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土屋 京子 院長の独自取材記事

幸町デンタルクリニック

(板橋区/大山駅)

最終更新日:2019/08/28

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大山駅から徒歩7分の住宅街。その一角に自宅の1階をクリニックとして使い、家庭的な雰囲気の中で診療を行う「幸町デンタルクリニック」がある。院長の土屋京子先生は予防医学に詳しく、歯をできるだけ抜かず、適切なケアをしながら長持ちさせる方法を追求するベテラン歯科医師だ。「本音で接すると、患者さんも心を開いてくださるんですよね」とほほ笑む土屋院長は、診察時の会話から、患者の生活習慣や行動の傾向、家族構成を把握。そこから虫歯や歯周病のリスクの度合いを見極め、それに応じてどのように予防習慣を付けていくべきかを考えながら診療を進めていく。豊富な知見を土台に、板橋地域の人々のために一生懸命予防に取り組む土屋院長に、健康な歯を守ることの大切さをたっぷり聞いた。
(取材日2013年5月26日)

近所にお茶を飲みに行く感覚で、気軽に通うクリニック

とてもアットホームな雰囲気のクリニックですね。

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ええ、こんな雰囲気のクリニックをつくりたいとずっと思っていました。歯科医院というと、患者さんはどうしてもドキドキして、身構えてしまいがちですよね。「どんな治療をされるんだろう?」「痛いんじゃないだろうか?」など、さまざまな不安を抱えながら来られる方が多いと思うのです。その不安感を少しでもなくすためにはどうしたらよいか、いろいろと試行錯誤した末に、この診療スタイルが生まれました。自宅の玄関とは別に、診察室に入るための階段を付けただけで、あとはほかの住宅とまったく変わりありません。こんな感じなので、患者さんはお散歩の途中に「歯ブラシだけ買いにきました」と気軽に立ち寄られたり、「今晩のおかずをお裾分け」と煮物を置いていかれたりという方もいらっしゃるんですよ。私も含めてスタッフ同士が和気あいあいとしながらも、ともに成長していける雰囲気があるのも、このアットホームさがなせる業かもしれません。

街の皆さんも、優しい方ばかりなのですね。

そうなんです。私は板橋で生まれ育ったのですが、この街の方々はとっても人情があって、思いやりのある方ばかりですね。中学生の頃に父の仕事の都合で別の街に移り住んだのですが、やはり大好きな板橋の街で医療を行いたいという想いが強く、もともと実家だった場所を診療の地に選びました。地域の方がいつでも気軽に通院できて、たとえ暗い気持ちで来られた場合でも、ひとつでも笑顔を見せて帰ってもらえるよう、できるだけのことをしたいと思っています。「歯科医院のにおいが苦手」という方が多いので、診察室にはアルコールとオキシドール以外の薬品は置かないようにし、必要があれば奥から出すようにしています。「ちょっと薬品のにおいが強いかな」と思ったときは、すぐに窓を開けて換気をします。

女性の院長先生らしい、こまやかな心配りですね。

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ありがとうございます。歯科医院は嫌な場所、怖い場所というイメージをなくして、ひとりでも多くの方に「歯科医院に行くと気持ちがいい」と思っていただけたらとてもうれしいですね。お子さんの中には、以前に歯科医院で体を縛られて治療をしたことがトラウマになり、椅子に座ることもできないお子さんもおられます。そんなときは、お子さんが自ら椅子に座ってくれるまでは、治療をスタートしません。ひとつずつ器具を触ってもらい、うがい用の水を出して「ほら、ここから出るのよ」と見せて実際に遊んでもらいながら、歯科医院は怖くない場所なんだということを少しずつわかってもらいます。そしてお子さんが椅子に座ってくれたときは、「よく座ったね、偉いね」と、思い切り褒めてあげます。そうすると、自信を持ってお口を開けてくれるようになるんですよ。

とても根気のいる作業かと思いますが?

