松田 圭二 院長の独自取材記事
まつだ整形外科・リウマチ科
(練馬区/練馬駅)
最終更新日:2026/03/10
西武池袋線の練馬駅から徒歩7分の複合医療モール内にある「まつだ整形外科・リウマチ科」。院内は、太陽・海・森をイメージした明るいカラーリングで、これは、意匠建築や絵画が好きだという松田圭二院長によるアイデアなのだとか。開院17年を迎え、リハビリテーション施設をリニューアル。地域の患者の健康寿命延伸をめざして、積極的に体を動かすリハビリにますます力を注ぐ。多業種のスタッフが連携したチーム医療の充実が魅力の同院。「働くメンバーがお互いの人柄を知り、風通し良く働ける環境にすることも大切にしています」と話す松田院長に、リニューアルの詳細やリハビリの特徴、院長のライフワークでもあるスポーツ診療について話を聞いた。
(取材日2026年2月16日)
健康寿命延伸のための積極的なリハビリに注力
2025年5月にリニューアルされたそうですね。

「リハビリをしっかり受けたい」という患者さんのニーズにお応えして、数年前に、これまでの第1リハビリ室に加えて第2リハビリ室を増設したのですが、今回はさらに、新しい機器を導入したり、片側だけだったリハビリ室内の鏡を全面張りにしたりと、リニューアルを図りました。理学療法士も増員し、ハード・ソフト両面で再構築したかたちです。当院には医師以外に、理学療法士などのリハビリスタッフ、看護師、放射線技師など多くのスタッフが在籍しており、質の高い医療を均一に提供するため、すべての診療においてベースラインの手技を画一することをコンセプトにしています。リハビリについても同様で、プログラムを統一していますので、今回スタッフを増員したことで、より多くの患者さんに質の高いリハビリを受けていただけるようになったといえるのではないでしょうか。加えて、高気圧酸素BOXなどさまざまな選択肢も用意しています。
どのようなリハビリを行っているのですか?
特徴としては、積極的なリハビリを実践していることが挙げられます。整形外科でのリハビリというと、患者さんにベッドに寝ていただいて、マッサージのようなケアや電気治療のような物理療法が中心になることも多いですよね。当院ではそれに加えて、患者さん自身にどんどん体を動かしてもらう、運動器リハビリを充実させています。昨今は健康を増進してフレイルを予防しようという考えが世の中に浸透してきていますが、まさに「健康寿命を延ばすこと」を目的としたリハビリにも力を入れています。第1リハビリ室では、慢性疾患の方や術後すぐの方などに、物理療法なども含めたリハビリを受けていただく。一方、第2リハビリ室では、スポーツジムにあるエアロバイクを設置するなど、フィットネスの要素も含めて、スポーツ愛好者の方のスポーツ社会復帰に直結するようなリハビリを行っていく。こうしたイメージで使い分けもしています。
新たに骨粗しょう症の検査機器も導入されたと伺いました。

はい。今回のリニューアルで、骨粗しょう症を検査するための、全身型の骨密度測定装置を導入しました。腰椎や大腿骨の骨密度を高精度に測定できる機器です。健康寿命を延ばすという意味では、骨がもろくなることで転倒などがなくても日常の負荷で背骨が潰れてしまう「いつの間にか骨折」や、一度骨折するとその影響でほかの骨も次々と折れやすくなる「ドミノ骨折」などを未然に防ぐことが重要で、そのため、骨粗しょう症を体系的に治療していきたいと考えています。ぜひ多くの方に検査を受けていただき、骨粗しょう症の予防・早期発見につなげたいです。
オールマイティーに対応。スポーツ外傷の診療にも強み
幅広い症状の患者さんを診ていらっしゃるのも印象的です。

