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田尻 健 院長の独自取材記事

田尻整形外科

(江東区/大島駅)

最終更新日:2022/03/30

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東大島駅からバスに乗り、七砂小前または旧葛西橋バス停留所を下車して徒歩5分ほど。下町風情漂う町の一角にある「田尻整形外科」は、現院長の田尻健先生の父が1957年に開設した歴史あるクリニックだ。骨折や捻挫、切り傷などの外傷をはじめ、リウマチ、関節痛、骨粗しょう症など整形外科領域全般を幅広く診療、地域住民の健康をサポートしている。また、運動器のリハビリテーションにも力を入れており、広々としたリハビリ室では理学療法士がマンツーマンでリハビリのサポートをしている。「お子さんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんを診察できるのが整形外科という診療科の魅力。患者さんの笑顔が見られると励みになりますね」とにこやかに語る田尻院長に話を聞いた。

(取材日2022年2月17日)

60年以上にわたり地域住民の健康をサポート

とても歴史のあるクリニックだそうですね。

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当院は1957年に私の父が外科・整形外科医院として開設し、その後は田尻病院となりました。私は地元の第七砂町小学校を卒業したんですよ。その後、東京慈恵会医科大学を卒業し、整形外科の医師として同大学附属病院やその関連病院で診療を行ってきました。当院で診療するようになったのは1990年からです。1996年に父から院長を引き継いだのを機に整形外科のみになり、名称も「田尻整形外科病院」に改めました。また2003年までは整形外科の救急病院として入院、手術を中心とした救急医療を行っていましたが、現在は外来診療に絞り、骨折や捻挫、切り傷などの外傷をはじめリウマチ、関節炎、関節痛、骨粗しょう症、スポーツ障害など整形外科領域全般を幅広く診療しています。

どのような患者さんが多いでしょうか。

お子さんからご高齢の方まで、幅広い世代の患者さんが来院されます。お子さんでは骨折や切り傷などの外傷を中心に、先天性股関節脱臼や脊柱側弯症などの方も来られます。より専門的な治療が必要な時は大学病院や小児医療専門の医療機関をご紹介しています。中高年以上になると、腰の痛みや膝の痛みを訴えて受診される方が増えてきますが、その原因として多いのが骨粗しょう症や変形性膝関節症です。当院では問診や触診の後にエックス線検査で診断し、薬物療法と並行して物理療法や運動療法などのリハビリテーションも行います。現在5人の理学療法士が在籍し、患者さん一人ひとりの症状に合ったリハビリを、マンツーマンでご提供しています。スポーツによるケガや腰痛、関節痛などの整形外科領域のリハビリのほかに、脳梗塞の後遺症に対するリハビリも行っています。

リハビリに力を入れておられるのですね。

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はい。当院は広々としたリハビリ室を備えており、他院で手術や治療を受けた患者さんのリハビリも受け入れています。また、以前から実施していた介護保険による訪問リハビリに加えて、2017年から介護保険による通所リハビリを開始しました。高齢者では病気やケガをしてリハビリをする場合は、まず医療保険が適用されますが日数制限があり、決められた日数を超える場合は介護保険の適用になります。当院では医療保険から介護保険へのスムーズな移行も含め、患者さんの生活の質を維持できるようサポートしています。ケアマネジャーの資格を持つスタッフも在籍していますので、不安なことがあればいつでもお気軽にご相談ください。

一人ひとりの患者に「ベストな治療」を提供したい

診療で力を入れている領域があればお聞かせください。

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力を入れているものの一つは、ロコモティブシンドロームの予防と治療です。これは、筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板などの運動器に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態を示します。進行すると日常生活に支障が出て、将来は要介護や寝たきりとなるリスクが高まるとされています。運動器の衰えは40代後半くらいから進行します。ですから、健康なうちから運動習慣を身につける、医療機関を受診するなどの対策を取ることが大切です。加えて、変形性膝関節症にも力を入れています。これは膝関節の軟骨がすり減ることで発症し、多くの場合、慢性的な炎症が持続します。この病気に対する理解を深めるため、私製のパンフレットを作ってわかりやすく解説し、日常生活での注意点や痛みを抑える階段の上り方や下り方なども説明しています。また、当院のホームページにも変形性膝関節症について掲載していますのでご覧ください。

