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横山 健一 院長の独自取材記事

横山医院

(北区/十条駅)

最終更新日:2019/08/28

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十条駅から徒歩2分。個人商店が建ち並ぶ昔ながらの商店街を抜けて、住宅街の中にたたずむ「横山医院」。1928年に開院して以来、3代にわたり地域住民の健康を見守り続けている。内装は横山健一院長が就任した時期から定期的に改装されており、明るく居心地の良い空間。高齢者から子どもまで何かあったらすぐに相談できる医院として日々診療を行っている。「訪問診療、往診含めてしっかり対応していきたい」と話す横山院長。現在は医院での診療に加えて東京都北区全体の訪問診療の普及にも力を入れている。そんな横山院長に在宅医療そして一次医療機関としての取り組みについて話を聞いた。(取材日2017年6月29日)

3代続く地元密着のかかりつけ医として地域に貢献

3代にわたって、こちらで診療されているのですね。

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祖父が1928年に開業してもう89年になりますね。祖父も父も内科の医師です。自宅もずっとここですから、私は十条の原住民といったところですね。この辺りはまだまだ昭和の風情が残る街。商店街も昔ながらのお店が多いですし、お買い物途中の奥さま同士が長いこと立ち話してるような光景もよく見かけます。最近は新しいマンションが建ち若い方も増えてきましたが、お年寄りにとっても住みやすい人情味ある街だと思います。当院もずっとここでかかりつけ医としてやってきましたから、父の代から通ってくださっている方も多いです。それこそ私が子どもの頃にかわいがってくれた駄菓子屋や八百屋のおじさん、おばさんたちを今は私が診察しているといった感じですね。

院長に就任された際に院内を改装したそうですね。

父が体調を崩したため、25年ほど前にクリニックを父から引き継ぎました。父からは「継がなくていい」と言われていたのですが、私が診るようになってからさらに患者さんが増え、私が担当する方も多くなったんです。そこで本格的に後を継ぎ、その際にクリニックの改装にも取りかかりました。父の時代は2階建ての建物の1階の半分がクリニック、残りが住居でしたが改装するにあたって1階部分を全部クリニックにしたんです。おかげでスペースが倍になりました。内装で大切にしていることは患者さんの居心地の良さです。待っている時にゆったりしてほしいので待合室は院内の一番良い場所につくりました。また最近も、座り心地の良い椅子を導入しました。患者さんにとって、通院は楽しいものではないと思いますので患者さんには少しでも心地良く過ごしてほしいと考えています。

医師をめざされたきっかけは?

本当は「医師にはなるまい」と思っていました。父は患者さんに慕われている本当に素晴らしい医師で「絶対敵わないだろうから」と感じていたのです。父は「医師になれ」とは決して言わなかったのですが、私が高校生の頃「医師は本当に良い職業だから、考えてみてはどうだ」と示唆をくれたんです。そのとき、父に負けたくないというのは私が一方的に思っていたことなのだと気付きました。そこから「それならめざしてみようか」と考えるようになりました。張り合うことを止めてからは楽しく続けてこられましたね。忙しくても一度も大変だと思ったことはないですよ。病気を治すこと、人に寄り添えることはとても素晴らしいことですし、やっぱり自分に向いてたんだなと思います。

医療・介護連携で北区全体の在宅医療普及と向上に注力

患者さんと接するときにはどんなことを心がけていますか?

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患者さんが何を求めて来ているか、いち早く把握することでしょうか。患者さんによって「大丈夫だよ」と言ってほしい方もいますし、それだけでは安心できないのでもっと大きな病院への紹介状がほしいという方もいる。そういったご要望を把握して噛み砕いた上で、それに沿った選択肢をお渡しできるよう常に心がけています。いつも来てくださっている方ならわかりやすいですが、初診の方や若い方は診療時間内だけでは読めない部分もあります。私に遠慮してか、あとで受付のスタッフにこっそり話されるケースもあります。そのような場合にはスタッフからフィードバックしてもらっています。そのため、スタッフ同士の風通しの良さも大切ですね。肝心なことは自己満足な診療に陥らないことだと考えています。

特に力を入れている診療はありますか?

