全国のドクター9,186人の想いを取材
クリニック・病院 158,624件の情報を掲載(2024年4月26日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 北区
  4. 十条駅
  5. 青柳診療所
  6. 青柳 有司 院長

青柳 有司 院長の独自取材記事

青柳診療所

(北区/十条駅)

最終更新日:2023/10/17

青柳有司院長 青柳診療所 main

JR埼京線十条駅から徒歩4分ほどの好立地にある「青柳診療所」。前院長である青柳定政先生が1958年に開いたクリニックで、現在は息子の青柳有司先生が院長を務めている。青柳院長は昭和大学医学部を卒業後、大学病院や関連病院などで研鑽を積んだ、内科と消化器内科を兼任するベテラン医師。とりわけ、胃と大腸の内視鏡検査においては専門性の高さを誇り、熟練の技術と知識を駆使した検査を実施している。「苦痛の少ない内視鏡検査」をテーマとし、胃の検査では吐き気を催す心配の少ない経鼻内視鏡を導入。大腸内視鏡検査では、検査同日に日帰りでのポリープ切除も行っている。取材では内視鏡検査についてや診療において大事にしていること、今後の展望などについて聞いた。

(取材日2023年5月16日)

慢性疾患をはじめとした高齢者のかかりつけ医に

先生が医師を志したきっかけについてお伺いします。

青柳有司院長 青柳診療所1

小さな頃から父の働く姿を見てきたことが大きかったと思います。自宅がクリニックに併設されていましたから、夜中に患者さんからの電話を受けている様子も見ていました。大変そうだと感じたこともありましたが、それよりも「自分も医師になるんだろう」と思う気持ちのほうが強かったですね。それと、社会人として何らかの手技を身につけたいという思いもありました。私が子どもの頃にちょうどテレビゲームが日本に登場し、私も夢中になって遊んだものです。画像や動画を見ながら操作をすることが好きで、子どもながらに手先を使うことが医師の仕事にも共通するのではないかとも考えました。

クリニックにはどのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

近隣にお住まいの方が中心で、父の代から長く続いていることと高齢化が進んでいることから、やはり年配の方が目立ちます。特に後期高齢者が多く、半分以上を占めているように思います。主訴は血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病が多いですね。あとは新型コロナウイルス感染症流行を経験して、人と接することが極端に減ったことから認知症の症状が進んだ方や外出の機会が減ってメタボリックシンドロームになった方も増えています。新型コロナウイルスに感染することよりも、自粛していた期間が長かったことでの健康被害が大きいように感じています。

こちらのクリニックでは発熱者専用の外来も実施していたと伺いました。

青柳有司院長 青柳診療所2

はい。やはりかかりつけとして通っていただいている患者さんが熱を出したからといって、「当院では診られません」と無下にお断りすることはできませんからね。うちは広いクリニックではないですし、遅くまで診療時間を延ばすことも難しかったので、発熱症状がある方は駐車場で診るようにしていました。発熱の患者さんが来たら防護服を着て看護師と一緒に診察するといった流れです。一般の外来の合間に診ていたことと、私自身が感染症専門の医師ではないので、とても大変でしたね。

病気の早期発見・早期治療に必要な内視鏡検査

内視鏡検査について詳しく教えてください。

青柳有司院長 青柳診療所3

胃や大腸などの消化管は、エックス線や超音波検査、CT等では小さな病変を捉えることが難しいため、内視鏡検査が必要になります。胃の検査では鼻から管を入れる経鼻内視鏡を導入しているのですが、これは経口での検査に比べて、吐き気などの苦痛を少なくすることが図れます。今までは経口に比べて管が細く画質が劣ることが短所でしたが、最近は経鼻でも画質が良くなってきました。大腸の検査を楽にできるかどうかについては、腸を伸ばさないようにするなどといった医師のテクニックが問われます。長年の経験を生かしながら少しでも楽に検査を受けてもらえるよう心がけています。

