東芝 輝臣 院長の独自取材記事
テル皮膚科
(練馬区/練馬駅)
最終更新日:2026/07/02
西武池袋線・都営大江戸線の練馬駅から徒歩圏内にある医療ビルで診療を行う「テル皮膚科」。2009年の開業以来、地域に根差し、保険診療を中心に美容皮膚科の相談や外来手術にも対応してきた。院長の東芝輝臣先生は、基幹病院で一人医長を務めた経験を持ち、自院で対応すべきか、専門機関へつなぐべきかを見極める判断力を培ってきた医師だ。開業から17年、街や患者層が少しずつ変化する中で、診療の軸にあるのは「エビデンスに基づいた治療をきちんと行うこと」だという。男性の美容に関する相談も増える今、皮膚の悩みを幅広く受け止める同院の現在について、東芝院長に聞いた。
(取材日2026年6月5日)
臨床経験を土台に、練馬で開業
これまでのご経歴を教えてください。

浜松医科大学医学部附属病院の皮膚科や静岡県内の関連病院などで勤務し、経験を積みました。どちらかというと、研究よりも臨床を中心に歩んできたと思います。中でも印象に残っているのは、地域の基幹病院で一人医長として勤務した時期です。地域の基幹病院として、開業医の先生方から紹介される患者さんも含め、ある程度のことは自分で判断しなければなりませんでした。自院で対応するのか、より大きな医療機関へ紹介するのか、その見極めも含めて担う必要があり、そこで判断力は鍛えられたと思います。その経験は、開業医となった今の診療にも生きています。
医師になったきっかけと、中でも皮膚科を選ばれた理由を教えてください。
医療の道に進んだのは、父が医師だった影響です。小学生の頃から将来は医師になるものだと思っており、自然と医学部に進学しました。父は透析を専門にしていましたが、私に後を継ぐことは求めず「興味のある領域に進みなさい」という考えだったので、自分に合う診療科を考えるようになりました。皮膚科に惹かれたのは、症状が皮膚に出ている分、患部を確認しながら診断や処置につなげられるからです。患者さんに説明しやすく、治療の変化も一緒に確認しやすい点に面白さを感じました。
開業までの経緯についてお聞かせください。

もともと「いずれは開業したい」という想いはありました。皮膚科は外来が中心で入院が必要な疾患が比較的少なく、1人で診療を組み立てやすい診療科だと感じていたからです。東京に出てからは一般のクリニックで院長として勤務した時期もあり、少しずつ開業後の姿をイメージするようになりました。開業のための物件を探していた時期が、この医療モールが開業するタイミングと重なり、練馬という街と縁ができました。
保険診療を軸に、美容や外来手術にも対応
院内の設計や設備について教えてください。

複数のクリニックが入る医療モール内にあるため、他科のクリニックの帰りに気軽に立ち寄っていただいていると思います。例えば整形外科の帰りに、足のタコやうおのめ、水虫などの相談で来院される方もいらっしゃいます。緊急性の高い症状でない場合に「ついで」の感覚で通院できるのは、患者さんにとってもプラスに働いているのではないでしょうか。院内の設計は開業時から大きく変えてはいませんが、昨年のモール改装に伴い、院内に受付を新設しました。診察エリアは、施術や外来手術を行うことを想定したレイアウトにしています。設備としては、エキシマランプ治療器をはじめとする機器を導入しています。新しい機器を選ぶ際は、極端に新規性を追うというよりも、機器がどのように評価されているかを確認して選ぶようにしています。
どういった症状に対応していますか?
一般皮膚科の他、小児皮膚科、美容皮膚科の診療も行っています。保険診療が7割ほど、自由診療が3割ほどになります。保険診療では、水虫やうおのめの他、アトピー性皮膚炎や帯状疱疹、湿疹、小児特有のとびひ、水イボ・水ぼうそう、おむつかぶれといった一般的な皮膚疾患に加え、良性腫瘍の切除といった日帰りの小手術も実施しています。自費診療では、医療脱毛、しみのケア、男性型脱毛症に対する治療薬の処方などを行っています。
近隣の医療機関との連携について教えてください。

勤務医時代の経験から、当院で対応できる症状なのか、より専門的な医療機関へ紹介すべきなのかを見極めることを大切にしています。クリニックの規模と設備の関係で、対応できる治療には限りがあります。その代わり、当院で治療をすべきなのか、基幹病院に送るべきなのかという診断と患者さんの振り分けは、基幹病院と同じようにきちんとやらなければならないと考えています。というのも、時には患者さんがまったく自覚していない、重大疾患を見つけることもあるからです。例えば、本人は「ほくろができた」としか認識していなかった直径1ミリ未満のごく小さな病変が、実は皮膚がんだったというケースもあり得ます。
話しやすい雰囲気で、適切な医療の提供をめざす
開業からの17年間で、街や患者さんの変化を感じたことはありますか?

人気のエリアであるため、転入される方が増えているようです。開業当初から通っていた患者さんが千葉や埼玉などへ引っ越していくこともありますが、今でも通い続けてくださっている方もいます。患者層としては、以前は小児の割合が高かったのですが、今は2~3割ほどでしょうか。小さなお子さんだった患者さんが高校生や大学生になり、今は別の症状で来院されることもあります。そうした変化を見ると、17年という時間を実感しますね。当然、私を含めて年齢を重ねているので、開業当時と比べると全体として年齢層は上がっているのではないでしょうか。診療内容では、近年、男性の患者さんから脱毛や男性型脱毛症、しみの相談といった美容的なご相談を受けることがとても増えました。男性も身だしなみや見た目の悩みを皮膚科で相談する時代になってきたのだと感じます。
クリニックの理念や、患者さんと接する際に意識していることをお聞かせください。
基本にしているのは「エビデンスに基づいた治療をきちんと行うこと」です。皮膚の症状は見た目が似ていても、原因や必要な治療が異なることがあります。だからこそ、診察ではまず患部をよく見て状態を見極め、必要な処置や薬を判断することを大切にしています。皮膚科の疾患には何日か薬を塗れば症状の改善が見込めるものもあるため、自己判断で薬を中止してしまう方もいるのですが、症状がぶり返してしまう可能性があります。ですのできちんと治療が終わるまでは定期的に診るようにしています。また、患者さんが聞きたいことを聞けないまま帰ってしまわないようにすることも意識しています。1つの相談が終わった後にも「他にも何かありますか?」と声をかけ、気になることを話しやすい雰囲気をつくるようにしています。限られた診療時間の中でも、必要なことを聞き取り、適切な治療につなげたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

皮膚の症状は、かゆみや痛みだけでなく、見た目の悩みとして生活に影響することもあります。当院ではできるだけエビデンスに基づいた治療を行い、必要に応じて外来手術や美容皮膚科の相談にも対応しています。ちょっとしたことだからと我慢せず、気になる症状があれば、相談していただければと思います。まずはこの場所で診療を続け、地域の方に継続して相談してもらえるクリニックでありたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは男性型脱毛症に対する治療薬の処方/5500円~、医療脱毛/5500円~、しみのケア/2万5300円~

