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田辺 秀樹 理事長の独自取材記事

田辺整形外科医院

(板橋区/成増駅)

最終更新日:2021/10/12

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院 main

成増駅から徒歩1分という好立地、マンションの1階にある「医療法人社団整秀会田辺整形外科医院」の扉を開けると、温かな雰囲気の待合室が患者を出迎える。通い慣れた様子の患者がひっきりなしに出入りする院内は、ここがクリニックであることを忘れそうなほど、活気に満ちている。理事長の田辺秀樹先生は、淡々とした語り口ながら、どこか気さくな印象。小さな質問にも嫌な顔一つせず、丁寧に答えてくれる。こちらの医院で特に力を入れているのはリハビリテーション。整形外科の診療を通して患者と向き合い、あるべき健康な姿を訴える田辺先生は、ロコモティブシンドロームの啓発運動にも積極的だ。リハビリやロコモの予防について、詳しく話を聞いた。

(取材日2019年12月17日/更新日2020年12月4日)

運動療法と物理療法によるリハビリを提供

移転開院されたとお聞きしました。

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院1

当院は2020年12月1日火曜日に移転開院いたしました。当院は、成増の地で約30年にわたり地域医療に貢献してまいりました。今回さらに成増駅の近くに診療所を移転し、各種診断機器の充実やリハビリテーション室の拡張を行い、地域の皆さまにより良い医療を提供できるよう整えました。さらに感染症への対策として、入り口ドアは手をできるだけ触れないよう自動化し、待合室も密集しすぎないよう配慮いたしました。リハビリテーション室の運動療法スペースを拡張したことにより今までよりゆったりと、施療を受けることができるようになります。分院「さくら整形外科医院」との連携はそのままに、今まで以上にこれからの成増地域において、整形外科の医療・介護なら田辺整形外科医院に行ってみよう、行って良かったと思っていただけるようさらに努力していきたいと考えています。

こちらの医院の特徴についてお聞きします。

当院には、子どもの先天性股関節脱臼から若者のスポーツ障害、高齢者の変形性関節症など、幅広い年齢層のいろいろな症状の方が来院されています。切り傷や骨折など急性の疾患から慢性的な疾患へ移行する方、リハビリを必要とされる方などさまざまです。リハビリでは物理療法と運動療法の両方を行っていますが、院内のスペースが狭いという問題がありました。十分に運動できる空間が欲しかったため、ここから歩いてすぐの場所に広いスペースを借り、分院として「さくら整形外科医院」を開院しました。最初は当院で受診していただき、慢性疾患の方のリハビリはさくら整形外科をお勧めしています。

こちらの医院で受けられるリハビリと、分院との連携体制について教えてください。

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院2

当院のリハビリは、理学療法士による運動療法と、電気治療器などを使った物理療法を軸としています。理学療法士が中心となって変形性膝関節症や腰椎症などのロコモの原因となり得る慢性疾患に対する運動療法を実施し、電気治療器など活用して筋力強化を試みます。患者さんには担当の理学療法士がつき、根本原因となる姿勢・動作の日常生活指導、補助具の使い方もマンツーマンで指導。医師による痛みの治療と並行しながら、根本的な改善をめざしていきます。先ほどもお話ししたように、慢性疾患のリハビリは広いスペースを持つ分院で行いますが、本院・分院がチームとなって取り組んでおり、情報もスタッフ間で共有しています。

運動療法と物理療法、それぞれの特色について教えてください。

運動療法では、リハビリのプロフェッショナルである理学療法士が中心となって、運動器の障害からスポーツ障害、慢性疾患、介護予防まで幅広く対応しています。体幹機能や足部機能の低下は、姿勢や歩行のバランスを容易に崩し、四肢・体幹および神経に過度な負担を与えるため、障害の原因に対して、マンツーマン指導で自己管理の方法もアドバイスします。一方、物理療法では、電気治療やけん引療法を活用します。当院では通常の電気治療のほかに体を動かすことなく電気の力で筋力が鍛えられる機器を導入しています。患者さんがこれから先も楽しい人生を歩めるよう、ロコモの予防、介護予防を意識し、「疾患」だけを診るのではなく「人」を診るようにスタッフ一同心がけています。

緊張していた患者も前向きな気持ちで笑顔になれる診療

理学療法士をはじめとするスタッフの皆さんは、どのような方々ですか?

