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大西 武 院長の独自取材記事

大西デンタルオフィス

(江戸川区/葛西駅)

最終更新日:2020/04/01

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1997年の開院以来、歯のかかりつけ医として地域に根差した診療を続ける「大西デンタルオフィス」の大西武院長。大西院長は日本小児歯科学会認定小児歯科専門医、いわゆる小児歯科のエキスパートだ。「子どもに心を開いてもらうには、まず子どもを子ども扱いしないこと」と語るまなざしは優しい。何よりも予防を重視し、子どもの頃から歯科の受診を習慣づけ、予防への意識を高めることが大切と考える大西院長に、診療への熱い想いを聞いた。
(取材日2018年3月21日)

子どもにも対等の立場で話すことで歯科への理解を促す

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

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私の叔父がアメリカの歯科診療を積極的に取り入れた、世間から注目を浴びる歯科医師で、衛生的できれいな現代の歯科医院の走りのようなクリニックを開業していました。私は小さい頃から自分の歯の治療に叔父の歯科医院へ通っていて、知らずとそうした最先端の技術に触れていたからなのか、自分でもあまり意識しないまま歯科医師の道へ踏み出していました。とはいえ、私も純粋に医療へ興味を持ったわけではありません。もともと芸術方面に進もうと思っていたほど物作りが好きだった私にとって、技工室で物を作ることはとても楽しい作業でした。その楽しい記憶が歯科をさらに魅力的に感じさせ、この道を選択する原動力になったのです。

小児歯科を専門に勉強しようと思ったのはなぜですか?

「叔父とは違う歯科診療をしよう」と考えたのが最初の理由でした。小児歯科は歯科の歴史の中でわりと新しい分野で、ルーツはフランスだといわれています。私の大学の恩師が小児歯科診療の一部をフランスから日本に持ち込んだ人だったこともあり、叔父の取り入れていたアメリカの診療スタイルとは違う勉強ができるのではないかと思ったんですね。また、子どもの診療は一般歯科のミニチュア版ではなく、大人の診療とは一線を画した診療科であるという部分にも惹かれました。小児歯科と一般歯科の大きな違いは、歯の生え替わりなど大きな変化が子どもの歯には起こるところで、そうした劇的な変化が起こる過程を見られるのも小児歯科の興味深い一面ですね。

患者さんと接するとき、大切にしていることを教えてください。

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時間をかけて細かく説明することですね。特に子どもは話し相手の雰囲気にとても敏感ですから、一個人として対話することが大切。私がそうした態度を見せると、子どもも大人になろうと努力するので理解力もアップするものなんですよ。とはいえ、すぐに理解できる子とできない子がいて当然。一人ひとりに合ったスピードでじっくりお話をしています。最初は警戒心が強く決して触らせてくれなかった子が、口を開けてくれるようになり、歯を削らせてくれるようになり、最終的に治療を完遂できる。その成長を見られた時はうれしいですね。私は歯科診療も教育の一種として捉え、歯科診療を通して子どもに人生の学びを感じてほしいと思っています。

デンタルIQを育むことが生涯健康な歯を保つ秘訣

先生ご自身が力を入れている診療は何ですか?

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予防です。歯科診療は、治療するよりまず虫歯にならないようにすることが大切なんですよ。永久歯になった時に正しいケアができるよう、乳歯のうちからお口のケアを身につけてほしいです。ただ、必要以上に虫歯を怖がる必要はないと私は思います。子どもにとっては「虫歯になる」のも経験。虫歯になれば痛い、それなら虫歯にならないためにはどうすればいいのか。そんな自発的な考えを促すのも小児歯科の務めです。虫歯になれば歯科医院に通う感覚も培われますし、すべての経験が将来の予防につながると考えてください。今までその意識がなかった大人の方は、早期に治療するのも予防の一つだと思っていただきたい。入れ歯やインプラントに頼るのではなく、自分の歯をできるだけ長く健康な状態に保つ努力をすること、それが予防です。

