竹島 真徳 院長の独自取材記事
竹島皮フ科医院
(葛飾区/青砥駅)
最終更新日:2026/01/21
青砥駅から徒歩約5分。「竹島皮フ科医院」は、1993年の開業以来、30年以上を数える地域密着型の皮膚科専門クリニックだ。竹島真徳院長の専門はアトピー性皮膚炎や、水虫・カビなどによる真菌症。帝京大学医学部附属病院をはじめ、国立国際医療研究センターや埼玉県の小川赤十字病院で10年以上経験を積み、地域に根差した皮膚科専門の医師というぶれない指針に沿って、患者との信頼関係を大切にした診療を続けている。その温かな人柄が伝わってくる穏やかな口調で、同院について語ってもらった。
(取材日2019年1月23日/再取材日2025年10月15日)
医師やスタッフが適切な薬の塗り方を丁寧に指導
開業して30年以上となりますが、葛飾区とのご縁について教えてください。

私の出身は福岡県で、幼少期は父の仕事の関係で引越しを繰り返していました。東京暮らしが一番長いのですが、このビル1階で調剤薬局を経営する友人の地元が青砥で、そのご縁で1993年に開業しました。皮膚科専門の医師としてこの地で根差していければとの思いで診療を続け、今も昔も地域医療に貢献できる「町医者」であることをモットーにしています。患者さんは近隣の方が多く、子どもの時から通ってくれている若い方もいらっしゃいます。冬の乾燥による皮膚疾患、夏の水虫や細菌性疾患など季節性の疾患のほか、高齢の方は乾燥症や加齢による諸症状、お子さんは虫刺症やアトピー性皮膚炎などで来院される方が多いですね。
ご専門はアトピー性皮膚炎と伺いました。
大学や出張先の国立国際医療研究センターで、恩師がアトピー性皮膚炎と真菌症を専門としていたことから、特に深く指導していただきました。アトピー性皮膚炎は患者さんの数が多く治療法も多岐にわたることから、「この治療が良いらしい」となると一気に話題となり、さまざまな民間療法が後を絶ちません。「アトピービジネス」という言葉が生まれるぐらい、効果の不確かな薬や治療法が蔓延し、間違った知識や思い込みを持っている方も多くいらっしゃいます。アトピー性皮膚炎はすぐに治療が終わるものではなく、まず軽いうちに症状の鎮静化を図り、体質を変えていくためにゆっくり待つ必要がある疾患です。お子さんの治療にステロイドを使いたくないと言われる親御さんもいらっしゃるのですが、薬を使って適切な処置ができないと雪だるま式にひどくなることがあり、精神的にも良くない影響が出ることがあるので、注意が必要です。
診療スペースには塗り薬がたくさん置かれていますね。

薬で処置する時は、私やスタッフが薬の塗り方を指導しています。塗り薬は皮膚科の治療の基礎ですから、大切にしています。近年では、塗り薬は「たっぷりべったり塗る」ことが推奨されることもあります。たくさん塗った分、皮膚に長く残って、効能の持続性が期待できるという医学的な根拠もあるのですが、とはいえ、べたべた塗りすぎても感触が良くないですから、程良い量が良いですね。薬の使い方が間違っているために、治療がなかなか終わらないことも多いので、どのタイミングでどれだけの量を塗れば良いのかはとても大切なこと。当院では疾患の部位に応じて薬の扱い方をしっかり説明し、調剤薬局とも密な連携を取って、薬を処方する際も私の伝えた内容をしっかり踏まえてもらっています。
光線療法の医療機器も備えておられますね。
アトピー性皮膚炎や円形脱毛症、尋常性白斑、乾癬、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)といった疾患に関して、特定の波長の紫外線を照射する、エキシマ光線療法のための機器を取り入れています。副作用も少ない治療法とされていますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。
患者の訴えを理解し、思いやりを持って診療を
医師になられた理由、皮膚科を選ばれたきっかけを教えてください。