昔から、オールマイティーな医師をめざしたいという気持ちがあったんです。医師になって最初の2年間は外科で、その後整形外科に入ってからも、さまざまな専門分野を回り、治療経験を積みました。そのおかげで今も、オールマイティーに対応できているのではないかと思います。整形外科を受診する患者さんは、頭痛、首の痛み、関節や腰の痛みなど、ご相談の内容がとにかく幅広く、全身に及びますから。それに、来院する患者さんの中には一定数、比較的早期で対応すべき症状の方がいらっしゃいます。そのような症状を見落とさないためにも、多角的な視点で診断することが大切になってくるのです。もちろん私一人ではなく、スタッフも含めたチームとして取り組んでいます。それによって、一人ひとりの症状に合わせたオーダーメイドの治療が可能となります。
スポーツ外傷の診療もされていますね。
1995年から着任した関東労災病院では、スポーツ整形外科を専門としていました。それ以降はさまざまなスポーツ現場に帯同し、サッカーやラグビー選手などの数多くのスポーツ外傷を診てきました。その経験が当院のスポーツ診療でも生かされています。私自身もスポーツが好きなので、スポーツ外傷の診療はライフワークとして続けていきたいです。ちなみに私は高校ではサッカー部、大学では野球部でした。基本的にチーム競技が好きなのですが、医療におけるチームワークにも通じるところがあると思っています。
これから新たに力を入れていきたいことはありますか?

学童のスポーツ診療です。小・中学生のスポーツ外傷に対する診療がやや形骸化していて、体系的に診られていない現状があると感じています。成長期の子どもや関わっている大人は、前提として予防医学を理解する必要があると思うのです。現状は、ケガをしてもすぐの復帰を望む人が多いように感じるのですが、本来は「なぜケガをしたのか?」を子ども自身が理解することが大切で、ケガとしっかり向き合うこと、体のためには一定期間の休養も必要です。また子どもは自己修復能力が高いのでケガの治りが早いのですが、一方で間違った方法で対処してしまうと治りにくくなるといったことがあり、治療のアプローチが成人とは異なります。運動と医学の両方の知識を持つ人が地域の学童スポーツの現場に入り、正しい知識を保護者や指導者に伝えていくことが求められていると思います。長く楽しく運動を続けるための土台づくりとして、当院でも積極的に取り組みたいです。
経験豊富なスタッフとともに質の高いチーム医療を提供
診療において、どのようなことを大切にしていますか?

第一に、誤診をしないこと。本質を見抜いて適切な診断をして、診断から治療まで一貫して関わっていきたいという思いがあります。そのため、例えばエックス線の機械は画像の質が良いフラットパネルというシステムを導入して、診断精度の向上に役立てています。そしてもう一つ、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。診察の際はいろいろお話をさせていただくこともありますが、私は、言葉と言葉の間に病気の本質が潜んでいるのではないか、と思っているんです。また、定期的な通院で経過を診させていただくことも多いですが、最初に診断した内容にとらわれず、1回ごとに謙虚な気持ちで診ることも大切にしています。思い込みによる見逃しがあってはならないですし、回数を重ねることで、わかってくることも多いからです。
スタッフさんの層が厚いことも、患者さんにとっての安心材料になりそうですね。
そうだと良いなと願っています。当院には経験豊富で専門性の高いスタッフが多いのに加えて、スタッフの間では任意の勉強会も頻繁に行われていますし、3ヵ月に1回は、私や非常勤のドクターが講師となって医学的な知識を共有する講習会も開催しているんですよ。スタッフがそれぞれの専門性に加えて幅広い医学的知識を持てば、患者さんの変化や異変に気づきやすくなります。「先生、こういうことがあったんですけど、大丈夫ですか?」と声をかけてもらい、情報を共有することで、隠れた病気の見落としがないようにしています。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

先ほどもお伝えしたように、当院ではスタッフ全員が意識を高く持ち、多角的な診療を行っています。スタッフ一人ひとりが専門性を発揮して対応していますので、気軽に相談してもらえたらと思っています。また当院で最も多い病気の一つがリウマチです。リウマチのケアについて専門的に研鑽を積んだ看護師もおり、各種の免疫療法などのより専門性の高い医療を提供できます。開院して17年がたちましたが、今後も変わらず地域の方々の健康増進をサポートしながら、さまざまな面で患者さんに寄り添い、心が通じる医療を実践していきたいと思っています。

