高橋 美穂 院長、高橋 由記 副院長、高橋 靖治 先生の独自取材記事
高橋歯科 矯正歯科クリニック
(北区/赤羽駅)
最終更新日:2024/08/27
サロンのようにきれいで落ち着いた雰囲気の院内で、メンテナンスや治療を受けられる「高橋歯科 矯正歯科クリニック」。赤羽一番街商店街を進むとある同院は、北区で50年続く歯科医院だ。2013年に父から引き継いだ高橋美穂院長が一般歯科を広く担当、妹の高橋由記副院長が矯正歯科を担い、弟の高橋靖治先生が一般診療と、総合病院でさまざまな症例に携わった口腔外科に対応している。「私たちはそれぞれの専門性を高めて、自分の分野に責任を持って連携しています」と語る高橋院長。その専門性を生かしながら、予防歯科と矯正歯科を軸に診療を行っている。患者の5年後10年後の歯を守るための診療に注力しているという3人に、同院の診療スタイルやそれぞれの専門分野について話を聞いた。
(取材日2024年6月27日)
5年後10年後の歯を守るための診療を心がける
こちらは北区で50年続く歯科医院とお聞きしました。
【美穂院長】当院は、私たちの父が50年ほど前に北区志茂で開業しました。2002年に現在の赤羽駅前に移り、父と一緒に診療にあたってきましたが、父が急逝し、私が院長を引き継ぐことになりました。そして2018年7月から、矯正歯科を専門とする妹の由記副院長と、口腔外科にも対応する弟の靖治先生が加わり、歯科医師3人体制で診療にあたっています。それに伴い、院名を「高橋歯科医院」から「高橋歯科 矯正歯科クリニック」へと変更しました。内装も一新し、定期的にメンテナンスに通う方も、心地良く過ごせるようにサロンをイメージした院内に。また、院長に就任して10年たったこともあり、診療スタイルも次のステージをめざして変えていくことにしました。
現在の診療スタイルについて教えてください。
【美穂院長】完全予約制で、お一人お一人にしっかりと時間を取って対応しています。以前は遅い時間まで診療していたのですが、夜間にいらっしゃる方はお忙しい方が多く、私たちが良いと思うことをなかなか提案できなかったんです。そういったもどかしさもあり、診療時間を変えて、昼間に時間をつくって来てくださる方を重視したいと考えました。世の中的に働き方改革などで、働き世代でも平日昼間に受診できる方が増えてきたことにも後押しされました。診療内容も予防歯科に重点を置き、予防の一環としての矯正歯科にも力を入れていくことに。良い口腔内の状態をしっかり維持していきたいという方に応えていきたいと考えています。
予防歯科と矯正歯科をメインに診療を行っているのですね。
【美穂院長】すでにむし歯になった歯を治療しに来る場所ではなく、むし歯を予防し、きれいな状態を長く保つための場所にしたいと思っています。その考えから、初診時に応急処置は行いますが、治療はしません。精密検査をして診査・診断をし、治療計画を丁寧に説明するところから始めています。口の中の環境が整っていない状態で先に治療をしてしまうと、根本的な解決につながらない場合もあるのです。5年後10年後の歯を守ることまでを考え、清潔な環境に整えてから治療を行っています。
【由記副院長】矯正歯科の場合も同様に、必ず歯周病検査やむし歯の状態をチェックしてから矯正検査を案内するように徹底しています。特に気をつけているのは、患者さんが求めている状態を長く保てるかどうか。前歯だけを治したいという審美的な希望が強い場合であっても、何十年後もその方が求めている状態を保てるように口腔内全体を診て診療計画を立てます。
一般歯科診療、矯正歯科、口腔外科のチーム医療
こちらの矯正歯科について教えてください。
【由記副院長】私は大学病院で矯正歯科を専攻してきました。その経験を当院でも生かしていきたいと思っています。現在、当院にはお子さんから大人の方まで幅広く矯正歯科にいらっしゃっています。今は歯並びに対する意識が非常に高く、「自分は矯正を受けることができなかったけど、子どもにはきちんとした歯並びにしてあげたい」と考える親御さんも多いと感じます。お子さんの場合も「一生使う歯をどうするのか」という視点で矯正を行っています。お子さんによっては早く始めてしまうと、大人になってからもう一度抜歯を伴う矯正をすることになるケースもあります。将来を予想してすぐに矯正開始を進めず、成長観察をする場合もあります。ですので、希望する時期に始められない場合もあるとご理解いただきたいです。
靖治先生が口腔外科を担当されているそうですね。
【靖治先生】はい、僕は総合病院の口腔外科で研鑽を積み、口腔がんの手術や放射線治療にも携わってきました。リスクの高い抜歯も経験しています。当院での治療のほか、総合病院にも籍を置きながら経験を積み、大学で口腔内の微生物についても研究しています。当院でできることはもちろん対応しますが、クリニックではできない検査や治療を見極めて、適切な医療機関への紹介も行います。
【由記副院長】靖治先生は当院では口腔外科のほか、一般診療も担当しています。論理的な説明を得意としていて、「靖治先生がいい」と希望される患者さんもいるんですよ。
メンテナンスに通うモチベーション維持のために行っていることはありますか?
