理想の歯並びと噛み合わせをめざし
将来の健康につなげる矯正歯科
なんぽ矯正歯科 川崎・新百合ヶ丘
(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)
最終更新日:2025/02/13


- 自由診療
審美面の改善を求めて始める人も多い歯列矯正だが、歯並びの整った正しい噛み合わせは、良い口腔環境の維持につながるというメリットもある。「80歳になった時に20本以上自分の歯で噛めているようにサポートするのが当院の理念の一つです。その土台をつくるのが矯正だと考えています」そう語るのは、「なんぽ矯正歯科 川崎・新百合ヶ丘」の南保友樹院長。2024年4月に「なんぽ歯科クリニック新百合ヶ丘」からクリニック名を改め、矯正歯科に力を入れるクリニックとして再スタートを切った。南保院長をはじめ、矯正歯科を専門とする歯科医師が7人在籍して、子どもから大人まで幅広い年代のさまざまな症状に対応している。実際、矯正を受ける際はどのように行われるのか、気になる疑問点とともに、診療の流れを南保院長に教えてもらった。
(取材日2024年6月5日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q矯正を始める年齢の目安を教えてください。
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A
矯正を行うのに年齢制限はありませんが、理想は6~7歳、6歳臼歯と呼ばれる奥歯と上下の前歯4本がそれぞれ永久歯に生え替わった頃が目安です。その時期に行うことで、これから生える永久歯が理想的な位置にくるよう促します。ただし、お子さんによっては乳歯の時から矯正を行ったほうがいいケースもありますので、気になることがあったり、3歳児健診で指摘されたりしたら専門の歯科医師にご相談ください。大人の矯正は20、30代の方が多いですが、最近では50代や60代で矯正を始められる方も少なくありません。年齢問わず、正しい噛み合わせをつくることは、その後の健康な口腔環境や体づくりにつながります。
- Q健康な歯を抜く場合もあると聞きました。
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A
健康な歯を抜くことに不安を感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、矯正=抜歯というわけではありません。ただ、日本人は歯が大きめで顎が細いという人が多いので、抜歯を行わないと治しきれないケースが多いんです。通常抜歯を伴う矯正の場合、上下で2本ずつ抜くのですが、4本抜いたとしても残りの歯が正しい位置で噛めることのほうが重要です。一部の歯だけにかかる負担がなくなり、歯磨きもしやすくなるので、将来的に歯を失うリスクの軽減が期待できます。小児矯正では抜歯は行いませんが、成長が落ち着いた後で最終的に抜歯をして整えることをめざす場合もあります。
- Q矯正後の歯並びはどうすれば長く維持できますか?
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A
矯正は装置を外したら完了するわけではなく、その後、噛み方や歯ぎしりなどが影響し、歯が少しずつ元の位置に戻ろうとする「後戻り」が始まります。そこで、後戻りを最小限に食い止めるために、リテーナーという保定装置をつけたり、定期的に通院してチェックをしたりします。通常、約2年間の保定期間が終われば通院も終了という歯科医院が多いですが、当院ではその後も半年に1回の定期通院を勧めています。加齢変化によって顎の骨や歯茎が痩せると歯が動いて歯並びが変わってしまうこともあるのです。そういった変化にもアプローチできるように、歯科医院と良い関係性を築いていくことをお勧めします。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1初診相談では、歯の状態を確認。疑問や不安は相談を
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まずは問診票に記入する。同院ではコーディネーターと呼ばれるスタッフが問診票を確認しながら矯正の概要を説明。希望者はその日に簡易検査とエックス線撮影を行う。歯科医師が検査結果と画像を確認し、口の中の状況、歯並びをチェック、矯正の際に抜歯が必要かどうかなど、おおまかな診療の方向性を説明。これまで手がけた症例なども紹介し、矯正装置の説明を行う。虫歯や歯周病の有無を調べ、問題があれば優先して治療を行う。
- 2頭部全体の骨格も撮影、さまざまな精密検査を行う
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実際に矯正を行うことになったら、エックス線検査や、顔・口腔内の写真撮影、模型作製のための歯型採取が行われる。頭部の骨格を見るのは、顔全体の中での歯のバランスが重要になるからだ。過剰歯、埋伏歯などがある場合は、正しい位置を特定するために歯科用CTで撮影を行うケースもある。矯正中に虫歯になるリスクを知るため、唾液の殺菌力などの成分測定も実施。測定データは矯正中の歯磨き指導に生かされるという。
- 3検査の分析結果と歯の模型を提示し、矯正計画を説明
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検査から約3週間後に歯の模型が完成。模型と併せ、検査時に取得したデータから、骨格的に見た理想的な歯並びとの比較や、歯1本ごとのサイズから計算した歯並びの凸凹の度合いなどの分析結果が提示される。矯正計画、料金、抜歯の有無など具体的な内容を相談して決定。同院では一人ひとりの矯正プランや注意事項をまとめたファイルを作成し渡している。長く続く治療の振り返りや再確認ができるようにという心配りが感じられる。
- 4理想の歯列をめざし、いよいよ装置を装着
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ワイヤー装置による矯正の場合、1本1本の歯に矯正装置をつけ、ワイヤーを通して歯を動かすための力をかけていく。指でつかまれているような痛みが2~3日続くが、徐々に和らいでいくとのこと。マウスピース型装置を用いた矯正は取り外せて歯磨きなどのケアはしやすいが、1日20時間以上装置をつけておかなければならないため、つけ忘れには注意が必要だ。装置をつけた後は、調整を行うため1ヵ月に1度のペースで通院する。
- 5通院時には、虫歯にならないよう歯磨き指導を念入りに
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1ヵ月に1度程度の通院を2年ほど続け、リテーナーを用いる保定期間になったら3ヵ月に1度の通院になる。矯正中は装置によって歯磨きが不十分になりがち。それを防ぐため、装置を装着したら歯磨きの仕方を動画で学び、通院時は施術前に歯科衛生士のチェックを受ける。同院では、装置の隙間も磨ける歯ブラシや、デンタルフロスなど矯正中のケアに役立つさまざまなケアグッズのアドバイスや提案も行っている。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/38万5000円~ 成人矯正/77万円~ マウスピース型装置を用いた矯正/ハーフ 60万5000円、フル 99万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。