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院3

スタッフは全員、人間力・コミュニケーション力が高いですね。私も診察で患者さんとお話ししますが、患者さんにとっては、私以上に長い時間を共有するのが理学療法士なので、そんな彼らが患者さんとうまくコミュニケーションをとって、患者さんへ説明をしたり、リハビリの状況を私にきちんとフィードバックしたりしてくれるので、たいへん助かっています。

クリニックで予防に取り組んでいるロコモについて教えてください。

歩く・立ち座り・階段などの移動能力が低下すると要介護の危険性が高い状態が、ロコモです。ロコモには、7つのチェック項目があり、それによって自分がロコモかどうかを判断できます。1つでも当てはまる項目がある人は、将来要介護になる危険性があり、それを回避するためには運動が重要です。年を重ねるごとに膝や腰などが痛くなってくるのは、筋力の低下が一つの理由です。その筋力を鍛えるのが、運動療法によるリハビリで、ロコモの予防を意識して運動を続けていくというのは健康のためにとても大切なことです。なるべく早く自分の症状や、将来的なリスクの度合いに気づき、適切なアドバイスを受けて運動療法を開始することが大切です。

先生が診療の際に心がけているのはどのようなことでしょうか。

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院4

患者さんができるだけ緊張しない雰囲気づくりを心がけています。医師と会うのは、誰だって緊張するものですよね。ですから、できるだけコミュニケーションを取って、緊張をほぐすようお話ししています。私の患者さんの場合、緊張した面持ちで診察室に入ってきた方も、大半が大笑いしながら診察室を後にするんですよ。別に寄席をやってるわけではないのですけれど(笑)。しかし、それで緊張がほぐれ患者さん側からいろんなお話をしていただけるなら、それも大切なコミュニケーション方法だと思っています。明るくなれるというのは、心にとって良いことですから。気持ちが明るくなれば、運動しようという気にもなれますしね。

患者の納得のもと、エビデンスのある治療を行う

診療以外に市民公開セミナーなども開催されているとお聞きしました。

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院5

市民公開セミナーは定期的に健康に関することをリハビリテーション科スタッフが講師となり、企画運営をする講座です。整形外科疾患に関すること、運動、生活に関することなどをテーマにお話ししており、どなたでも無料で参加できます。その他に、ロコモのサロンという企画を行っていて、そこでは「ロコモ度テスト」を実施し、ロコモの予防や介護予防に関する周知や予防教室を含めて情報発信に注力しています。現在は、新型コロナウイルス感染症流行に伴い、セミナーを一時休止しております。

医師になって良かったと感じる瞬間を教えてください。

若い頃は、手術がうまくいった時ですね。私が経験した今までで一番大きい手術は、機械に巻き込まれて切断された腕を胴体につなぎ合わせる手術です。その時の手術時間は、24時間にも及びました。大きな治療に取り組んだ達成感が医師冥利に尽きるということなんでしょうね。開業した今は、「先生のおかげで良くなりました」と言われるのが一番うれしいです。それも、薬や注射による助けも借りながら運動やロコモの予防をきちんとやっての結果であればなおさらです。これまで一生懸命伝えてきた運動療法の大切さをきちんと理解してもらえた、そう実感できる瞬間がうれしいです。

読者へのメッセージをお願いします。

田辺秀樹理事長 田辺整形外科医院6

当院ではエビデンスのある治療を心がけています。マッサージのように気軽に受けられるサービスもありますが、エビデンスがあるのかというと難しいのではないでしょうか。保険財政も厳しい日本の現状において、今後、エビデンスのある治療の必要性はより高くなるでしょう。当院では、きちんとしたエビデンスに基づき、患者さんの納得のもとで治療を進めていきます。

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