内視鏡検査を受けるべきタイミングはいつ頃が適切でしょうか。

胃と大腸のがんは早期発見が重要です。ピロリ菌がいると胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍のリスクが高くなります。まずは自分にピロリ菌がいるかどうかを調べ、いれば除菌するようにしましょう。ピロリ菌に感染したままでいると慢性的な胃炎が続き、胃がんのリスクも高まっていきます。若い方の場合、内視鏡検査で早期にピロリ菌の有無を確認することでリスクの低減を図れますので、20代でも一度受診することをお勧めします。また、注意しないといけないのは除菌後です。ピロリ菌を除菌しても発がんの可能性はあります。ですので、除菌した方は毎年内視鏡検査を受けることをお勧めしています。大腸がんに関しては、発がんリスクが高まる40歳以上の方は年に一度は便潜血検査を受け、異常があれば内視鏡検査を受けて詳しく調べるという流れが良いでしょう。

内視鏡検査を行い、実際に大きな疾患が見つかった場合はどのように処置をするのでしょうか。

青柳有司院長 青柳診療所4

小さいポリープならば検査同日に当院で日帰り切除を行いますが、大きいものは総合病院を紹介します。実は私自身、大腸内視鏡検査の技術指導と支援のため、週に1回東京北医療センターと都立荏原病院で勤務しています。とりわけ東京北医療センターはここからも近いので、大きなポリープを切除する方にはそちらを紹介し、自分が執刀する日に予約を入れてもらうこともできますよ。オペにまだ慣れていない若い先生の場合、指導もしています。また逆に、体に不調を感じて内視鏡検査を受けてもまったく異常がない方もいます。胃や腸というのは何の異常がなくても症状が出る臓器です。ストレスからくる機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群といった病気は近年増えています。内視鏡検査をして異常がなければそれが安心材料になるという方も多いので、気になる症状がある方はぜひ一度受診してみてください。

専門性を生かし、これからも地域医療に貢献していく

患者さんと接する際に大事にされていることがあれば教えてください。

青柳有司院長 青柳診療所5

とにかく丁寧に対応するというのを大事にしています。特にご高齢の方は複数の疾患を抱えているという方がほとんどで、訴えも多いです。現在の状態や問題の解消方法をお伝えする時は、理解しやすいよう、専門用語を使わずにかみ砕いた表現でゆっくりとお話しするようにしています。継続して通われている方も多いため、その日の顔色や雰囲気をよく観察して、ちょっとした異変や症状を見逃さないように気をつけていますね。あとは、患者さんの人柄も考慮します。細かく説明してほしいのか、短時間で要所だけ伝えてほしいのか、その方に合った説明をするよう心がけています。

クリニックの今後の展望について教えてください。

街のクリニックはやはり地域貢献が大事だと思っています。自分の専門性を生かし、引き続き地域に根づいた適切な医療を提供できればと思っております。慢性疾患ももちろんしっかりと診ていきますが、やはり内視鏡検査をこれまで専門的にやってきましたので、今後はもっと貢献できればいいなと思っています。近隣のクリニックで内視鏡検査を行っていないところは、当院で検査だけ行い、その後はまたお返しすることもしています。また私がかつて在籍していた病院はもちろん、地域の中核病院とも連携は取れていますので、身近な病気はここで治療しつつ、重い病気の疑いがあった場合は速やかに適切な高次医療機関に紹介できますのでご安心ください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

青柳有司院長 青柳診療所6

胃がんリスクを高めるピロリ菌については5歳頃までに感染するといわれていますので、調べるのは早ければ早いほど良いと思います。私自身、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医として30年以上の経験があり、これまで数多くの内視鏡検査を行ってきました。信頼できる医師のもとで検査を受けたいという方もぜひお越しください。過去に行ってきた救急医療の経験などを生かし、当院ではこれからも病気の早期発見に努めていきます。消化器系の症状で気になることがあれば、ちょっとした症状でも自己判断せずぜひ一度ご相談をお待ちしております。

自由診療費用の目安

自由診療とは

胃内視鏡検査/1万3000円~、大腸内視鏡検査/1万6000円~

Access