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荒瀬 聡史 院長の独自取材記事

荒瀬医院

(板橋区/下赤塚駅)

最終更新日:2020/07/13

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下赤塚駅駅から徒歩5分の場所にある「荒瀬医院」。1957年の開業以来、60年以上にわたって近隣住民の健康を守っている。院長の荒瀬聡史先生は、祖父の代から続くこのクリニックの3代目。父である荒瀬康夫理事長の意志を継ぎ、生まれ育った赤塚での地域医療に意欲を燃やす。専門は循環器内科で、大学病院では心臓カテーテル検査や循環器疾患の治療に携わってきた。母校である東京慈恵会医科大学の理念「病気を診ずして病人を診よ」をモットーとし、患者一人ひとりに向き合った診療に努めているのだそう。成人病対策にも力を入れており「地域医療の現場でリスク管理をするのが私たちの役目」と話す荒瀬院長に、循環器疾患の主な症状について、また成人病予防の大切さについても話を聞いた。
(取材日2020年6月9日)

医師が向き合うのは「病気」ではなく「患者」

これまでのご経歴をお聞かせください。

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祖父や父の影響もあり、高校生の時に医師になる道を選びました。循環器内科を選んだのは、検査・診断・治療とその後のフォローに至るまで、自分で責任を持って診られるところに魅力を感じたからです。東京慈恵会医科大学を卒業後は、同大学の附属病院で心臓カテーテル検査や循環器疾患の治療に携わり、集中治療室で重篤な患者さんの診療にもあたりました。急性心筋梗塞や急性心不全で運ばれてくる患者さんも多く、常に命と向き合うような環境です。約17年間勤務していましたが、担当医師として患者さんと接するほか、後半は後輩の指導に取り組み、マネジメントの立場で運営などにも関わっていました。当時は「管理職は覚えることが多い」と思ったものですが、いま院長として安全管理や感染対策を幅広く考えることができるのは、当時の経験があったからだと実感しています。

どのような方が通われているのでしょうか?

0歳から100歳近くまで、幅広い年代の患者さんが、さまざまな悩みを抱えて来院されます。ご家族ぐるみでいらしたり、以前通院されていた方が当院へ戻ってきてくださることもあるんですよ。とてもうれしいことですね。幅広く対応しなくてはならないため、頭をフル回転して頑張っています。高齢の患者さんの中には、ご自分では症状を正しく伝えられない方もいらっしゃいます。ですが近隣にお住まいの患者さんが多いので、付き添いのご家族が代わりに患者さんの様子を教えてくださいます。このように患者さんとの距離が近いかかりつけ医の良さを生かし、私も患者さんのご要望にできるだけ対応できるよう努めています。

診療における先生のモットーを教えてください。

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「病気を診ずして病人を診よ」という言葉があります。これは母校である東京慈恵会医科大学の理念です。医師としての私のベースには、この教えが息づいています。医師が相手にしているのは、病気そのものではなく目の前にいる患者さんです。同じ病気を持った患者さんでも、その背景は一人ひとり異なります。私は赤塚で生まれ育ちましたから、患者さんの行動範囲もイメージしやすいんです。いつも通る道、上りづらい階段、幼稚園や小学校。話に出てくる風景はすぐに頭に浮かびます。患者さんの悩みをしっかり聞いて、生活習慣や性格に合った治療方法を提案しています。

地域医療の現場でのリスク管理が、開業医の役目

循環器疾患の主な症状について教えてください。

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胸が痛い・息苦しい・すぐに息切れする・疲れる。これらは循環器疾患に多く、ぜひともご相談いただきたい症状ですね。診察時に最も重要なのは問診です。特に狭心症のような疾患は、あれこれ検査をするよりも問診で正確な診断に近づくことが可能です。「いつから、どのような症状が、どのような状況で、どれくらい続いているのか」を伺い、「再現性はあるのか、どのように改善するのか、過去にもあった症状なのか」などの情報と合わせて診断します。高齢の患者さんではより一層注意が必要です。胸部の違和感や息切れではなく、無気力や食欲低下として症状を自覚することがあるのですが、それを「高齢だから仕方ない」とご自分で判断してしまうケースが見受けられます。病気を見逃さないためにも、違和感を感じたらまずご来院ください。

検査はどのように行われるのでしょうか?

