしてしまっていたのですが、ようやく早寝が習慣になり、以前よりも体調が整いやすくなりました。それと私は、人間、興味があることを追求していくことが、精神衛生上で一番良いと思っています。ちなみにうちの子どもは今コンピューターゲームとプラモデルにはまっていて、一緒に出かけたがらなくなってしまいました。それも成長過程だととらえ、見守っていきたいと思います。

最後に地域の方やスタッフの皆さんへメッセージをお願いします。

竹内利枝院長 堂前歯科医院6

当院の診療時間が短いためご迷惑をおかけしないよう、緊急の際は休日対応の当番医などもご案内しているのですが、「先生が診てくれる日まで待つから大丈夫」とおっしゃる方が多く、そんなお気持ちに支えられています。また、長きにわたって当院で働いてくれているスタッフには心から感謝をしています。患者さんもスタッフも、どんどん入れ替わるのではなく、いただいたご縁を長く保っていくことが私の望みであり、当院のめざすところでもあります。今後も、当院があることで安心してくださっている地域の方々や、同じ志で取り組んでくれているスタッフとのご縁を大切に、その信頼を維持できるよう、真摯に努力していきたいと思っています。

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