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荒瀬 聡史 院長の独自取材記事

荒瀬医院

(板橋区/下赤塚駅)

最終更新日:2019/08/28

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内科・循環器内科・小児科を標榜する「荒瀬医院」。2階まで吹き抜けの待合室へ、通りに面した見上げるような大窓から自然光が降りそそぐのが印象的な医院だ。東武東上線の下赤塚駅北口から徒歩5分、東京メトロ有楽町線・副都心線の地下鉄赤塚駅から徒歩8分の場所にある。荒瀬聡史院長は、祖父の代から続くこのクリニックの3代目。長い大学病院勤務を経て、父である康夫理事長の意志を継ぎ、生まれ育った赤塚での地域医療に意欲を燃やす。2017年6月、ほぼ1年越しの全面リニューアル工事が完了して気分一新の荒瀬院長に、新クリニックの見どころ、今後の抱負などについて話を聞いた。
(取材日2017年6月21日)

リニューアルで温かく、居心地の良い空間に一新

クリニックを訪れる患者さんの傾向について教えてください。

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当院はいかにも「町医者」らしく、患者さんの年齢層も訴える症状も幅広いです。専門の循環器内科に限らずあらゆる病気を診ることになりますし、診察の合間にはご家族の問題について相談されることもあります。また、親子そろって受診される方たちや、試しに一度かかってみようという感じで来られる方もいらっしゃいます。ああ、ここは地域医療の場なんだなとつくづく思いますね。僕は2015年の半ばから当院の常勤となるまで、約17年にわたって大学病院に勤めていました。開業医に転じたことで最初は少し戸惑いもありましたが、大学にいた時の感覚のままでは対応しきれないので、知識や技術はもちろん、気持ちの上でも間口を広げる努力が必要だと痛感しています。

新しい建物が完成しましたね。

ええ、2017年6月19日に新クリニックでの診療を開始したところです。長らく地域の患者さんにおなじみだったレンガ色の建物は、僕も子ども時代を過ごした思い出深い場所ですが去年のお盆過ぎに使用を終え、約10ヵ月かけて全面的にリニューアルしました。前の週には内覧会を開いて、ずっとご利用いただいている患者さんたちのほか、地元の折り込みチラシで関心を持たれた方々からも、「きれいになりましたね」「院内がとても広く感じられます」などとありがたい感想をいただきました。

待合室は吹き抜けの天井まで届く大きな窓がとても開放的です。

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この窓はクリニックの目印になるくらい印象が強いようで、初めて訪れた方のほとんどがびっくりされていました。以前と同じ2階建てなんですが、窓が大きいのと、壁を明るい色に変えたのも相まって、建物全体が大きくなったように感じられるかもしれませんね。今回のリニューアルに当たっては、旧クリニックの町医者らしいアットホームな感じをなるべく残すために、とにかく温かい雰囲気の空間にしたいと、施工業者さんに設計段階から希望を伝えていました。その一番の表れが大きな窓と吹き抜けの待合室であり、出来上がりには満足しています。これで立派な「箱」は用意できました。あとは箱の中身、いかに良い診療を提供するかだと思うので、これまでにも増して、気を引き締めてかかりたいと思います。

「町医者」らしさと循環器内科としての専門性の両立を

診療に直接関わる部分で、リニューアル後に大きく変わった点はありますか?

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目立った変更点としては、まず、診察室と検査や処置のための部屋を分けたことでしょうか。旧クリニックはさっき言った「町医者らしさ」の半面、診察室も検査機器を置くスペースもひと続きになっていたため、患者さんのプライバシー保護に課題を抱えていました。そこで今回、2つの診察室と検査・処置室をはっきり区切って、それぞれ番号を割り振って扉に大きく1、2、3と書くことにしたんです。これで診察中の患者さんと検査に向かう患者さんが鉢合わせする心配もないでしょうし、逆に、旧クリニックでは起こり得なかった、待合室からどの部屋に入ればいいのか分からない、という問題も避けられるでしょう。ちなみに診察室は僕が2番、まだまだ現役の理事長が1番を使っています。

設備の面で新しくなったことなどはありますか?

