医療法人社団弘進会 宮田歯科池袋診療所

医療法人社団弘進会 宮田歯科池袋診療所

小澤 政陽院長

20181003 bana

池袋駅東口から徒歩3分、メインストリートの脇に立つ「医療法人社団弘進会 宮田歯科池袋診療所」。小澤政陽院長は予防歯科専任の歯科衛生士、息ぴったりの歯科技工士らスタッフとともに、35年以上前から全身の健康を見据えた歯科医療を推進してきた。日本にはまだ予防歯科という概念がない時代。その当時から同院で予防メンテナンスを受けてきた多くの患者が、高齢になった今も元気に過ごしているという。そう語る表情は家族の健康を喜ぶかのようであり、小澤院長の親身な人柄が伝わってくる。最後に語ってくれた一人の患者との大切な思い出には、歯科医師と患者という関係を超えた絆が感じられた。
(取材日2018年8月28日)

スウェーデン式予防歯科の概念を広めた、草分け的存在

―この地で診療を始めて30余年、振り返っていかがですか?

当時、日本の歯科医療は、削る、抜くといったいわゆる治療が中心でした。僕は以前からプラークコントロールをはじめ、スウェーデンが推進していた予防歯科の重要性を強く感じており、それを日本に広めるイメージで診療所の運営を始めたんです。初めはなかなか理解されず、スタッフ教育、患者さんへの説明と、本当に大変でしたね。しかし30年以上もたつと、診療開始当時から通われている多くの患者さんが、70代、80代になっても元気に過ごされているのを感じ、また紹介で来られる患者さんも増え、僕たちがやってきたことの成果を実感しています。中には、かなり厳しい状態で受診される方もいますが、与えられた環境・条件の中で最善を尽くし、その方がより長生きできるプランを見いだしていくのが歯科医師の使命だと考えています。

―歯を取り巻く状況に変化はありますか?

昔と違って子どもの虫歯が減っていますね。わが子の口腔ケアに熱心な親御さんが増えているように思います。一方で、気をつけてほしいのが小学4、5年生までの生活習慣。乳歯が生え変わる不安定なこの時期は、些細なことが噛み合わせに影響を与えます。例えば、口呼吸、片側の顎ばかり使って噛む、やわらかいものばかり食べる、といった悪習癖は改善が必要。歯並びを良くする方法には矯正治療がありますが、やらないに越したことはありません。矯正治療の不要な歯並びがベストなのです。

―こちらでは歯科衛生士を「予防歯科衛生士」と呼ぶと聞きました。

7人の衛生士全員が独自のカリキュラムを経た「予防歯科衛生士」として、口腔内のさまざまな変化を見つけ、歯科医師に治療や詳しい検査の必要性を伝える重要な役割を担っています。実際、衛生士の一人が、患者さんの歯周の状態が急に悪化したことに気づき、病院の受診を勧めたところ糖尿病が発覚したこともありました。そうした例は、当院では珍しくないんですよ。日本では3年で衛生士になれるのに対し、スウェーデンでは5年かかります。その違いは、歯や歯肉だけでなく、噛み合わせや口の開け方、顎の動きなど、口腔内全般について深く学んでいるかどうか。スウェーデンでは衛生士が開業もできるし、当院でもそれくらいのレベルをめざして、一定の勉強をしたらスウェーデンへ視察に行ってもらいます。「自分たちも負けないスキルを持っている」という自信を高めてほしいですからね。

―衛生士の役割はとても大きいんですね。

歯科医師には聞きづらいことでも、衛生士になら話せることがあります。歯科医師との懸け橋になる存在。だからこそ国家資格があるわけで、ただ歯を磨くだけではもったいないですよね。逆に、彼女たちが納得する治療を歯科医師ができていなければ、「先生、これでは駄目ですよ」と言われかねないので、身が引き締まります(笑)。



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