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藤野 剛 院長の独自取材記事

ときわ台レディースクリニック

(板橋区/ときわ台駅)

最終更新日:2021/11/17

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック main

東武東上線・ときわ台駅から徒歩1分。2008年の開業以来、不妊治療を数多く手がけている「ときわ台レディ-スクリニック」を訪ねた。白とクリーム色を基調にした空間に木目のブラウンが映え、温かな雰囲気のクリニックだ。院長の藤野剛先生のモットーは、対話重視の診療で患者からのサインを見逃さないこと。先進の設備を取り入れてより質の高い治療を追求しつつ、妊娠を望む患者の心身をきめ細かくサポートしている。朗らかで親しみやすい印象の藤野院長に、クリニックの特徴や院内のリニューアルに関する話題、先進機器を活用した近年の取り組み、そしてともにクリニックを支えるスタッフへの思いなど、たっぷり話を聞いた。

(取材日2021年5月27日)

2フロアに拡張し、より快適な診療環境を実現

ゆったりとしていて、温かみのある雰囲気のクリニックですね。

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック1

2017年のリニューアルでビル内の2フロアに拡張して診察室を増やしたので、患者さんの待ち時間を軽減でき、効率良く診療を進められるようになりました。培養室のスペースも広くなり、受精卵の発育をより安定的な環境のもとで観察できるよう設備面など体制も強化しました。手術後の患者さんにゆっくり休んでいただくためのリカバリールーム、お子さま連れの患者さんに使っていただくキッズルームも好評です。手狭だった空間にゆとりを持たせるだけでなく、患者さんがより快適に治療を受けられるようにと考えた結果、現在のスタイルになりました。

開院から14年目になりますが、患者層にも変化があるそうですね。

開院当初は不妊治療を初めて受ける方が多かったのですが、他院から移ってくる方やクチコミで来院される方も増えましたね。当院では従来から問診を重視し、初診で1時間程度じっくりお話をさせていただいております。夫婦共働きのご家庭が増え、妊娠を希望する年齢が上がっていること、そして不妊に悩むご夫婦が増え続けているという現状を日々の診療の中で痛感しています。

患者さんと接する上で心がけていることはありますか?

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック2

患者さんのお話を聞くことを何より大切にしています。患者さんの中には「できるだけ自然に近い形で妊娠したい」という方もいれば、「妊娠の確率が上がるなら、できる限りここでできる治療をやってほしい」と望まれる方もいて、ご要望、ご事情はそれぞれに異なります。だからこそ初診時には患者さんの考えを時間をかけてお聞きしますし、治療を続ける中で「なかなか妊娠できない」と行き詰まってしまっている方には、必要に応じて少し治療をお休みするように勧めることもあります。不安な気持ちを私に話すことで気持ちが変わってくることもありますし、治療に伴うストレスから解放されることも大切ですからね。

スタッフは財産。培養士の育成プログラムも独自に確立

新しい治療法や技術も積極的に取り入れているそうですね。

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック3

当院では開業以来、タイミング療法や人工授精といった一般不妊治療から、体外受精、顕微授精のような高度生殖補助医療までさまざまなステップの不妊治療を手がけてきました。設備面を強化すべく新しい培養器を導入しています。新しい機器とドクター、培養士の目によるチェックで、より状態の良い胚の確保をめざしています。今後も新しい技術や機器については慎重に吟味した上で、患者さんにとってメリットがあると判断できたものは積極的に導入していきたいと思っています。

培養士などスタッフの皆さんも経験豊富な方がそろっていると伺いました。

当院の培養士は未経験からスタートしてゼロから当院で学んだスタッフが着実に経験を積み、今では若手の教育を任せられる頼もしい存在に成長してくれています。受付や看護師など他の職種も含め、当院に長く勤務してくれているスタッフが多いことも自慢の一つなんですよ。培養士育成についてクリニック独自のプログラムが整っていて、講習会などの場も活用しながら専門的な知識を深め、研鑽を積んでいます。このプログラムによって、スタッフ一人ひとりが自分の立ち位置をしっかりと見極めながら、仕事にやりがいをもって取り組んでほしいと願っています。

チームワークで患者さんを支えているのですね。

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック4

そのとおりです。スタッフは当院の財産。一人ひとりとても大切な存在です。みんな勉強熱心な上、患者さんとのコミュニケーションを重視する私のスタイルに共感してくれているのか、不安がっている患者さんをさりげない声がけでフォローしてくれている姿を見ると本当にうれしいですね。リニューアルを機にスタッフの仕事場も2フロアに分かれてしまっていますが、スタッフ同士の横のつながりを大切にしたいという思いから、休憩時には職域の枠を超えたコミュニケーションが取りやすい環境を整えています。培養士、看護師、受付スタッフなど互いの仕事を尊重し、チームとして本当に良い状態ができつつあります。

積極的な情報開示を通じて、患者の安心感を醸成

不妊治療に臨む上で、大切なことは?

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック5

患者さんご夫婦が赤ちゃんを授かるということは、生殖医療に関わる私たちにとって最大の喜びです。ただし、頑張って治療を続けていれば必ず報われるとは限りません。あくまでも確率を上げることを目的とした治療ですから、初診の際に「いつ頃妊娠しますか?」と尋ねられてもお答えできないのです。不妊の原因を探った上で、個別の事情に応じた治療計画を組み立てていきますが、残念ながらすべての方が子どもを授かるわけではないということは、誤解を招かないようにお伝えしています。また一般不妊治療で良い結果が出ず、体外受精にステップアップするにあたっては、当院では月2回、説明会を開催しています。「子どもをどう身ごもるか」といったことはご夫婦の倫理観にも関わりますし、説明会などの場を利用しながら必要な情報を集めた上で、夫婦間のコミュニケーションを大切にしながら治療を進めていただきたいですね。

クリニックの実績や検証データを随時公表していますね。その理由は?

当院では治療実績や新しく取り入れた治療法の検証データについて、ホームページに掲載したり、待合室に貼り出す形で公表しています。実績を知ってもらいたいというのもありますが、本当の目的はむしろ、当院の取り組みをデータ化し、今現在通院している方一人ひとりの治療も「こうした実績に基づいて地道にしっかりやっていますよ」という患者さんへのメッセージ的な意味合いのほうが大きいと思っています。新しい治療法を取り入れるにあたっても当院独自にしっかりデータを検証し、患者さんにとって本当にメリットがあるのかどうか私たちの目で判定しながら進めています。実績やデータを公表することで患者さんの不安に説得力を持ってお応えし、同時に安心感にもつながってくれたらと願っています。

最後に、今後の展望と読者に向けたメッセージをお願いします。

藤野剛院長 ときわ台レディースクリニック6

2022年4月から高度生殖補助医療にも医療保険が適用される方針が固まるなど、不妊治療を検討している方にとって前向きなニュースに期待感を持っている方も多いと思います。当院としては、これからも患者さんとのコミュニケーションを重視しつつ、治療に役立つ新たな知識、技術をアップデートし、より多くの患者さんのご希望をかなえられるよう、前進を続けていきたいですね。スタッフとの緊密な連携のもと、患者さんと一緒に考えながらチームとして誠心誠意サポートしていきますので、来院された際にはぜひ率直なお気持ちを聞かせてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

・人工授精/2万960円
・体外受精(採卵、麻酔、精子調整・媒精、培養、胚移植)/31万4330円
・顕微授精(採卵、麻酔、精子調整・媒精、培養、顕微授精、胚移植)/36万9330円
・凍結融解胚移植(凍結胚融解、胚移植)/7万3350円

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