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佐上 俊和 院長の独自取材記事

さがみ外科胃腸科クリニック

(江東区/東大島駅)

最終更新日:2020/04/01

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都営新宿線の東大島から徒歩3分。コアシティ東大島の一角にある「さがみ外科胃腸科クリニック」。周辺はファミリー層が住む巨大な団地が連立する一方、昔ながらの下町も残る。そんな地域のニーズに合わせ、「明るくやさしい診療所」をモットーに丁寧な問診を心がけている佐上俊和院長は、おおらかでユーモアあふれるドクター。そんな佐上院長に、医師を志すきっかけや、東京女子医科大学消化器病センターでの修業時代、診療で大切にしていることについて、たっぷりと話を聞いた。
(取材日2013年12月20日/更新日2019年9月25日)

父の死をきっかけに奮起。過酷な修業で精神面も鍛える

医師を志そうと思ったのはいつ頃からでしょう。

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父が内科の医師で、私が小学校3年生の時には開業していましたから、ずっとその背中は見ていました。自宅続きの診療所にはいつも患者さんが大勢待たれていて、そんな頼られている父を子どもながらに尊敬していたものです。父からは一度も「医者になりなさい」とは言われたことはありませんでしたが、何となく「そうなるのかな?」という気持ちはありました。高校は進学校だったので、頑張れば何とかなったのでしょうけれど、のほほんとしていたのと勉強以外の趣味もたくさんありまして、医学部を受けたものの不合格。当然ですよね(笑)。それで予備校へ通っていました。

先生が一浪されている時にお父さまの胃がんが発覚したとか。

そうなんです。入院した時にはすでに末期で肝臓にも転移していました。たぶん自分でも前から気づいていたと思いますが、自分の体より仕事を優先したのでしょう。そして私の大学入試試験の直前、父は息を引き取りました。その時、主治医の先生が「君も医者を志しているならついてきなさい」と、病室から離れた狭くて暗い廊下へ連れ出し、解剖室の外で「君のお父さんの肝臓だよ」と、菊の花のように大きくなった亡き父の一部を見せられたのです。悲しみ、寂しさ、驚き、すべての感情が一緒くたになって、無意識に泣きじゃくっていましたね。それからです。これまでに味わったことのない焦燥感に襲われ、「このままじゃまずい」と、必死になって勉強しました。父の死や、主治医の先生の想いが、のほほんとしていた青年時代に発破をかけ、次の年は無事に合格。当初は父と同じ内科をめざしていましたが、父の胃がんを目の当たりにして消化器外科を専門に決めました。

それで、東京女子医科大学消化器病センターに入られたのですね。

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どうせならしっかりトレーニングできる環境がいいと思って。ただめちゃくちゃハードでした。毎朝5時半から患者さんの採血、点滴、エックス線撮影をし、7時半の回診までにデータをまとめ教授陣へ提出。オペは週3回、1日15回あり、教授陣の一挙手一投足を見逃すわけにはいきません。オペ後の処置は1年生の役目で、夜中も数時間おきに処置を行います。合間にナースセンターでうたた寝をしていると、「1年目の先生は起こしていいから」と婦長さんの怖い指示が聞こえたり(笑)。それよりもっときつかったのは、夜中に勤務が終わると、先輩からの飲みのお誘いがかかること。オペはチームで行うため、先輩との交流はいわば課外授業。絶対に断れません。結局朝まで飲んで職場に戻り、検査室のベッドで仮眠(笑)。1年目でアパートに帰れたのはわずか1回でした。そんなハードな日々でしたが、多くの症例を診て勉強できましたし、精神的にも鍛えられました。

コミュニケーションを大切に、負担の少ない検査を実施

開院するきっかけを教えてください。

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消化器センターで6年間の修業を終えた後は、東京女子医科大学の医局で研究を続けつつ、実践的な経験も身につけるためいろんな病院に出向しました。出向先の一つである東京城東病院では、院長からさまざまなことを教えていただき、外来や検査で経験を積むうち、「自分には外来が合っている」と思うようになったんですね。外来の患者さんの症状は人それぞれですから、患者さんの生活パターンや生活スタイルなど、細かく話を聞かないと正しい症例や原因を見つけることはできません。ですから人と接するのが好きで、人と話すのが好きな自分にはぴったりなのでしょう。ところが、東京城東病院で14年が過ぎた頃には、外来診療以外にも任されることが多くなり、患者さんと触れ合う時間がだんだん少なくなっていました。それで、そろそろ自分のクリニックを持ってもいい時期かもしれないと考え開院することにしたのです。