父が勤務医でしたので、「医者の子は医者」という当時の風潮に流されたということでしょうか。ですが、医師は人の役に立てますし、患者さんにも感謝していただけて、とてもやりがいを感じられる仕事です。もちろん、どの仕事にもやりがいはあると思いますが、この仕事を選んで本当に良かったなと思いますね。父の専門が耳鼻咽喉科なので、当初は私も耳鼻咽喉科の医局に入るつもりでしたが、当時、同級生が入る予定だった皮膚科の医局によく遊びに行き、そこで出会った先生から熱心に皮膚科に誘っていただいたこともあり、最終的に皮膚科を選びました。その先生をはじめ良い先生に巡り合うことができ、学術的なことはもちろん、人間的にもたくさんのことを教えていただきました。
診療で大事にされていることは何でしょう?
「病は気から」といいますが、診療においても「この先生は嫌だな」と思ったら、治るものも治らないと思うんですね。他院で処方されたものと同じ薬を出すこともあると思いますが、そういった時でも「ここに来て良かった」と喜んでもらえたら、本当にうれしくなりますね。基本的なことですが、患者さんが訴えていることを理解することと、思いやりを持って接することが大切だと思いますね。
長年地域医療に携わる中で、変化を感じることはありますか?

赤ちゃんだった人が成人になり、働き盛りだった人が高齢者になるのを見ていると感慨深いものがあります。医療保険のシステムや医療技術にも時代とともに大きな変化があります。周辺に皮膚科や美容関連のクリニックが増えたことも、最近の変化の一つです。また、インターネットが普及したことで病気のことも薬のこともよく調べていらっしゃる患者さんも多くなり、美容に関心を持つ方も年代を問わず増えました。ただ、アレルギー性の疾患、真菌性の疾患といった皮膚のトラブルは、やはり昔から変わらず多いですね。近年になって、新たにクリニックで使えるようになった注射剤などの新薬も登場していますから、適宜導入して、患者さんの状況に応じて治療に取り入れています。
皮膚科の専門家として長く地域医療に携わっていきたい
皮膚疾患は主にどんな原因で起こるのでしょう?

すべての病気に言えることですが、ストレスは一つの大きな要因です。特に大人のアトピー性皮膚炎やじんましんは疲れやストレス、不規則な生活、寝不足などから来ることがほとんどです。とはいえ、皮膚科には「皮膚は内臓の鏡」という言葉もあり、まれに肝臓や内臓の疲れが原因の方もいらっしゃいます。診療の際、疑いのある場合や患者さんが不安に思っている場合は、肝機能やアレルギーなどの検査を行い、不安を取り除くことに努めています。ストレスが原因の場合、根本的に改善するには体の調子を整える、気分転換をする、生活習慣を変えるといったことが必要ですが、急に変えるのは難しいですから、個々人の事情や症状に合わせ、抗アレルギー剤やかゆみ止めといった対症療法を用いながら、改善をめざしていきます。
今後の展望をお聞かせください。
開業当初から行っている往診は、今後も続けていきたいですね。床ずれやおむつかぶれなどのほか、特殊な疾患もあり、専門の先生に診てもらいたいというご依頼は数多くありますので、往診は体力が続く限り行っていきたいです。また現在、私と同じく皮膚科を専門として大学病院に勤務している息子が、当院にも週に数回勤務しています。大学などの大きな機関にいるからこそ得られる息子の知識と、地域の皮膚科だからこその私の知識とを合わせて、診療をしていきたいですね。ゆくゆくは息子に当院を継承することも視野に入れつつ、私自身も長く地域の医療に貢献していければと思います。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

皮膚科の疾患は、慢性的なアトピー性皮膚炎をはじめ治療に時間のかかる病気が多いので、信頼のおけるクリニックや医療機関を探して、一つの所で根気良く治療を続けることを大切にしてください。当院でも、どんどん進歩する技術とともに、医師と患者さんとの信頼関係を大切にした診療を続けていきたいと思います。