虫歯予防の具体的な指導内容を教えてください。

小児診療の場合、予防はお母さんの協力が必要不可欠です。その中で、私が一番力を入れてお母さんたちに伝えているのは、歯磨きを習慣づけることの大切さ。子どもに意識づけさせる方法は、歯磨きを楽しませることが一番です。きちんと歯磨きする子どもを褒めてもいいですし、ゲーム感覚で毎日歯磨きすることを親と競争してもいいでしょう。とにかく「歯磨き=楽しい」を子どもにわからせることが重要。ただし、大人でも正しく磨けている人は少ないですから、できるだけ早い段階で糸式ようじやフロスを使った正しい磨き方を歯科医院で習ってください。そして子どもと一緒に予防の意識を高めてほしいです。

情報化社会となり、予防の意識は昔より根付いている印象を受けます。

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昔の日本では、乳歯の虫歯はいつか抜けるから治療しなくていい、そんな恐ろしい感覚が当たり前でした。そこまで極端ではなくとも、今でも日本でそうした感覚がなくなったとは言い切れません。しかしそうなると子どもは痛みを感じづらいため、虫歯の怖さを知らないまま大人になっていきます。虫歯の怖さを知らないと、永久歯が生えそろっても、痛くなるまで歯科医院に行かなくなります。一方、欧米では、学校で歯科に通うことを推奨し、定期検診のためなら授業を抜けることもよしとされています。また歯科週間を設けて、子どもたちに歯科診療の大切さを教える習慣があるんですよ。こうして歯科診療の知識を持つことを「デンタルIQが高まる」と言いますが、このIQの高さが予防の意識そのものだと思っています。虫歯の治療をするより、虫歯にならない努力をする。その意識を育てることを当院で実践していきたいと思っています。

歯科医師として子どもたちに伝え続けたいこと

治療の中で先生が心がけていることは何でしょう?

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年齢によって治療法を変えるようにしています。私がそう意識しているのは、余生を自分の歯で過ごしてもらうためにどうすべきか考えているからです。例えば転んだりして歯がひどく欠けてしまったとして、ある程度年齢がいっていれば差し歯に変えてしまうのも手ですが、若い方はできるだけ自分の歯を残す方法を探します。たとえ根が少し短い状態になってしまったとしても、安定させる努力をしたいと思いますね。また、ホワイトニングを求める患者さんには、健康的で美しい白さになるよう注意を払っています。

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

私が診てきた子どもたちが大きくなって歯科衛生士や歯科医師になりたいと言ってくれた瞬間、歯科医師冥利に尽きると感じました。実際その道に進み始めた子たちもいて、そうした子どもの成長を見られると、私の続けてきた診療は間違いではなかったのだろうと思えます。私が歯科診療にかける思いは、子どもでも大人でもそう簡単に伝わるものではありません。でも自分が子どもたちに伝えたかったことは、少なくともその子たちには伝わりました。最初は歯科医院に強い警戒心を抱いていた子もいますが、歯科医院に慣れ親しんできた時間が子どもたちに歯科への関心を持たせることができた。こんなにうれしいことは他にありません。

長年子どもたちを診てこられた先生が感じる、今の子どもの特徴は?

今のお子さん全般に言えるのは、骨格が十分に成長していないケースが多いこと。例えば、顎が小さいため歯が前に追い出されて出っ歯になるほか、遺伝的なものもあります。極端に骨格的な問題があると、3歳頃から治療の対象となることも。特に顎や頭の骨格は、14~15歳頃までに固まってきます。小さい頃から歯だけでなく骨格をも診ていき、早期に正常な歯列に誘導できれば、出っ歯や受け口といった不正咬合を回避できる可能性があるんです。混合歯列といって乳歯と永久歯が混ざっている時期だけにできる治療があり、顎を広げて歯列を整える「床矯正」はその一つ。歯列矯正というと、昔は永久歯が生えそろってから行うのが主流でしたが、今は子どもの頃から顎の成長を利用して骨格を変えることで、機能を回復できるようになりました。こうした意味でも、幼い頃から定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切なのです。

最後に読者にメッセージをお願いします。

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できるだけ歯科を身近に感じていただき、定期的な健診を受けるようにしてほしいですね。それが年を重ねても健康な歯を保つ条件です。そして歯科で良いアドバイスをもらい、家でできるケアをなるべく実践してください。当院でも、予防や歯科健診の重要性をもっと患者さんに啓発していき、高い意識を持つ方を増やしていきたいと考えています。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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