先生の強みはどんなところでしょう。

まず、6年間の修業期間で身につけた専門性ですね。多くの消化器系の症例を診てきた経験から、患者さんのお話をよく聞けば、おおまかな診断の道筋がつけられます。消化器系の病気はストレスが原因のことが多く、実際、消化器系の不調で来られる患者さんは、胃腸の働きが弱っている機能障害の方がほとんど。検査をして数値だけ見てもなかなかその原因は探れませんから、まずは話をじっくり聞いて原因を探っていきます。ただ、症状によっては内視鏡などの検査が必要な場合もあります。内視鏡検査は大変というイメージがありますが、今はスコープも細くなり、口からだけでなく鼻から通す方法もあって、以前よりも楽になっていると思います。そうした検査で初期のがんを発見して大学病院を紹介した患者さんもいらっしゃいます。こうした地域内の連携医療がスムーズにできるところも、私の強みの一つだと考えています。

診療で大切にしていることは?

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重複しますが、とにかく患者さんのお話を丁寧に聞くこと。それからその病気を診るのではなく、その人自身を診るように心がけています。東京女子医科大学で最初に言われたのは、回診は日に6回することでした。ちょくちょく患者さんの顔を診ていれば、ちょっとした症状の変化に気づけますし、コミュニケーションも増えます。いろいろ話をして、その会話からその人自身のことを教わることも多かったですね。このスタンスは今も変わらず、私の診療の基本です。今は電子カルテを導入して、診療時にしゃべったことを全部残しているのですが、パソコンに入力しながらだと患者さんと顔が合わせられません。ですから、メモ書きをして後で入力するため残業が増えちゃってます(笑)。でも、これが次に患者さんが診療に来られたときのコミュニケーションツールとして、とっても役立つのですよ。

なんでも相談できる、地域の身近なかかりつけ医

開業医としてのやりがいはどんなところでしょう。

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患者さんと長くお付き合いしていけるようにと開院しましたから、良いリレーションシップが築けてリピートしてくださる方が多いとやはりうれしいですね。中には、東京城東病院の時代から20年間通ってくださっている患者さんもいらっしゃって、「あの時先生は若くて元気だったね」なんて言われるのです。こちらとしては「同じだけ年月を重ねて年を取っているのに」と思うのですがね(笑)。また、「内視鏡検査をして異常がないと言われたけれど、あまり調子が良くならない」という患者さんの場合、胃腸の機能低下が考えられるので、生活習慣改善のためのアドバイスを行うのですが、心配してきた人も「先生に話を聞いてもらったら、具合が良くなっちゃった」と笑って帰っていかれます。胃腸の病気の原因にストレスが多いのであれば、「人」を診ないと仕事になりません。そこも開業医の役目であり、醍醐味だと感じています。

休日はどのように過ごしていますか?

趣味が多くて、休日は何をしようか迷ってしまうほどなんですが、40年来の友人と鉄道で旅行に行き、写真を撮るのが楽しみの一つです。あとは古いものをコレクションするのが大好きで、カメラは20台以上持っていて、中には戦前のものもあります。今の車も20年前のものを、直しながら乗っているんですよ。とにかく昔のものが好きで古い邦画やイギリスのロックバンドも大好き。ほかには体を動かすのが好きなので、少林寺拳法で毎週汗をかいています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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今はインターネットなどで病状を調べると、いろいろ検索できますが、ご自身の判断とはまったく違う場合もあります。ですので、おなかのことだけでなく、何か気になることがあったら気軽に相談に来てください。専門分野以外でもお話を聞かせいただければ、適切な医療機関のご紹介もできます。当院は「明るくやさしい診療所」をコンセプトに、身近な「かかりつけ医」として、地域の皆さんのお役に立ちたいと思っています。

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