【美穂院長】注意するだけではモチベーションが上がらないので、必ず良いところも伝えています。継続して通っていただくことで、歯磨きをうまくできるようになっていただけたらうれしいですね。メンテナンスの時期は患者さんの口腔内の状態によって適切な時期をご案内しています。「次は何ヵ月後に予約を取ってくださいね」とお伝えして、自主的にお電話して予約していただくようにしています。
【由記副院長】初診時には必ず口腔内の撮影をしています。最初の頃と今の状態の比較を、患者さん自身に見てもらうこともモチベーション維持につながっていると思います。
専門の異なる歯科医師が連携し、専門的な診療を提供
専門分野が異なる3人の先生方は、どのように連携していますか?
【美穂院長】例えば、由記副院長の矯正を受ける場合、最初に必ず私や靖治先生が歯周病や虫歯の有無を確認しています。抜歯が必要なときは靖治先生が担当し、院内で完結できる歯科診療をめざしています。一般の歯科医院だと矯正歯科の先生が来るのは月に1回というところが多いと思いますが、当院は基本的に毎日どちらの歯科医師も在籍していますので、患者さんの状況の把握や相談がスムーズにできることも特徴です。
【由記副院長】当院は診療後や昼休みなどでも気軽にミーティングができ、とても連携しやすい環境です。とはいっても患者さんは初めて診療を受けるときに靖治先生に会うと緊張してしまうこともあると思いますので、必ず私が付き添って紹介してから診療を行います。矯正歯科の患者さんが一般歯科治療を受けるときは私のいる時間と重なるようにしていますので、安心していただきたいです。
先生方は小さい頃から歯科医師になろうと思っていたのでしょうか?
【美穂院長】私は小学生の頃から歯科医師をめざしていました。
【由記副院長】私は、何となく違う道を探っていました。ただ、父が「手に職を持っていたほうがいい」と常に言っていたので、まずは歯科医師になってみて、そこから考えようと思いました。
【靖治先生】僕は歯科医師に限らず、外科的な職業をめざしていました。何か作ったり、手先を使ったりすることが好きなんです。当院のキッズスペースは僕が頑張って作りました。
最後に、地域の方へのメッセージをお願いします。
【美穂院長】現在は新しい患者さんが増えてきていますが、父の代から通ってくださる患者さんもたくさんいます。以前から当院を頼ってくださる方を大切にしつつ、質の高いメンテナンス、矯正を希望される方に応えていきます。これからもそれぞれの専門性を高めて、自分の分野に責任を持って診療を行っていきます。
【由記副院長】矯正を希望される方は増えていますが、情報があふれ返っていてわかりにくいことも多いと思いますので、まずはご相談にいらしてください。当院は矯正が目的でも、まず虫歯、歯周病の確認と治療から始めています。「一生使う歯」を大事に矯正も行っていきます。
【靖治先生】皆さん、かかりつけの歯科医院を持ってください。口の中の病気は、多くの場合痛みなどの症状が出てからでないと気がつきません。予防先行で進行を防ぐために、定期的に口の中をチェックしてくれるかかりつけ歯科医院を見つけていただきたいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人の表側ワイヤー矯正/82万5000円~
舌側矯正/143万円~
マウスピース型装置を用いた矯正/99万円~
子どもの矯正(一期治療)/44万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。