訪問診療ですね。以前から当院に通われていた患者さんで、ご高齢になり通えなくなった方を主な対象にしています。長く診てきた主治医としてお看取りまでお世話するつもりで対応しています。また、訪問診療とは別に往診も行っています。訪問診療はこの日はこのお宅といった具合に計画的に行うのですが、往診は何かあったときに患者さんから呼び出され伺います。具合が急に悪くなったら救急車を呼ぶのが普通だと思いますが、普段から当院にかかってくださっている方は私を頼られる場合も多いです。そんなときには、一度私が話を聞いて受け入れ先を探し、救急車を呼ぶにしても前もって連絡してお願いするようにしています。かかりつけ医というのは患者さんがどんなときでも頼れる存在であるべきだと思いますので、その信頼にはなるべくお応えしたいと考えています。

北区の在宅医療を活性化させる取り組みをされていると伺いました。

今、北区全体の在宅医療を拡大すべく行政と一緒に取り組んでいます。「在宅で診てほしい」という患者さんは、まず地域のかかりつけ医や地域包括センターに相談して在宅医療ができる医師を紹介してもらうのですが、私はそのような患者さんへ医師の割り振りを行っています。さらに「医介(医療と介護)連携」を進めていくため、コンピューターによる患者さんの情報共有システムを現在つくっているところです。これは、患者さんの情報をその患者さんに関わる医師やヘルパー、ケアマネジャー、看護師、リハビリ療法士など、複数人で共有することができるものです。これにより、関係者がタイムラグなしに患者さんの情報を共有できるので、患者さんの不安を取り除くことができるだけでなく関係者にとってもより在宅医療を行いやすい環境を整えることができます。

地域の認知症の早期発見・診療に全力を尽くしていく

普段、どのようにリフレッシュされていますか?

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子どもの頃からずっと野球をやっており、今も現役です。高校時代は関東大会で優勝もしました。今は早朝や休日にはまずは野球を予定に入れます。現在、商店街のチームや接骨院の先生たちのチームなど全部で5つのチームに所属しています。日曜日は同じ日に3試合出場することもあります。メンバーは20代が中心なので、付いていくのに必死。そのためランニングなどのトレーニングは週に2回、そのほか「高地」のような酸素が薄い環境でトレーニングできる施設でも定期的に運動をして体力を維持しています。子育て中は大好きな野球が全くできなかったので、子育てが終わり今はフル活動。ケガしないように十分に自己管理して、20代の若者達に混じって何歳まで現役でできるか挑戦中です。

今後の展望をお聞かせください。

この十条エリアは今後、4人に1人が75歳以上になるといわれています。当院のようなクリニックが今後どのようにそうした方のお役に立てるか常に考えていますね。今、私は東京都の「認知症サポート医」になっているのですが、今後は、当院でも認知症の診療に力を入れたいと思っています。中でも大切にしたいのが、当院に通ってくれている方の「認知症の早期発見」です。早期発見できることで、病気の進行も食い止めることができます。現在も認知症の患者さんが多く通ってくださっていますが、今後はさらに増えると思います。そうした方のケアをしっかりすることが当院のようなクリニックの価値であり、役目だと感じていますね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院のような地域の内科は患者さんの病気を見極めて、適切な診療科目や医療機関に振り分けていくのが役目です。そのため、全身管理ができる腎臓内科を専門に選び、あらゆる病気に関して見逃すことがないよう研鑽を積んできました。健康診断や予防接種だけでなく、「どこに行ったら良いかわからない」というお悩みに対して、一番に相談できる場所でありたいと思っています。例えば「耳が痛い」といった、一見耳鼻科の症状のようなものでも実は大きな病気の兆候である場合もあります。むしろご自身で「この症状は皮膚科」「この症状は耳鼻科」と判断するのではなく、何かあったらまず当院に来ていていただけるとうれしいですね。ぜひ気軽にお越しいただけたらと思っています。

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