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浅井 洋貴 院長の独自取材記事

あさい内科医院

(川崎市多摩区/中野島駅)

最終更新日:2023/01/27

浅井洋貴院長 あさい内科医院 main

「新型コロナウイルスの感染が拡大していますが、このタイミングに医療従事者として現場で働けることにやりがいを感じています」と語るのは、「あさい内科医院」の浅井洋貴(ひろたか)院長。地域密着型のクリニックとして地元の人々の健康を支えている。「心の通った温かい診療」を大切にしているという院長。その言葉を裏づけるように、優しく落ち着いた雰囲気で質問に答えてくれた。「人相手の仕事だからこそ、自分の人間性や教養を磨くことが大切」と考え、読書をするなど、常に努力を怠らない浅井院長に、消化器内科診療の重要性や地域医療にかける思いを聞いた。

(取材日2021年3月16日)

発熱診療を開始し、新型コロナウイルスの検査も実施

感染症対策を徹底しているようですね。

浅井洋貴院長 あさい内科医院1

QRコード決済を導入したほか、待合室をパーティションで仕切り、患者さん同士の距離が保てるようにしています。ほかには、空気清浄機を設置し換気もしているのでご安心ください。また、発熱の患者さんの診療枠を新たに設けました。11時から12時までの1時間を発熱診療の時間にし、発熱の症状がある人とそうでない人を完全に分けています。さらに、新型コロナウイルスに感染しているかどうかを短時間で確認できる機械も導入し、検査に対応しています。

PCR検査が受けられるということでしょうか。

当院で行っているのは、等温核酸増幅法(NEAR法)という検査です。これは核酸増幅法という遺伝子を増幅させて調べる検査のうちの1つの方法で、核酸増幅法の検査としては他に、皆さんに聞きなじみのあるPCR法などもあり、昨年からいろいろな検査機器メーカーが検査機器を開発しています。従来のPCR法は時間がかかる検査で設備も大がかりなので、個人レベルのクリニックで導入するのは難しかったのですが、小さな機械で10分くらいで結果がわかるものができたので導入しました。この検査を希望されて来院される患者さんも多いです。

新型コロナウイルスの流行で、患者さんに変化はありましたか?

浅井洋貴院長 あさい内科医院2

リモートワークになり外出を避けて動き回らないライフスタイルになった方が多く、それが健康に影響を与えています。私自身も、去年の春は電車通勤から車通勤に変えていたのですが、その時に太ってしまったんですよ。1回目の緊急事態宣言がちょうど春の健診シーズンと重なったため、秋から冬の時期にずれて健診を受けた方が多いのですが、たくさんの働き盛りの若い世代の方が生活習慣病になっていると感じました。糖尿病予備軍や脂肪肝になった方も多いですね。そういう方には歩くことをお勧めしています。

内視鏡と肝臓を中心にした消化器内科診療に注力

こちらのクリニックで受けられる内視鏡検査について教えてください。

浅井洋貴院長 あさい内科医院3

当院の内視鏡には、大腸内視鏡と経口・経鼻の胃内視鏡があり、2020年に新型の画像強調機能を搭載した機器にリニューアルしました。画素数が上がり病変を見つけやすくなっただけでなく、これまでより短時間で検査できるようになっています。経口胃内視鏡で嘔吐反射が出やすい方には、鎮静剤を使って半ば眠ったまま検査することもできます。経口の胃内視鏡と大腸内視鏡には、拡大内視鏡を採用しています。ただ、予約枠がすぐに埋まってしまい、患者さんを少しお待たせしてしまっている状況なのが申し訳ないですね。検査枠を増やしたのですが、それでもまだお待たせしてしまう状態です。大腸カメラでは、1cm前後のポリープや早期がんなどの日帰り手術をすることもできますが、皆さん検診をこまめに受けてくださっているので、進行がんの方は減ってきている印象があります。

ピロリ菌の除菌治療を希望される患者さんも多いのですか?