設備自体を新しくしたわけではないのですが、これまで当院があまりアピールしてこなかった、循環器内科としてできることについて、今後はもっと患者さんにお伝えしていきたいと思っています。例えば、エコーで心臓の状態を調べたり、ホルター心電図で24時間様子をみることも可能です。こうした機器を完備することにより、今は総合病院や大学病院に通われている患者さんの中にも、それとほとんど遜色ない診療を当院で受けられるケースが少なくないと思います。クリニックが大きな病院の患者さんを逆紹介で引き受け、地域で継続的に診ていくことは今の医療政策の流れにも合致しますから、これから少しずつでも役割を果たしていきたいですね。

院内処方をやめる一方、すぐ隣に調剤薬局がオープンしましたね。

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長く通ってくださる患者さんの中にはおそらく、院内処方のほうが便利とお感じになっていた方も多いと思います。今回、院外処方に切り替えたことにはいくつか理由がありますが、治療に関して言えば、調剤薬局と連携することで薬の選択肢を増やせる、というメリットが挙げられます。例えば血圧の薬でも、仮に10種類の薬があったとして、院内処方でそのすべてを取りそろえるのは難しく、あらかじめ採用した3種類や4種類の薬の中から処方薬を選んできました。今後は完全に医薬分業とすることで、治療の幅をもっと広げることが可能になるでしょう。患者さんにはすぐその場で薬をお渡しできなくなりましたが、幸い、入り口は別々ながら調剤薬局を併設することがかないましたので、ほぼ今まで通りに近い形でご利用いただけると思います。

患者一人ひとりとしっかり向き合う診療を続けたい

スタッフの役割について先生の考えをお聞かせください。

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今では僕も患者さんといろいろな話をするようになりましたが、看護師さんは診察の前後にも待合室などで患者さんと接する機会が多いので、そこでのちょっとしたやり取りから当院に親近感を持っていただくこともあり、すごく大事な役割だと思いますね。今のスタッフの中には、僕よりも当院のことに詳しい、患者さんの顔を見ただけで名前が分かってカルテもサッと出せるという大ベテランの看護師さんがいます。「○○さんのところのお母さんよ」などといつもこっそり教えてもらっていて(笑)、当院を陰になり日向になり支えてくれている大変な功労者なんです。まだまだ頼りにしたいのですが、今後は少し人数を増やして、仕事の負担をうまく分け合えるようにしていくつもりです。

先生が医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

医者になる決意を固めたのは高校生の時です。親にそう仕向けられた覚えはないんですが、将来のことを考えるうちに自然と医学部進学に傾いていったのは、やはり祖父や父の影響が大きいのかもしれません。一方、医者としてどの道に進むかはかなり迷いましたね。研修医時代にいろいろな科を回る中で、外科にも惹かれるし、救急科もきついけどやりがいがありそうだし……などと、興味が広がり過ぎてしまったんです。ただ、それでも内科はずっと捨て切れなかったし、中でも循環器内科は、検査から診断、治療とその後のフォローに至るまで、自分で責任を持って診られるところに魅力を感じました。途中でどんなに苦労しても、患者さんが元気になる姿をこの目で見られることが支えになっています。

最後に、読者に向けてメッセージをいただけますか?

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地域医療の場で院長を引き受けてから1年近くが経過し、最近つくづく思うのは、自分が患者さんたちを支える以上に、患者さんたちに自分が支えられているということです。このたびのリニューアルでも、仮診療所でご不便をかけている間、皆さんとても優しく、こちらの都合を快く受け入れてくださいました。新しいクリニックができるにあたって、何か理念やポリシーのようなものを掲げてはどうかと勧められましたが、今言えるのは、患者さん一人ひとりに寄り添い、病名は同じでもそれぞれ違う症状にしっかりと向き合うこと。そうすることが自分に課せられた使命であり、医師としての仕事が続く限り、追い求めていく目標だと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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