自分がロコモになったか気づくには、どのようなポイントがありますか。

ロコモかどうかを自己判断するツールを、日本整形外科学会が作成しています。片脚立ちで靴下がはけない、階段を上がるのに手すりが必要、横断歩道を青信号で渡りきれないなど7項目が挙げられ、そのうち1つでも該当すればロコモの疑いがあるとしています。当院では転倒を防ぐための筋力強化を目的とした体操の指導や、食事など日常生活上のアドバイスを行っています。新型コロナウイルス感染症が怖いので通院するのはちょっと気が引ける方も多いと思いますが、当院は感染症対策を徹底しておりますので、おかしいなと感じたら早めに相談していただきたいですね。いつまでも自分の足で立って歩けるよう、来院する患者さんを支えていけたらと感じています。

診察する上で心がけておられることはどんなことですか。

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来院された患者さんにベストな治療を提供することです。整形外科で扱う疾患は非常に幅が広く、専門分野も細かく分かれています。私自身が一人ひとりの患者さんに対して最適な治療を提供することはもちろん大切ですが、手術や詳しい検査、より専門的な治療が必要だと判断した場合は、迷わず近隣の大学病院や専門の医療機関をご紹介しています。一方、他の医療機関で手術や治療を受け、当院にリハビリのために通院されている患者さんも大勢おられます。現代は住み慣れた地域で自分らしい生活が続けられるよう、医療・介護サービスを地域ぐるみで提供していく「地域包括ケア」の時代です。必要に応じて医師をはじめ、歯科医師や薬剤師、看護師、理学療法士、ケアマネジャーなど多職種で協力し、患者さんをサポートしていきたいと思っています。

手作りのパンフレットで正しい情報の提供を

待合室には患者さん向けのパンフレットがたくさん置かれていますね。

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製薬メーカーさんからいただいたものに加えて、私が作成したものが多いですね。特に診療の強化を図っている変形性膝関節症についての冊子は当院のウェブサイトにも掲載し、積極的に情報共有を行っています。短い外来の時間で病気について詳しく説明するのは難しいため、14年ほど前からパンフレットを作って患者さんにお渡ししています。今はインターネットを通じてさまざまな知識を得ることができますが、間違った情報も氾濫しています。パンフレットを通して皆さんに正しい知識を持っていただければうれしいですね。

健康教室についてお聞かせください。

新型コロナウイルス感染症の流行拡大で現在は中止していますが、当院では年2、3回のペースで健康教室を開催しており、毎回30~40人の方にご参加いただいていました。1時間ほどの整形外科に関する病気や治療についての講義と、痛み予防の体操を組み合わせたこの教室は、病気の予防や正しい体の動かし方を共有する良い機会でもあったので、状況が落ち着いたらまた再開したいと考えています。

スポーツ医学にも知見の深い先生の健康法は何ですか。

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ジョギングが趣味で、時間を見つけては走っています。江東区で開催されている江東シーサイドマラソン大会には、7、8年連続で出場していましたが、新型コロナウイルスの影響で大会そのものが中止されるなどしています。今は気軽に外出する機会も減り、歩いたり、走ったりする楽しみや目的などを持ちにくい状況ですが、皆さんにも病気の予防につながる基本的な運動として、ウォーキングやジョギング、ロコモを予防するためのトレーニングは継続して行ってもらいたいですね。

最後に、地域の方や読者に向けてメッセージをお願いします。

当院は、骨、筋肉、関節、神経で構成される運動器の疾患を幅広く扱っており、さまざまな年代の患者さんを診察できるところにやりがいを感じています。患者さんの笑顔が見られると励みになりますね。今後もリハビリにも力を入れて、少しでも「良くなった」と実感していただけるような治療を提供していきたいと考えています。運動機能は急激に衰えるわけではなく、少しずつ低下していきます。関節の痛みを「年のせいだから」と放置せず、困ったことがあれば気楽にご相談ください。

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