ピロリ菌の除菌治療は2013年に保険適用の範囲が広がってかなり増加したものの、4年前をピークに減ってきています。ピロリ菌は胃がんにつながるものですが、だからといってピロリ菌を一度除菌したらそれで終わり、胃がんにならない、というものではありません。除菌後のフォローアップが大事なポイントで、内視鏡で年1回くらい確認していくことが大事なのです。実際にピロリ菌を除菌した翌年に胃がんを発症したという例もありますので、当院では除菌後のフォローアップとして毎年内視鏡検査を行っています。フォローアップまでしっかり行うのが、ピロリ菌除菌治療を行う医師の義務だと思っています。大腸内視鏡検査もですが、適切な間隔での検診を勧めるようにしています。

肝臓の診療についてはいかがでしょう。

浅井洋貴院長 あさい内科医院4

以前はB型肝炎・C型肝炎が肝臓の病気の多くを占めていましたが、数年前にC型肝炎の新薬が登場したことにより、全国的にC型肝炎の患者さんは劇的に減りました。それまでは注射薬を毎週打つ治療でしたが、飲み薬によってウィルスの駆除をめざせるようになりました。そのため、今ではC型肝炎はなくなるのではないかとさえいわれています。最近は生活習慣に根づいた脂肪肝やアルコール性肝疾患などが増えている印象ですね。脂肪肝も肝臓がんのリスクを高めるといわれているので、リスク管理が必要です。

一期一会を大切に、ぬくもりのある診療をこれからも

どのような患者さんが来院されますか?

浅井洋貴院長 あさい内科医院5

地域の方々を中心に、一般内科では、風邪やインフルエンザなどの感染症、高血圧などの生活習慣病、喘息や花粉症などのアレルギー疾患の患者さんが来院されます。かかりつけ医として日々の健康管理へのアドバイスを重視しながら、当院での対応が難しい症状の患者さんには、高次医療機関へ紹介を行っています。消化器内科では胃や便の調子が悪いということで、内視鏡検査を希望される方が多いですね。また体に負担の少ない超音波検査も積極的に併用しています。年齢層は、高齢の方が多いのかなと思っていましたが、若い方も多い印象です。年々皆さんの健康に対する意識が高くなっていて、特定健康診査やがん検診などで来院する方も増えています。

診療にあたって心がけていることを教えてください。

医師にとっては大勢いる患者さんのうちの一人でも、患者さんの側からすれば私の診療が極めて重要な影響を及ぼします。そのため一期一会の精神を忘れずに、患者さんの期待や要望に応えられるようにしなければという思いがあります。実際の診療では、患者さんの話をよく聞くように心がけ、医師と患者ではなく、人間同士として話すことを大切にしています。どうしても患者さんと向かって話をすると医師の目は病気のほうに向きがちですが、私は患者さんご自身を見るようにしています。そして、患者さんが人として何を望んでいるのか、病気を治療して終わりではなく、その先に何があるのかを常に考えています。例えば、インフルエンザの患者さんにただ薬を処方して終わりではなく、いつから会社に行けるのかを考えながら治療します。その人の生活の中で一番ウエイトが大きいのが何かというのを考え、ぬくもりのある診療を実践しています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

浅井洋貴院長 あさい内科医院6

新型コロナウイルスは確かに怖いですし、心配して病院を避けている方もいます。しかし、自分の病気を放置するともっと恐ろしいことになる可能性があります。そこはうまく天秤にかけ、どうするべきかを判断してください。検診をきちんと受けることも同じくらい大切です。感染症のことやほかの病気のこと、健康についての不安など、正確な情報収集のために医療機関を使っていただければと思います。当院では、SNSの当院公式アカウントから随時お知らせを発信していますので、そちらからも情報をチェックしていただけます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

胃内視鏡検査/2万2000円~、大腸内視鏡検査/3万3000円~、一般健診/1万円~

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