はい、クリニックの採算を考えれば、こうしたことはなるべく省いて治療だけをしたほうがいいのでしょうが(笑)。私は患者さんとのコミュニケーションがうまくいってこそ良い治療ができると思っているので、大人の方でも診療時間の半分以上は治療ではなく、お話をしています。そのときに口腔衛生のこともいろいろとお伝えして、一歩ずつゆっくりと予防意識を高めてもらうようにと考えています。人は、一度にいろいろなことをお伝えしてもそのうちの7割は忘れてしまうといいますからね。日々の診療の中で、患者さんのライフスタイルに合ったやり方でステップアップしていただければと思っています。

お口の中の状態が、全身の健康状態にも大きく影響

先生は予防歯科を専門にされてきたと伺いました。

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大学を卒業後、東京医科歯科大学の予防歯科に10年ほど勤務し、予防歯科をずっと専門に携わってきました。それから同じ大学の総合診断部に移籍し、一般治療を行い、その後開業医のもとで勤務しました。それらの経験で学んだことは、歯科医療というのは医師がただ一方的に患者さんを治療するのではなくて、チームで医療を行うものだということです。患者さんがいて、歯科衛生士がいて、スタッフがいて、歯科技工士さん、歯科材料を扱う方がいて歯科医師がいる。このメンバーすべてが協力して行わないと、良い治療はできません。当然、患者さんはチームの一員です。クリニック(プロフェッショナルケア)にきちんと通っていただくこともそうですが、毎日の歯磨き(セルフケア)をしっかりとやっていただくことで、はじめて良い結果が出せると思います。

医科と歯科との連携も必要とお考えだそうですね。

ええ、実は私は以前がんを患い、入院した経験があります。抗がん剤のみの治療でしたが、がんチーム医療の現場を歯科医師という目線から見て、さまざまなことを学びました。例えば、がん治療を行っている患者さんたちは、口内炎ができやすいため、がんの治療と併せて、口腔内のケアが欠かせないことを肌で感じました。医科と歯科が連携して治療を行うことの重要性はもちろん、病院に入院してからだと歯科医師に診てもらうのは難しいため、やはり入院前に歯科医院でしっかりと治療をし、口腔内の状態を万全にした上でがん治療を行う必要性を感じました。

がんの他に、歯科と関連性の強い疾患はありますか?

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お口は消化器の最初の入口なので、歯肉のポケットにたまった歯垢が内臓に入ると、糖尿病や高血圧、心疾患、脳疾患などのさまざまな病気を進行させてしまうことがあります。そういう点でも、医科と歯科はつながる部分がとても大きいですよね。よく「歯医者には行かなくても死なないから」と、歯科医院の受診を後回しにする方がいらっしゃいますが、それは違います。お口の中の状態を良くすることが、全身の状態をも良くするのだということをもっと多くの方に知っていただきたいですね。

家族ぐるみで予防の習慣を

患者さんとのエピソードで、印象的なものがありましたら教えてください。

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ご病気をお持ちで、麻酔をかけることができない患者さんが当院にいらしたことがあります。どうしても歯を抜かないと入れ歯が入れられないと言われ、どこの歯科医院に行っても治療を断られてしまったとのことでした。私はその方にとって一番大切なのは、歯を抜くことよりも、きちんと噛んで食べられるようにすることではないかと思い、その歯を残したまま入れ歯をお作りしたのです。すると患者さんは、「今まで食べられなかった物が食べられるようになりました」とおっしゃってとても喜んでくださいました。患者さんの願いが叶って本当によかったです。

スタッフのお子さんが、クリニックに来られることもあるそうですね。

はい。スタッフに小さなお子さんがいる場合、「預けられないときは、クリニックに連れてきていいわよ」と伝えてあります。そうすればお子さんはママがどんな姿で仕事をしているか見ることができますし、お掃除を手伝ってもらうこともあるんですよ。ご高齢の患者さんが来られたときは、「うちの孫も同じぐらいなのよ」とおっしゃって、一緒にお話をしたりして楽しんでくださっています。人と人とが交流するって、やはりとても大切ですね。

最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。

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当院には家族ぐるみで来られる方が多いのですが、ぜひパパ・ママ・お子さん・おじいちゃま・おばあちゃま、皆さんで歯科医院を受診していただけたらと思います。そうすることでお子さんもクリニックが怖くなくなりますし、自然に通えるようになるでしょう。親御さんの歯の状態を知ることで、お子さんがどんな歯並びになりそうかということも予測できますし。ぜひパパもママもきれいな歯をキープして、家族全員で予防習慣をつけ、大切な歯を長持ちさせてください。

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