「心臓超音波検査」では心臓の構造的な異常がないかを調べます。息切れの症状など心不全が疑われる場合にも、まずこちらの検査で心臓の働きを確認します。「24時間ホルター心電図検査」では主に不整脈の有無を確認します。診察の場では異常が見られなくても、ご本人が気づかない時間帯に不整脈が起きているケースもあるんですよ。他院で冠動脈カテーテル治療やアブレーション治療など心臓外科での手術治療を受けた患者さんの通院継続加療にも対応しており、血液やエックス線・心電図・ホルター心電図などの検査が可能です。

成人病対策にも力を入れていると伺いました。

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私の専門は循環器内科ですが、クリニックとして幅広い症状に対応していきたいと思っています。特に成人病は悪化すると循環器内科の病気を引き起こしかねません。高血圧・糖尿病・高コレステロールを予防することは、長い目で見れば心筋梗塞の予防にもつながります。社会の高齢化が進む現在、国内の心臓病患者は増え続けており「心不全パンデミック」という言葉があるほどです。30~40代のうちから成人病予防の意識を高めることは「循環器内科のお世話にならないためのリスク管理」と言えるのかもしれません。大学病院や大規模病院の循環器内科が重篤な患者さんであふれ返ることのないように、地域医療の現場でリスク管理をするのが私たち開業医の役目だと思っています。

時代や患者のニーズに応える柔軟性を持ち続けたい

院内レイアウトや予約システムについて教えてください。

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院内はバリアフリー設計で、診察室まで車いすやベビーカーで入れます。2017年にリニューアル工事をしたのですが、リラックスできる開放感のあるデザインでまとめました。床は木目でナチュラルに、院内の色合いは温かみを感じるオレンジとグリーンを取り入れています。天井は吹き抜けで窓を大きく作りました。初診の患者さんがびっくりするほどの窓面積ですが、朝は一面に光が差し込んでとても明るいですよ。換気面でも優れています。予約システムでは、スマートフォンからでも受付できる時間帯予約を導入しています。また2歳までの乳児健診や予防接種は、感染予防対策の意味も含め診療時間外にも枠を設けています。

今回の感染症のような予想外の出来事に対してどのようにお考えですか?

新型コロナウイルス感染症の影響でまったく予想していなかったような事態となりました。緊急事態宣言が発令された頃は、日々の診療もいつも以上に緊張感がありました。医師としても初めてのことであり、正確な情報収集に努めましたが、今でも情報はアップデートされていくのでその都度勉強しています。また、これまでの診療を振り返る機会となりました。これまで患者さん一人ひとりに十分寄り添えていたか、今回の事態のように治療方法もない状況でわれわれに何ができるのか、あらためて考えさせられました。その中で大事なことは、やはり「話を聞く・傾聴する」ことだと思いました。今後ますます医療は進歩していくでしょうし、医療における情報通信技術の活用も進んでいくと思いますが、大事なことは変わらないと信じています。

最後に読者へメッセージをお願いします。

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生まれ育った赤塚の地で地域医療に貢献したい気持ちは、私の根本にあります。かかりつけ医は地域の皆さんに必要とされ、求められる医療を提供する場所です。地域医療に携わる者として、時代が求める医療や患者さんの需要に合わせていける柔軟性を持ち続けていたいですね。新型コロナウイルスの問題以降、気持ちが不安定になり胸の痛みや息苦しさを訴える患者さんが多くなったと感じています。ストレスがきっかけで不整脈を起こすこともありますから、無理せずご相談ください。今まで以上に衛生面にも気をつけて、スタッフ一同優しく丁寧な診療を心がけています。

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