南保 友樹 院長の独自取材記事
なんぽ矯正歯科 川崎・新百合ヶ丘
(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)
最終更新日:2024/06/24

新百合ヶ丘駅から徒歩4分の場所にたたずむ「なんぽ矯正歯科 川崎・新百合ヶ丘」。院長である南保友樹先生は大学病院で矯正歯科を学んで研鑽を積んだ、矯正治療を専門とする歯科医師だ。2013年に「なんぽ歯科クリニック新百合ヶ丘」として開院し、妻で歯科医師の南保舞副院長とともに診療にあたってきた。さらに12年目となる今年4月には、クリニック名を現在の名称に変更。矯正治療により注力し、地域医療に貢献したいという。院内は「子どもも過ごしやすい環境」をコンセプトに、完全バリアフリー設計の採用やキッズスペースの設置など、2児の父でもある院長ならではの配慮が行き届く。矯正歯科を中心に、一般歯科から小児歯科まで対応するので、ファミリー層が多いのも特徴だ。取材では名称変更へかける思いや矯正治療の詳細について聞いた。
(取材日2024年4月3日)
矯正歯科を専門に、家族でケアに通えるクリニック
先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

医師だった父の影響が大きく、「自分も医療の道に進みたい」という気持ちを昔から持っていました。歯科医師の道を選んだのは、歯が全身の健康に関わっていることを知って興味を持ったから。その延長で、私の治療テーマは「口全体の管理」です。例えば、歯を治したら終わりではなく、噛み合わせの良し悪しや治療の対象となる歯の周りもチェックして、悪くなった原因を徹底的に探ります。ケアと予防と管理を徹底することで、健康な歯を長く保つことが何よりも大切だと考えています。「8020運動」をご存じでしょうか。80歳を超えても丈夫な歯を20本残すことをめざす運動ですが、そうしていきたいですよね。お子さんから、ご高齢の方まで歯や口全体を診ながら全身の健康にもつなげて、自分の歯で生き生きとした人生を送るお手伝いをしたいと思っています。
開業までの経緯を教えていただけますか?
2005年に昭和大学の歯学部を卒業後、同大学の大学院に進みました。その後は大学病院で助教などのキャリアを経て、歯科医師としての経験を積み重ねてきました。それまで歯並びや顎の位置を改善するための矯正歯科の治療を行ってきましたが、もっと幅広い歯科治療を学び、実践していきたいと考えた結果、2013年3月に開業したのです。当初の名称は「なんぽ歯科クリニック新百合ヶ丘」でした。私が川崎市の出身なので、クリニックを開くのも長年の愛着があるこの辺りにしようと決めていました。
2024年4月より名称を「なんぽ矯正歯科 川崎・新百合ヶ丘」に改められたんですね。

私が大学院で矯正治療を専門的に学んできたため、当院の強みは矯正治療です。それを前面に出して専門性に基づいた矯正治療を提供し、地域医療に貢献できたらと考え、名称変更を決断しました。当院には矯正を専門とする歯科医師が7人在籍しています。全員が大学病院の矯正歯科で研鑽を積み、矯正治療の経験が豊富な歯科医師です。現在、患者さんは8割が矯正治療、2割が一般歯科治療で通われています。矯正治療を受ける患者さんの年齢層は、小学校低学年を中心に、60代まで幅広くいらっしゃいます。まず1時間ほどかけてカウンセリングを行い、患者さんの生活スタイルや性格も考慮に入れながら、その方に合った矯正装置や治療方針の提案をいたします。お子さんが矯正の治療をしている間に、親御さんは検診とクリーニングができることもあり、ファミリーでいらっしゃるケースも多いですね。
歯科用CTや口腔内スキャナーで精密な検査を
矯正治療のメリットを教えてください。

矯正治療の第一のメリットは、歯並びを美しく導けるので表情や笑顔への自信にもつながることです。さらに、歯並びや噛み合わせを整えることを図るので、歯磨きがしやすくなる、全部の歯でバランス良く噛めるといったことが期待でき、生涯ご自身の歯で生活できる可能性が高まることも望めます。矯正歯科が対象とするのは、歯だけではなく土台となる顎骨も含まれます。ベースとなる顎骨の形や大きさを考慮した治療を提供したいと考えています。そのため、歯科用CTや口腔内スキャナーなどの専門機器もそろえました。歯科用CTでは、目に見えない顎の骨の幅、量、歯根の長さや向きなどを把握できます。口腔内スキャナーによって、より精密な矯正装置の設計も望めるようになりました。
お子さんの歯並びを気にする親御さんへのアドバイスはありますか?
私は歯科検診や学校検診を行っているので、多くのお子さんのお口の中を拝見しています。最近は顎が小さく歯は大きい傾向にあるようです。そのようなお子さんは歯の土台である顎の骨が小さいので、成長するにつれて歯がきれいに並ばなくなるリスクが高いのです。ただし、幼少期から矯正治療を行って管理をすれば、顎の正常な成長を促すことが可能です。歯並びは、指しゃぶり、口呼吸、舌の動かし方といった癖も影響します。当院では、このような癖に対しての矯正装置の使用だけでなく、特定のトレーニングを行うことで歯並びの改善を図ります。虫歯予防のための食育への助言も加えることで、総合的にきれいな歯並びをめざしています。
矯正歯科との出合いや、こだわりのポイントは何でしょう。

私自身、小学生時代の矯正治療の経験が大きく影響していますね。当時は本当に嫌だったのですが、今では両親に感謝しています。矯正治療は子どもが対象と思われがちですが、年齢制限はありません。老若男女問わず、良い歯並びと噛み合わせをめざすことで、健康な歯や体づくりにもつながります。何歳になっても、歯を美しく整える目的だけでなく、健康な歯のケアの目的でも積極的に矯正治療を受けてほしいですね。当院ではスタッフにも矯正治療経験者が多数いますので、患者さんの立場に立ったアドバイスができると思います。
矯正と予防歯科の両輪で、地域住民の歯の健康を支える
クリニックのコンセプトをお聞かせください。

お子さんでも過ごしやすい院内環境をつくることです。院内は完全バリアフリーで通路も広めにしていますので、車いすやベビーカーに乗ったまま入り口から診察室まで入ることができます。キッズスペースも設置して、お子さんが自由に遊べるスペースを作りました。診察室には親御さんが治療している時も同席できるように、お子さん専用の椅子も用意しました。親御さんと一緒にいたい子も、好きに遊んでいたい子も幅広い対応が可能で、お子さん連れでも診察に来やすい工夫をしています。私自身、小学生の子どもの父親ですので、「自分の子どもを連れて行くなら、どんなクリニックが安心だろう」という視点で、親御さんにとってのメリットを多数取り入れたクリニックづくりをいたしました。
今後の展望について教えてください。
当院は、予防歯科にも力を入れています。お子さんの場合、歯磨きが好きな子もいれば、歯ブラシを口に入れるのを嫌がる子もいますから、それぞれの個性に合わせて指導していきます。染め出しをして、磨けていない箇所を自分で磨いてもらってどれだけ落ちるのか、直接見てもらう取り組みもしていますよ。ジュースやお菓子が大好きで食生活が乱れているお子さんの場合は、生活習慣も含めて改善を図っていきます。また歯磨きを頑張っていても毎回定期検診で同じ箇所に磨き残しがある場合、磨き方の癖が原因ではなく、歯並びの問題で汚れがたまって落とせないケースも考えられます。その場合、根本的に改善するためにはまず歯並びの改善が必要です。矯正と予防、2つをセットで啓発していきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

出かける前に鏡を見た時、口周りや歯の状態は簡単にチェックできますよね。そこで気になるところがあれば、実は注意が必要かもしれません。本人が見て気づくレベルなら、歯科医師がきちんと診た場合、他にも問題が見つかる可能性が高いからです。それともう一つ、矯正治療は年齢を問わず行えることを伝えたいです。美しい歯並びを手に入れるだけでなく、健康な歯を保つことにもつながると考えます。当院では定期的に院内で勉強会を開いていて、スタッフが順番に講師となって歯科医療やケアをテーマに掲げ、全員で知識を深めています。皆さんのご質問にしっかりお答えできる、優秀で温かいスタッフがそろい、アットホームでリラックスできるクリニックです。歯や口のことで少しでも気になることがあれば、遊びに来る感覚でお訪ねください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療
■精密検査:2万2000円
■診断:3万3000円
■治療:
小児矯正(混合歯列期の矯正)から始めた場合:44万円~
本格矯正(永久歯列期の矯正、成人の方の矯正)から始めた場合:77万円~
※詳細はホームページをご確認ください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。